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令和3年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
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3月9日(火) 一般質問
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内容
会議録
令和3年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月9日(火) 一般質問
平井 偗治 議員
(1)障がい者を排除しない支援と拠点整備について
(2)桐原旧コミセン、幼稚園の今後の予定について
(3)まち・ひと・しごと創生事業について
(4)オープンガバナンスの取り組みについて
◆20番(平井せい治君) 新政会の平井せい治です。
議長より許可をいただきましたので、分割にて4点質問させていただきます。最後の質問者となりますので、よろしくお願いします。
それでは、1点目、障害者を排除しない支援と拠点整備について。
平素は、障害のある子どもたちとその家族の福祉及び教育の向上に対し、ご理解とご協力ありがとうございます。
かねてよりワンストップサービスとトータルサポートセンター的な構想の実現を願っていますが、障害児を持つ保護者の日頃の困り事ごと等については、関係課と意見交換をされていると思いますが、他市では保健・子育て総合施設の開設や発達支援センターの整備が進んでいる中で、本市も障害者を排除するのではなく、全ての子どもとその保護者に対し、ライフステージに応じた切れ目のない支援ができるよう、また障害福祉と発達支援センター間の連携ができる体制や仕組みを検討していただきたいと思います。当市のお考えをよろしくお願いします。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 平井議員の障害児を排除しない支援と拠点整備についてのご質問にお答えを申し上げます。
まず、1点目の支援拠点の整備に対する考え方についてお答えを申し上げます。
本市では、かねて関係課において協議検討しておりました保健子育て支援、児童福祉のトータルサポート機能の在り方と、障害児を育てておられる保護者の皆さんから伺ったご意見等を踏まえ、前新庁舎整備計画の低層棟において子育て支援拠点の整備や発達支援センターの機能強化を図る計画をしておったところでございます。
私の代におきまして新庁舎整備の計画自体を大きく見直しました。しかしながら、次世代を担う子どもたちは地域の宝であり、全ての子どもたちの最善の利益を保障するために、今後改めて拠点の整備について検討が必要と認識しておるとこでございます。
特に障害児や発達支援に必要とする子どもたちをマイノリティー、いわゆる少数派として排除したり、特別な場所に分けて支援するのではなく、インクルーシブ、いわゆる包括的な支援の在り方や位置づけが何よりも重要であると認識しております。
具体的には、発達支援課と子ども発達支援センターがひまわり館内に残す方針であることを踏まえて、特に就学前の時期は親子の愛着形成や発達保障に極めて重要な時期であるとの観点から、関連分野の子育て支援分野や乳幼児健診等の保健分野を含めた保健・子育ての複合施設機能の中、しっかりと発達支援を中核に据えて取り組むことが重要であると考えております。
障害の有無や発達支援の有無で居場所が二極化しないことが重要だとも考えております。理由は、仮に支援が必要だと支援者が判断したお子さんがおられても、そのお子さんに対する相談や支援につながるかどうかは、その保護者の方の意識や考え方によって最終的な答えが出るところでございます。成人と異なり、保護者の意向が強く働くのが実態でございます。子ども自身の障害受容ではなく、保護者自身の我が子の課題や障害に対する受容、決して障害という診断や確定を目的としているのではなく、保護者と支援者が早期に同じ方向を向いて一緒に取り組んでいくための初めの一歩を勇気を持って踏み出してもらえるように、支援の必要性に対する理解を求めているところでございますけども、なかなか分かっておられても受け入れていただけない保護者の心理面もあり、保護者の揺れ動く極めてデリケートな心理状態も認識するところでございます。
また、お子様が発達障害と言われたことに対して、脳の何らかの機能の障害によるにもかかわらず、母親の育児や養育力、しつけのせいにされる父親や祖父母もおられることから、対象児と愛着形成しにくいと感じておられる母親がますます家庭内で孤立するケースもこれまで何度となく経験させていただいたところでございます。孤立することなく支援が届くためには、包み込む支援、排除されない支援の在り方が必要だと考えております。決して障害の有無や発達課題の有無で区別することのないインクルーシブな支援拠点の整備について改めて積極的に検討してまいりたいと考えております。
次に、2点目のライフステージの移行によって分断されない、連携ができる体制や支援の仕組みについてお答えを申し上げます。
支援には、相談による支援とサービス提供による支援の大きく2つの要素があり、そのどちらか一方が充実していればよいものでなく、支援の両輪と考えております。全ての入り口となります相談支援の窓口や所管課については、18歳という大きなライフステージの分岐点を踏まえて、現在の支援に関する根拠法律では児童福祉法と障害者総合支援法に分けられておりますことから、本市では18歳までの児童期を発達支援課と公設サービス事業としての子ども発達支援センターが担っており、18歳以上の成人期以降を障がい福祉課が担っているという実態でございます。
また、身体障害者福祉法や知的障害者福祉法、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律、発達障害者支援法の各個別法と、障害種別にかかわらずサービスに関して一元化した障害者総合支援法に規定してる部分につきましては、年齢にかかわらず障がい福祉課が所掌事務としております。市民の皆さんからすると少し複雑な役割分担になってるように感じられると思います。例えば手帳の交付やサービスの支給決定等の行政処分については、法律に基づき事務事業を執行していくことが必要になることから、現在このような整理となっておりますことに一応ご理解を賜りたいと考えております。
障害児者を支援する所管組織の在り方といたしまして、年齢を問わず、身体、知的、精神、発達障害を含めて全て一元化する考え方、障害種別にかかわらず、障害児と障害者は定義が異なることから、年齢で分ける考え方、身体、知的、精神と発達については、障害の捉え方について違いがあることから、児童と成人の年齢では分けずに、障害種別として3障害と発達障害で分ける考え方と、大きく3つがあると考えております。
そのほかにも、対象者の人口規模や地域特性等も踏まえて様々な整理の切り口があろうかと思いますが、肝心なことは、市民の皆様の相談やニーズに対して、たらい回しすることなく、的確に対応できる体制や、それを実現するための仕組みや工夫が必要だと考えております。
縦割り組織の弊害に注目されがちですが、しっかりと定められた範囲内で責任を持って取り組むという縦割りのよい点もございます。問題は、縦割り意識が強くなると連携の意識が弱くなることであり、連携という言葉は点や線ではなく、しっかりとそれぞれの関係課が決められた領域から、市民や当事者のために乗り出し、のり代を取って漏れなく、隙間や谷間を作ることなく取り組むことであり、単に言葉による連携ではなく、実践が何より重要だと考えております。
加えて、障害者と障害児は定義を含めて同一ではなく、障害者施策の焼き直しや縮小版が障害児施策では決してございません。確定診断前の気になる段階から前広に早期発見、早期支援することで発達を保障していくとが重要であり、障害児固有の課題に対してしっかりと取り組むことが必要と考えております。
特に子ども期における乳幼児から幼児期、学齢期、思春期、青年期、18歳までの各ライフステージにおいて、また次のステージへのつなぎ目、移行時にしっかりと連携し、一貫性と継続性と専門性のある支援体制を構築していくことが重要と考えております。
また、連携という意識でいえば、創造力を働かすことが重要であり、今、目の前にある課題に対してケアプランをしっかりと立てて、同時に1年後や5年後、10年後、児童期の出口にどのような状態になっているかを想像し、目指す姿に向けた支援について、将来を見据えたライフプランの両方を同時に担う相談支援、マネジメントを中心とした取組が極めて重要であると考えております。
たとえ新庁舎整備計画の中で障がい福祉課と子ども支援課、教育委員会等の関係課とひまわり館の発達支援課の執務場所が分かれることになったとしても、物理的な距離感を感じさせることがないような支援のデータベース化等の仕組みを含めて、支援の在り方を検討していくことが重要と考えております。そのために、主たるマネジャーを定め、本人や保護者のニーズや困り事を中心に置いてしっかりと寄り添い、徹底したアセスメントから、関係課だけでなく、官民問わずサービス提供事業者も含めて、個別の支援計画に基づいて重層的、包括的なサービス提供による支援により、アドボカシー、いわゆる権利擁護、代弁とエンパワーメント、当事者による問題解決力を重視して取り組める相談体制が構築できることが望ましい姿と考えております。
引き続き、ご要望に応えられるよう取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をよろしくお願いを申し上げます。
るるちょっと申し上げましたけども、現状やはり、考えておられるそれぞれのライフステージにおける段差というのは非常に大きな問題と皆さん考えておられますし、あと老後の問題含めまして非常に大きな課題を抱えていると思います。先ほど、山元聡子議員のご質問でもお答えしましたように、個ですね、一人一人の状況に合わせて、その方の人生と生活等にやっぱり向き合っていくということが我々行政として大事だと思います。そのことにしっかりと頭に置きながらシステム構築してまいりたいと思っております。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
平井せい治君。
◆20番(平井せい治君) ありがとうございました。丁寧な回答をおおきに。
これからも障害のある、なしにかかわらず、全ての子どもが健やかな成長を育むとともに、その家族が地域で安心して子育てできるようように、連携の体制づくりと拠点の整備を検討いただくことを要望しまして、この質問を終わります。ありがとうございました。
2点目です。桐原旧コミセン、幼稚園の今後の予定について。
桐原東こども園が4月より開園の予定であり、桐原旧コミセン、幼稚園の今後の解体、跡地の利用などをお答えください。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
嵐総合政策部理事。
〔総合政策部理事 嵐 孝雄君 登壇〕
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 平井議員お尋ねの旧桐原コミュニティセンター並びに桐原幼稚園の今後の予定についてお答えします。
両施設の解体後につきましては、さきの代表質問でもお答えいたしましたように、本来、除却後の土地は行政改革の取組方針に基づき、他の公有財産と同様、売却処分による歳入の確保に努めることが基本となります。今後の社会的ニーズや要望等の状況により、有効な利活用方法があれば改めて検討させていただきたいと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
青木子ども健康部長。
〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 平井議員の桐原旧コミュニティセンター、幼稚園の今後の予定についてのご質問にお答えいたします。
桐原学区におきましては、各小学校区にそれぞれ就学前施設の設置が地元自治連合会等から要望され、今日まで公募による民設の幼保連携型認定こども園を各小学校区に設置する計画で進めてまいりました。平成31年4月には桐原コミュニティセンターの隣に桐原遊こども園が開設しましたが、桐原東小学校区においては、建設予定地の決定に時間を要しましたが、平成31年度に予定地が決定し、今年度において建築工事が開始され、令和3年4月に開園する運びとなりました。このことにより、現在の桐原幼稚園は今年度末をもちまして長き歴史に終止符を打ち、閉園することとなります。
振り返ってみますと、桐原幼稚園は昭和32年、子どもたちの豊かな心身の成長を願う地域の熱い願いの下開園いたしました。昭和53年には新園舎が完成し、周辺地域の住宅開発が進む中で、昭和55年には在籍児童数609名の15学級となり、近畿でも屈指の大規模園としてその歴史を刻んでまいりました。
63年の長きにわたり、本市の教育に果たしてきた輝かしい歴史を閉じることになりますが、本園が地域の皆様とともに築き上げてきた幼児教育をこれからも受け継いでまいりたいと思っております。
閉園後の幼稚園につきましては解体を行いますが、今年度において解体に係る設計委託業務を行っており、新年度において、旧桐原コミュニティセンター、旧桐原コミュニティー消防センターと合わせて、一括して解体に係る手続を行ってまいります。
解体に向けたスケジュールとしては、4月から6月には解体に伴う浄化槽清掃の委託契約を締結し、6月から7月にかけて産業廃棄物の処分を行う予定としております。
また、解体工事につきましては、4月に公告、6月に入札を行う予定としております。入札後契約締結については、議会の議決をいただきたく、7月中旬頃から3月末までの期間において、迅速で安全確実に解体を進めていきたいと考えております。併せまして、境界確定業務も解体工事と並行して進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解をよろしくお願い申し上げます。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
平井せい治君。
◆20番(平井せい治君) ありがとうございました。
少し話が横に飛びますけども、隣の旧桐原小学校の跡地ですけども、民間に売却されておりますが、現在空き地のままの状態でありますので、今後、旧コミセン、幼稚園跡地に対してはいろんな問題があると思いますが、有効な利活用をお願いしましてこの質問を終わります。よろしくお願いします。
次に3点目、まち・ひと・しごと創生事業についてお伺いします。
平成26年12月、人口急減、超高齢化という我が国が直面する大きな課題に対し、政府が一体となって取り組み、各地域がそれぞれの特徴を生かした自立的で持続的な社会を創生することを目指し、まち・ひと・しごと創生長期ビジョン並びにまち・ひと・しごと創生総合戦略が閣議決定され、その後毎年、まち・ひと・しごと創生基本方針が閣議決定されております。
本市におきましても平成27年に近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略を、幸せな生活を実感できるよう自立的で持続的な地域を創生することを目指して、本市の有する自然、歴史、文化に加え、市民性など地域の特性を最大限に生かした質を高めるとして策定しております。
この間、国においては、潤いのある充実した人生を送るための環境づくりに積極的に努め、地方においては、安心して生活できる地方を造るためにいろいろな取組が進められました。
このような中、国において、まち・ひと・しごと創生の取組として、5年間の施策の検証を行い、令和元年12月、第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略が策定されております。
ここで質問します。
本市のまち・ひと・しごと創生総合戦略は策定から5年が経過しております。5年間の取組の検証結果についてお尋ねします。
また、本市のまち・ひと・しごと創生総合戦略の計画期間は、当初は平成27年度から平成31年度とし、令和元年度に1年延長され、令和2年までとされています。本市では第2期近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略を策定中と伺っておりますが、この間、新型ウイルスの感染拡大が起こり、町の状況、人の暮らし、仕事の様式も大きく変化しており、時期総合戦略の策定の方向性と現時点での対応状況をお伺いします。
以上2点につきまして明確なご回答よろしくお願いします。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
江南副市長。
〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 平井議員お尋ねのまち・ひと・しごと創生事業につきましてのご質問にお答えをいたします。
議員のご質問にもありましたとおり、本市では近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略を平成27年10月に策定し、人口減少対策及び地域創生に取り組んでまいりました。この間、外部有識者や市内経済団体、市民など、産官学金の委員で構成する近江八幡市まち・ひと・しごと創生懇話会を立ち上げ、総合戦略に掲げる施策に係る取組状況の進捗確認と効果検証を行い、適切なPDCAサイクルの下、施策の見直しや新たな施策の実施など、柔軟な対応による目標達成を目指してまいりました。
数値面での検証結果といたしましては、4つの基本目標に係る重要業績評価指標、KPIについて、完全失業率、観光入り込み客数、合計特殊出生率の定量指標3つにおいて目標を超過達成いたしました。
一方で、アンケート調査による市民の定住意向割合に関しては、引き続き、子育て環境の充実、雇用の確保など、市民が安心して暮らすことができ、将来にわたって本市に住み続けたいと思われる魅力的なまちづくりを継続していく必要があるとの検証結果を受けたところでございます。
次に、次期総合戦略に関するご質問にお答えをいたします。
現在策定中の第2期近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略につきましては、平成31年3月に策定した本市第1次総合計画との整合性の確保及び国や県の第2期総合戦略の方向性を勘案して策定を進めております。
第1期総合戦略からの大きな変更点としましては、全ての基本目標に横断的に関わる重要な目標として、多様な人材の活躍を推進する、新しい時代の流れを力にするの2点を新たに掲げております。
本市では、総合計画におきましても人のつながりを中心コンセプトに掲げるなど、人を中心としたまちづくりの推進を図っているところであり、次期総合戦略で示す人口減少、少子・高齢化社会における本市の持続可能なまちづくりにおいても、人材育成は最も重要な方策の一つと捉えております。
また、議員のご質問にもありましたとおり、このたびの新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、市民生活や経済活動は大きな影響を受けることとなりました。密を避ける新たな生活様式への対応が求められる中、コミュニケーション手段としてオンラインを活用した新たな人のつながりの形が広まりつつあります。企業活動においてもテレワークの普及促進が進み、働く場所にとらわれない新たな働き方は、地方で暮らすという選択の幅を広げることとなりました。
本市では、こうしたデジタル技術を中心とした新たな発想や、テクノロジーに真正面から向き合い、市民生活が豊かになる方向性を導き出していくことで、人口減少社会に対応していくこととしております。
最後に、現在の計画策定状況につきましては、2月15日から3月5日にかけまして実施をしておりましたパブリックコメントを締め切ったところでございまして、今月末には策定を完了する見込みといたしております。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
平井せい治君。
◆20番(平井せい治君) ありがとうございました。
それでは、再問させていただきます。
近江八幡市まち・ひと・しごと創生総合戦略では、近江八幡市の未来につながる活動と創造的な人材の創出での取組の一つに、未来につながる活動と人材を創出する近江八幡未来キャンパスを設置するとありますが、これまでの実施されました未来づくりキャンパスの5年間の実施内容と目的達成状況をお伺いします。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 平井議員の再問にお答えをいたします。
近江八幡未来づくりキャンパスは、総合戦略における地域の未来につながる活動と人材を創出する拠点の形成に係る施策の中心事業であり、未来につながるテーマについて市民と学生が共に創造的、実践的に学ぶ場として設置しております。
平成28年度からの3か年につきましては、全世代を対象に、地域課題の解決にビジネスの視点を取り入れることで持続可能な取組の創出を目指すプログラムとして実施し、計57名の参加を得て3年間で15のプロジェクトが生まれました。このうち5つのプロジェクトについては、プログラム終了後も取組が継続されており、中にはこのプログラムで出会った参加者同士で団体を立ち上げられた例もございます。
令和元年度以降については、総合戦略の策定に当たり主な課題とした、困難な時代において未来を切り開く総合的な力を持った若い世代の人材育成に注力することとし、対象を高校生とした持続可能な開発のための教育、ESDの観点を取り入れたプログラムに改編をして実施しております。今年度までの2年間で25名の高校生の参加があり、未来づくりキャンパス全体としては5年間で計82名に参加いただき、本事業のKPIであるプロジェクトに参加する市民数、当プロジェクトから生まれたアクション数のどちらについても、超過達成することができております。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
平井せい治君。
◆20番(平井せい治君) ありがとうございました。
未来づくりキャンパスについて再度質問します。
未来づくりキャンパスの目標達成状況は、プロジェクトに参加する市民の人数も当プロジェクトから生まれたアクション数も目標を達成しており、すばらしい取組であると感じております。このような取組の中で、今後、ESD、持続可能な開発のための教育という視点を取り入れ、学生を対象に取り組まれたと伺っています。いま一度、今年度のプログラムの詳細な内容と検討の概要をお伺いします。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 平井議員の再問にお答えをいたします。
議員のご質問にもございますように、未来づくりキャンパス事業につきましては令和元年度より、高校生を対象とし、また持続可能な開発のための教育、ESDの観点を取り入れた学びのプログラムに改編して実施をしているところでございます。
本プログラムでは、学生の主体的な考える力を育み、自分事として地域課題の解決に主体的に取り組む力を養うことを目的としております。
今年度につきましては、市内外の高校生11名がコロナ禍でのSDGsツーリズムをテーマに、令和3年1月から2月にかけて2回の連続講座とフィールドワーク、チームごとのグループワークに取り組み、さらに2月13日に成果報告会として近江八幡未来づくりミーティングを執り行いました。
新型コロナウイルス感染症の影響から、短い期間での開催となったことに加え、開催直前にオンラインを中心としたプログラム内容に変更を余儀なくされるなど、参加した学生たちにとっては戸惑う場面も多くありましたが、オンライン会議を有効活用し、遠く離れた新メンバーとも綿密にコミュニケーションを図るなど、新たな生活様式の下での人のつながりの在り方と可能性が示されました。
また、フィールドワークは短い設定期間ではありますが、フィールドワーク先の調査選定から視察受入れの依頼、スケジュール調整まで、全てを学生たち自らが行うことといたしました。近江牛の肥育牧場や、市内で活躍するSDGs実践者など、テーマに関連する計7か所でのフィールドワークを実施したほか、自転車を活用して市内を周遊し、市内の隠れた魅力の発見などにも主体的に取組が行われました。
学生たちの取組には多くの地域の方々にも賛同、共感いただき、コロナ禍での制約はありましたものの、学生たちは体験、体感を通じて、当初の目的のとおり多くのものを学び取ることができたものと考えております。予定のプログラムは既に終了しておりますが、現在も参加学生たちは自らのアイデアを実現に近づけるため、継続してプランのブラッシュアップに取り組まれております。
今後につきましては、次年度以降はSDGs推進事業としての位置づけをより明確にし、本市のESDプログラムとして、より充実した内容に進化させて取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
平井せい治君。
◆20番(平井せい治君) ご丁寧な回答ありがとうございました。
人口減少が続くと想定される状況において、いかに持続可能な自治体を構築するかとの課題に、地域の未来につながる活動と人材を創出する取組は重要であり、新たな生活様式の中で工夫された事例であったと思います。
次期近江八幡まち・ひと・しごと創生総合戦略の取組など、引き続き未来につながる人材育成のプログラムを取り入れていただき、持続可能なまちづくりの取組に期待しております。よろしくお願いします。
次に4点目、オープンガバナンスの取組についてお尋ねします。さきの議員と重複するところがありますが、よろしくお願いします。
令和2年、さきの12月議会においてオープンガバナンスにつきまして質問いたしました。そのご回答では、近江八幡オープンガバナンスは、様々な事情で議論に参加できない市民の方々が場所と時間を選ばないオンライン上で議論が行える仕組みと構築を目指して進めているとの説明を受けました。
また、方針や運用方法、手段などにつきましては、官民連携でオープンガバナンスを研究している推進協議会において検討されるとの回答をいただいております。このオープンガバナンス推進協議会ですが、令和3年1月15日に第2回の会議が開催されており、議事録が市のホームページに公開されております。
ここで質問します。
第2回推進協議会でデジタルプラットフォームの構築について、既存のシステムを活用して実証実験するとありますが、既存のシステムについて具体的にはどのような検討がされたのか、お尋ねします。明確なご回答お願いします。
○議長(片岡信博君) 当局の回答を求めます。
原田総合政策部長。
〔総合政策部長 原田智弘君 登壇〕
◎総合政策部長(原田智弘君) 平井議員お尋ねのオープンガバナンスにつきましてお答えをさせていただきます。
近江八幡市が目指すオープンガバナンスでは、市民と団体、企業及び行政がそれぞれの立場から提供された課題に対し、対等な立場で課題を解決するための議論に参加していただく仕組みでございます。事業の実施に当たりましても、市民と団体、企業、行政それぞれが持つ資源やサービスを提供する取組を目指しております。
オープンガバナンス事業への実施に向け、去る1月15日に第2回近江八幡市オープンガバナンス推進協議会を開催させていただきました。推進協議会では、まず近江八幡市が目指すオープンガバナンスの基本的な考え方について共有させていただいたところでございます。
議員お尋ねのどのような検討がなされたについてでございますが、これまで庁内の若手職員で構成するワーキンググループにおいて、オープンガバナンスは多くの市民の皆さんに参加していただくことが不可欠であり、どのようにすれば多くの方が参加してもらえるかが重要であるという検討の中で、新しく独自のシステムを導入するよりも、既存のシステムをうまく活用して実施するほうが望ましいのではないかとの協議結果がまとまりました。
既存のシステムとは、ソーシャル・ネットワーキング・サービス、つまりSNSの活用でございます。SNSの活用は、既存の仕組みに合わせた運用にはなりますが、システム導入に係る経費を抑えることができます。また、既に多くの方が利用されていることから、新たなシステムを構築する場合と異なり、既にSNSをご利用されていれば、市民の皆様に新たにシステムに登録していただく必要はなくなります。これらのことから、SNSの活用によりオープンガバナンスに参加しやすい環境の構築につながると想定をしております。
このことを踏まえまして、第2回推進協議会にて、令和3年度にSNSを活用したオープンガバナンスの実装について実証実験を行い、検証を重ねることの承認を得たところでございます。第2回推進協議会の検討内容につきましては、市ホームページに掲載させていただいております。
なお、SNSにはLINEやツイッター、フェイスブックなど様々なサービスがございますが、現在それぞれのアプリでどのようなことができるか、また使いやすさなど、各サービスの内容について調査を進め、3月末に開催を予定しております第3回推進協議会にてお諮りをする予定でございます。
○議長(片岡信博君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
平井せい治君。
◆20番(平井せい治君) それでは、再問させていただきます。
これまで近江八幡市版システムを構築する方針でしたが、多くの市民の皆様に参加していただくための導入部分を見直されたことは理解できます。しかし、詳細検討は令和3年度で実証実験により検証されることですが、ではその実証実験ではどのような検証がなされるのか、現時点の想定される内容をお伺いします。
○議長(片岡信博君) 回答を求めます。
原田総合政策部長。
◎総合政策部長(原田智弘君) 平井議員の再問にお答えをさせていただきます。
令和3年度に実施する実証実験では、既存のシステムを活用して、まず行政課題を市民の皆様に投げかけ、デジタル上で議論していただくこと、また市で実施する様々な委員会や会議について、会議の協議内容をシステム上に掲載し、それに対する市民の皆様の意見を次の会議等に反映していくことの2つを実施しようと考えております。
これらを実施する中で、市民の皆様に情報や課題をどのようにして示すのか、デジタル上ではどのような議論ができるのか、デジタル上での意見のまとめ方、議論を円滑に進めるための進行役をどのような人が担うのか、誰が議論の最終決定をするのか、さらに議論に参加するための登録要件、誹謗中傷の意見への対応などの検証を想定しております。
○議長(片岡信博君) 質問はありませんか。
平井せい治君。
◆20番(平井せい治君) ご丁寧な回答、ありがとうございました。
行政をより開けたものにし、市民参加型社会を築くためには、行政はオープンデータを進め、今よりさらに市民との協働を目指す必要があります。そのためには、市民の皆様が参加しやすい環境づくりの視点が重要であります。
既存のSNSを活用した近江八幡オープンガバナンスの検証がしっかり行われることを期待しまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(片岡信博君) 以上で平井せい治君の個人質問を終わります。
以上をもって本日の日程は全て終了しました。
明10日は定刻から再開し、個人質問の13番目、道下直樹君から続行することにいたします。
本日はこれをもって散会します。
ご苦労さまでした。
午後6時16分 散会
ご利用について
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