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令和3年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
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6月17日(木) 一般質問
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内容
会議録
令和3年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
6月17日(木) 一般質問
小川 広司 議員
(1)新しい市庁舎整備事業について
①事業スケジュールについて
②事業発注方式について
(2)今年度より5年間の土地改良長期計画は、本市土地改良事業でどのように
対応すべきものなのかについて
①新たな土地改良長期計画のポイントについて
②土地改良区の運営体制の強化について
◆21番(小川広司君) 政翔会の小川広司です。これから後は、我が政翔会、今議会の質問最後まで続きます。よろしくお願いいたします。
まず、トップバッターで行います。
新しい市庁舎整備事業について質問いたします。2点あります。1点目は、事業スケジュール、2点目は事業発注方式についてであります。
まず、1点目の質問になりますが、現在実施されている基本設計は、7月に完了するとされています。その後、事業完了までの事業スケジュールについて、改めてお聞きします。
次に、2項めの質問になりますが、事業発注は、これまで詳細設計となる実施設計と施工を同時発注するとされています。
改めてお聞きします。
なぜ、設計と施工同時発注とするのかお答えください。
また、入札方式は、総合評価方式を採用する旨言われてきましたが、現時点でも変わりはないのですか。併せて、その理由についてお聞きします。
その場合、地域経済への影響や災害応急対策、修繕などの地域維持事業を担っている地域建設業者などの参加などは考えておられるのかお聞きします。
今議会、庁舎整備事業についての質問は私で7人目となっているようですが、重複するところもございますが、今日は、私、この関係では1人のようであります。よろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 小川議員お尋ねの新しい市庁舎整備事業についてのご質問にお答えを申し上げます。
まず、事業完了までのスケジュールについてでございますけども、現在、市庁舎整備基本設計案に係るパブリックコメントの結果を取りまとめ、市の考え方や対応方針を公表させていただいているところでございます。基本設計業務は7月末に完了しますが、パブリックコメント、市民説明会でのご意見、庁内意見などを十分精査した上で、反映に努めることとしております。
事業予算につきましては、9月定例会に、債務負担行為として事業期間と限度額の補正予算案を上程させていただきたいと考えております。
また、議決後は一般競争入札の総合評価方式により実施する工事として、市建設工事契約審査会に諮り、公告する予定です。その後、参加資格事業者が要求水準における技術提案と適正な見積りができる十分な期間を設けながら、令和4年2月の仮契約を経て、3月定例会の工事請負契約議決を想定しております。本契約後は、速やかに実施設計に着手し、令和4年中に工事着工の上、令和6年の供用開始を目指しております。供用開始後は、旧庁舎の解体や外構工事を行い、令和6年度中に全ての整備を完了させる予定でございますけども、議員の皆様のご理解を得ながら進めさせていただくこととしておりますので、よろしくお願いをいたします。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
〔総合政策部理事 嵐 孝雄君 登壇〕
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 小川議員お尋ねの新しい市庁舎整備事業についてのご質問のうち、事業発注方式につきましてお答えさせていただきます。
事業発注方式につきましては、さきの答弁のとおり、本事業は、基本設計先行型、設計施工一括発注方式を採用し、進めることとしております。同方式を採用しました理由は、基本設計時の発注者の要求事項が反映されやすく、設計段階から施工技術を活用した工期短縮が期待でき、施工段階でも事業者の知見による品質向上や事業費削減が見込め、また本事業のような長期間の事業は、実施設計と並行しながら施行することで、社会状況の変化に対応しやすい点で有効と考えております。
また、入札方式につきましては、現時点において、総合評価方式を採用する考えでございます。その理由といたしましては、新市庁舎整備工事は、技術的な工夫の余地があり、高度な技術提案を要する工事となります。具体的には、環境の維持、工期の縮減、特別な安全対策等の技術提案を求め、入札価格のみの競争だけではなく、入札参加事業者の技術提案、施工計画、施工能力等を審査して、総合的な評価も併せて行うことで、市の求める最適な事業者を選定できることでございます。
また、地域建設事業者の参画等につきましては、総合評価点の加算を設けるなども考えられますので、今後検討してまいりたいと思います。
○議長(平井せい治君) 質問はありますか。
小川広司君。
◆21番(小川広司君) 再問します。
スケジュールに関しての再問でありますけれども、昨日までの庁舎整備事業関係の質問の中で、市民からの意見や回答をホームページで今配信しているというお話が出ていました。私も拝見いたしました。現時点でのきっちりした回答がされているとは思います。
さて、私も、市民の方と市庁舎についてお話しすることがありますが、皆さんには建設されるのはいつ頃かなどについての関心はあっても、今日のこのコロナ禍、また市民においては1年に1回来庁することがあるんかどうかなという建物であります。さらに、建設場所も現庁舎と同じところということもあるかもしれませんが、あまりそれ以上の関心を持って見ておられる方は数多くありません。先ほどの回答で、これまでの市民からの意見と併せて、庁内意見なども十分精査した上で反映に努めるとされました。
その上で、再度お聞きすることになりますが、先ほどの回答どおり、9月定例会に債務負担行為としての事業期間と限度額の補正予算案、上程できるのですか。課題はないのですか、お答えいただけますか。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 先ほどの答弁の中にもありましたとおり、基本設計をまとめる作業は7月末の完了を予定しております。その中で、工事費の概算額につきましても、算出した上での債務負担行為を諮らせていただくということになりますので、スケジュールとしての問題点はないというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 質問ありますか。
小川広司君。
◆21番(小川広司君) スケジュールとしては問題ないというようなご回答でした。
少し質問からは離れますが、政翔会では、先日、今年5月から使っておられます米原市の新庁舎を米原市議会の議員さんにお世話になってご説明いただく機会を得ることができました。米原市2019年12月資料によると、延べ床面積約9,250平米、地上5階建て、費用の面では、新庁舎工事費だけで概算事業費約39.5億円となっていました。そこでもらってきたカタログでありますけれども、こういった庁舎でございます。皆さんよくご存じかなと思います。本市の事業と同程度、階層は異なりますが、国道8号線横でよく見えていたこともあります。私もあそこをよく通りますので、大変興味がありました。
少し私の感じたところを紹介します。
庁舎内は、職員さんの働く環境が大きく変わってきていると感じました。本市でも考えておられますが、米原市の庁舎カタログには、将来的な行政需要の変化に対応できるよう、様々なオフィスレイアウトが可能なコア配置、照明、空調の配置としていますと載せられています。その状況が、見学させていただき、概略分かりました。
また、細かいところですが、大変気を遣っておられました。案内板の記述にもそのことが出ています。ぜひ取り入れていただきたいなと思うところであります。例えば、1の6と記入され、これは1階の6番という意味であったと思いますが、その横に国民保険に関することと書かれています。ここのところが非常に大事なところかと、こういう気遣いが大事かと思います。その横に、市民保険課と担当課が記述されています。ほかにも、自動車税に関することと記述した横に税務課と記入されていました。市民の皆さんがよく来られる内容が書かれていたんだと思います。市民保険課や税務課だけの記述ではないところに気遣いがありました。
そして、職場のICT化、デジタル化の導入やそれを目指した内容が見受けられました。デスクの配置や形状にもその点があったと考えます。
また、議場は、本市も将来このような議場になるのかなと思ったところでもあります。米原市の議会では、新庁舎開庁前からICT化を進めてこられて、私たちの面談のときもタブレット1台でお話しいただきました。今では、全議員さんが使われているとのことでした。米原市議会さんでのICT導入の現状を見せていただき、私もタブレットなどの扱いは苦手なほうだと考えていますが、本議会でも、新庁舎建設を待たずに、すぐにでも導入する方向は検討する必要があるのではないかと思ったところであります。これは、職員さんの働き方への配慮等も考えられるのではないかとも思います。
話が変わりますが、また私は、この4月に東京で開催された働き方改革EXPOに参加して、そのブースの一つに、AI議事録革命、全ての会話をAI自動文字起こしの機器を見ました。皆さんもご承知かと思いますが、今日、この議会発言を速記していただいている方には大変申し訳ない話でありますが、発言がすぐに文字になって確認できるものであります。最近は、同時通訳などの宣伝もされていますが、このシステムの導入などもすぐに検討すべきではないかと考えました。私でいえば、他の議員さんの質問では、何を質問しておられたのかなと思うこと、最近はしばしばでありますが、この同時文字記載がされると、他の議員さんの質問にも関心が大きなものとなるものと考えています。また、ご回答いただいた内容がその場で文字で読めると、再質問がしやすくなります。これは、当局にとっても同じだと考えます。委員会や当局窓口での相談内容の把握などにも使えるものです。
なぜ、ここまで質問内容から離れているところで申し上げているかと申せば、当局では、今年度初めから、行政職のデジタル化を進めようと専門の担当の方を配置されました。本格的にその一歩を踏み出したと考えています。これまで、庁舎建設で今後ICT化が進めばどうなるかなどの内容の当局回答がよくされています。今議会でも何回か出てきていたと思います。このICT関係については、今日この後、我が会派の沖議員が質問されますが、研究すべき内容は多岐にわたるのではないかと思っています。先ほど私が述べた発言同時議事録作成などもぜひ検討してほしいところでございます。
そこで、質問します。
参考にさせていただく庁舎として、たまたま近くで建設された米原市役所さん、そのほかにもあると思いますが、そしてICT化の調査方向性の取りまとめ、昨日の回答の中で検討されてきていると言われていましたが、さらにコロナ禍で働き方改革と併せ、集中的にそれなりに実施すべき課題だと考えますが、少し時間をかけて検討されてはいかがですか、お考えをお聞きします。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えさせていただきたいと思います。
昨日の森原議員の再問の中でもお答えさせていただいた部分であるんですけれども、庁内の若手職員たちが、私どもよりもずっとICT化、デジタル化、今後の社会についての関心度は高い部分もございまして、そのワーキンググループがまとめた中には、市民の皆さんにとって分かりやすい庁舎、待たなくてよい庁舎、それから書くことができるだけ少ない、また行くことがないようにというような方向性をまとめてくれております。そうしたことも踏まえながら、現時点におきましては、議員もご指摘のとおり、ICT化という進展スピードっていうのは、もう目まぐるしく、著しく進んでいるっていう部分もございます。先ほどお話がありましたような文字の書き起こしというようなものに関しても、技術がかなり進んできているということもございます。そうしたことを踏まえまして、米原市をご紹介いただきましたけども、米原市に限らず、様々な先進事例の把握、また導入検討は今後も積極的に行っていきたいというふうに考えております。
また、基本設計におきましては、ICT化を含め様々な変化に対応できるような、フレキシビリティーと私ども申し上げておりますが、柔軟性の高い庁舎計画としていきたいというふうに考えております。
ただ、これらの計画につきましては、現時点でもう皆様もご承知かと思いますが、政府の規制改革推進委員会議の中で、2025年までに行政手続の98%を超える部分をオンライン化していこうという方向性が示されております。また、手数料のキャッシュレス化も含めて推進するように答申されたところでございます。
本市としましては、市民サービスの向上を進めていく上で、デジタル技術の進展、また他地域の導入状況を踏まえ、留意しながら、実施設計、施工段階も含めて並行して継続的に検討し、進めていくべき課題というふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 質問はありませんか。
小川広司君。
◆21番(小川広司君) 今お答えいただきましたように、ぜひ引き続きというか今後検討していただきたいんですけども、一番初めのスケジュールのご提案の中で、9月に債務負担行為等を提案すると、少しそういったことを考えていきますと、私、時間が足らないのではないかなと思ってるんですけども、何か再度お聞きするようですけども、しつこく、9月提案はそのまま今のままでしたらされる予定でございますか。
○議長(平井せい治君) 嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 先ほどの小川議員がおっしゃっていただきましたいろいろな検討ということにおきまして、その検討をするための期間が不足しているという考えはございません。ICT化等に関しましては、いつまで待てばよいという話でもございませんので、常に検討しながら対応していく必要があるというふうに考えております。そうした中で、9月の定例会に出せる準備が整うのかという意味でのご質問であれば、問題はないというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 分かりました。
最後に、小西市長就任と同時に、既に始まっていた市庁舎建設、ストップされ、ようやく違約金等についても解決してきました。一方で、この関係での裁判は、まだ続いていると思っています。
ただ、事業解約後、これまで市長はじめ当局関係者も、工事業者との話合いなど努力されてきましたが、私たち議会も、特に前事業がスタートするまでに関わってこられた議員さんらは、市行政と事業者やそれらの関係を最大限考慮され、苦渋の決断をされてこられたのではないかと私は勝手に思うところであります。
皆さんご承知のように、来年は市長選挙が執行されます。選挙結果は終わるまで分かりませんが、いずれにしても、事業ストップの繰り返しはかなわないと、私も、また市民も思っておられるのではないかと考えています。先日、同じことを山本妙子議員が言われていたと思います。私、先ほど質問していましたように、さらにこれからは時間を費やして検討していただきたい重要な部分もあるのではないでしょうかと言いましたけれども、今私が提案した範囲ではいけるということでありました。来年の市長選挙まで、進められるところは進めていけば私はいいと思いますが、事業者への迷惑、違約金の発生はどうしても避けなければならないことが大事であります。
一方、どうせ建築するなら、行政職員が今安土とこちらに分かれているとか、狭いスペースや不便な職場環境、市民からいえば、ワンストップサービスの提供等、一刻も早い解決のためには、早い事業着手が求められていることも事実だとは思います。すべきことは進め、事業者への迷惑、違約金のかからない程度までを進める。それ以上は市長選挙後のスケジュールで考えていただきたいと思うが、いかがですかと、私、当初お聞きしようかと思っていたんですけども、今日は一方的に言ってこの質問を終わろうと思っています。前市長は、議会で決めていただいたことを実行しただけだと、またそれが議会制民主主義だと言っておられたようなこともありました。そういう方向で今度も進められるのも一つの選択肢でもあります。
しかし、小西市長は、ストップした前事業を選挙の終わるまでスタートしないようにとの声を前市長に届けてこられたうちのお一人でもあります。そして、市長就任後、前事業が建設費もさることながら、大きな庁舎の維持管理費の将来負担は避けなければならないと言って、違約金なりが発生しても、前事業を止め、今日に至っています。
最初の回答にもありましたが、事業着手までほんの数か月です。果たして、来年の市長選挙で庁舎建設が大きな争点になるとは予想がしにくいのですが、事業費用以外のさらなる市民負担を増やせないのは、誰しもが考えるところです。昨日の市長回答の中で、今後議会にも相談しながらとありましたが、この決断ができるのは小西市長であります。小西市長、自らが今進めている庁舎計画を実現したいと市民に訴え、政治戦に臨む、あるいはその意向を受け継ぐものに託す、この決意が今一番大事であるのではないかと私は思っています。
ご承知のように、来年3月議会の話ではありません。先ほどから述べていますように、この9月議会、上程をどうするのかが問われている、私は話だと考えます。市長のご決断を求めて、この質問は終わりとします。
次に、入札は総合評価方式にするとされました。そして、地域建設事業者の参画については、総合評価点の加算を設けるなども考えられますが、今後検討していくとの回答でありました。
国が、各都道府県知事や議会議長などに宛てた公共工事の入札及び契約の適正化の推進についてという文書があります。各市町宛てにはなっていませんが、社会資本等の維持管理のために必要な工事のうち、地域維持事業、すなわち災害応急対策、除雪、修繕、パトロールなどを担っていただいている地域の建設業者の減少、小規模化していくのを心配して、入札などでも考慮すべきことが言われています。
私は、最近、本市の建設工業会の会長さんともお話をさせていただいたのですが、思いは同じであったと考えます。そして、今述べた以外に、今回は市庁舎の建設だということを言われていました。市庁舎という建物、この建設に関係するのかどうかということに意義があるとも言われていました。建設、水道、電気なども参画できる項目をぜひ検討していただきたいと考えます。このことは、先ほどの質問でも述べましたけれども、地元経済への配慮にもなります。総合評価方式だとされるなら、これらは抜けてはならないと考えますが、もう一度回答をお願いできますか。
○議長(平井せい治君) 回答を求めます。
嵐総合政策部理事。
◎総合政策部理事(嵐孝雄君) 再問にお答えいたします。
市庁舎整備事業は、現時点で考えております45億円規模という大きな工事でもございます。そうした工事につきましては、工事の裾野も広く、地元経済への影響も大きいということを考えておりますので、初問で回答させていただいたとおり、地元業者の参画等ができるような仕組みについて検討したいというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) ぜひ、そういった評価点のつけられる項目を考えていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、大きな項目の2点目の質問に入ります。
今年度より5年間の土地改良長期計画は、本市土地改良事業でどのように対応すべきものなのかについて質問します。1つ目が新たな土地改良長期計画のポイント、2つ目が土地改良区の運営体制の強化についてであります。
土地改良長期計画の趣旨は、土地改良事業の計画的な実施に資するため、5年を1期として土地改良事業の実施目標及び事業量を定めるものとされています。新たな計画は、今年3月に閣議決定されたもので、令和3年度から令和7年度の5年間を対象年度としています。新たな土地改良長期計画では、計画的かつ効果的に事業を進めていくため、3つの政策課題にそれぞれの政策目標を掲げ、取り組むこととしているとされています。
質問1つ目として、新たな土地改良長期計画のポイントについて、政策課題の要点と本市は今後どのように取り組もうとしているのか、現在のお考えをお答えください。
2つ目として、この長期計画の円滑かつ効果的な実施に当たって、必要な事項として述べられているうちの土地改良区の運営体制の強化及び関連施策や関係団体との連携強化についてお考えをお聞きいたします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
小西産業経済部長。
〔産業経済部長 小西勝己君 登壇〕
◎産業経済部長(小西勝己君) 小川議員の今年度より5年間の土地改良長期計画は本市土地改良事業でどのように対応すべきものなのかについてのご質問にお答えします。
初めに、新たな土地改良長期計画のポイントについてでございますが、国では、農業、農村が目指すべき姿として、少子・高齢化、人口減少による農業者の減少及び農村集落機能の低下が進む中で、国民への食料の安定供給、農業が有する多面的機能の発揮を将来にわたって確保していくために、人口減少下で持続可能に発展する農業及び多様な人が住み続けられる農村を目指す姿として、インフラ整備を通じ、農業、農村を下支えする役割を担う土地改良事業を推進していくことが重要であるとしています。
また、農業、農村が目指すべき姿の実現に向けて、事業を計画的かつ効率的に実施するため、議員ご指摘のとおり、3つの政策課題に対応した5つの政策目標を定めております。
政策課題としまして、1、生産基盤の強化による農業の成長産業化。2、多様な人が住み続けられる農村の振興。3、農業、農村の強靱化の3つとなっております。
政策目標としましては、1、担い手への農地の集積、集約化、スマート農業の推進による生産コスト削減を通じた農業競争力の強化。2、高収益作物への転換、産地形成を通じた産地収益力の強化。3、所得と雇用機会の確保、農村に人が住み続けるための条件整備、農村を支える新たな動きや活力の創出。4、頻発化、激甚化する災害に対応した排水施設整備、ため池対策や流域治水の取組等による農業、農村の強靱化。5、ICTなどの新技術を活用した農業水利施設の戦略的保全管理と柔軟な水管理の推進の5つとなっております。
本市としましては、政策課題1の取組としまして、津田干拓地における果樹産地構想の実現に向け、現在取り組んでおります。政策課題2の取組としまして、農家と一般住宅の混住化が進む中、農業者と地域住民が協力して農業水利施設の維持管理を行う世代をつなぐ農村まるごと保全向上対策事業を行っております。政策課題3の取組としましては、現在、水茎干拓土地改良区が、県営事業におきまして、排水機場の耐震化の工事を実施されております。今後におきましても、農業者、土地改良区、関係団体等と連携しながら事業を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
次に、土地改良区の運営体制の強化についてでございますが、土地改良区は、農地、農業水利施設の整備を行うために、農業者の発意に基づき設立され、地域コミュニティー機能を活用しながら、土地改良事業により整備された施設を末端水路に至るまで自主的な運営に基づき維持管理することで、地域資源の保全等に大きな役割を果たしていただいております。土地改良区の運営体制の強化につきましては、国、県、市、土地改良事業団体連合会が、土地改良法に基づく運営基盤の強化に関する措置の取組状況等を土地改良区ごとに確認することとなっており、特に小規模な土地改良区に重点を置いて、直面する課題や組織運営体制の対応策を検討し、関係機関が連携して支援に当たる体制を構築することとなっております。その上で、土地改良施設に係る資産評価の結果や貸借対照表等を活用して、財務状況の分析、土地改良施設の更新に備えた計画的な積立ての普及等の取組を推進することにより、土地改良区の運営体制の強化を図っていきたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 今ご回答いただきました長期計画、この長期計画が出た後すぐの農業新聞4月22日号に、元農水省官房長荒川隆氏のコメントがあります。興味ある内容ですので、一部紹介いたします。今般の土地改良長期計画を契機に、予算額に一喜一憂することなく、産業政策の中心事業としても、住みよい村づくりのための地域政策としても、有意義な事業推進が必要だ。昨今、産業政策というと、人工知能、AIやモノのインターネットなどの偏ったスマート農業が喧伝されがちだが、まだまだ投資コストに見合う農業収益向上にはつながっていない。スマート農業のお題目の下で自動運転や遠隔制御が進められ、圃場には無人トラクターが稼働し、上空には巨大ドローンが飛び交う。全ての水路には自動開閉管理システムが整備される。その結果、生産現場にも集落にも人の姿が見られなくなってしまう。そんな近未来図は御免被りたい。多様な担い手に支えられた生産現場と多くの人が行き交うぬくもりのある集落が維持できるように、狭義の土地改良事業だけでなく、農村の生活環境整備も含めた地域政策の要としての農業農村整備事業の展開を期待したい。このように述べられています。
私どもの近くでも、今自動運転で農業機械を動かしているところが私の町内にもございます。もうこの先、すぐにそういったことでやっていきたいなとこの間もお話しされていました。それはそれで進めればいいと思いますけれども、今紹介したようなことも非常に大事かなと思いますが、部長、何かコメントがあればお答えいただけますか。
○議長(平井せい治君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 小川議員の再問にお答えします。
確かに、議員おっしゃるとおり、そういう機械化とかが進んでいくということは、今の状況を考えると必要なことかと思いますが、今すぐ一足飛びにそういうものになるというふうには思われません。やはり人の手がかかっていくかというふうに思いますので、それを併せ持って進めていくことが大事なのかなというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 私も、西部土地改良区の理事を長くさせてもらっていますけれども、本当にこれからの土地改良区が抱える施設維持管理、本当に大変だなと思っています。今、市行政もいろいろと手伝っていただいていますし、というよりも自らやっていただいたりしておりますけれども、非常にこれからのそういった保全が大事かなと思います。近江八幡市の農業にとっても非常に大事なことでありますし、国土保全の問題からいっても、度々承水溝の問題が出てきますけれども、そういった点でも非常に大事かなと思います。
近江八幡市には、15の土地改良区があります。大きな土地改良区から20数名の土地改良区までいろいろとありますけれども、この土地改良区、国では、それぞれの土地改良区の合併を検討する方向も示しているのではないでしょうか。本市でも、これからの農業を考える上では考慮すべき課題だと考えます。
ただ、それぞれの地域の特性、また土地改良区のこれまでの成り立ち、大変難しい課題ではありますが、何かお考え等ありますでしょうか。あればお答えいただけますか。
○議長(平井せい治君) 小西産業経済部長。
◎産業経済部長(小西勝己君) 小川議員の再問についてお答えします。
土地改良区の合併につきましては、まず役員の皆さんが自らの土地改良区の10年後の姿を考えることが必要になると考えます。1つ目に、賦課金や積立金等の財政基盤について、老朽化が進む施設の維持管理、更新に耐え得る財政状況なのか。組合員が高齢化し、未収賦課金が増加する可能性はないのかなど。2つ目に、役員の人的基盤について、新たな事業に積極的に取り組んでいける体制か。役員の成り手は確保できるのか。組合員の協力体制は維持できるのかなど、このようなことを話し合っていただき、10年後の改良区のあるべき姿が描けない場合、合併等による基盤強化を目指す必要があると考えます。
また、合併を進めるに当たっては、役員が理事会や役員会で話し合って、どのような合併を進めるのか、水を取水するというところの水系単位なのか、市町単位なのかなど、その選択により合併の相手先が決まってまいります。
次に、役員の中で合併の意思統一が図れれば、県、市、土地改良事業団体連合会に相談していただくことになります。また、土地改良区は、組合員の意向を把握するために、アンケート調査の実施や必要があれば集落説明会を行うなど、事前に組合員の理解を得る必要があります。
いずれにいたしましても、土地改良区の合併につきましては、時間、労力、相手先の理解など様々な課題を解決していかなければならないものと考えております。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) 今日は、土地改良事業の長期計画について、ポイントについて、皆さんにご紹介いただきました。そして、それぞれの政策課題について、近江八幡市が取り組んでおられることについてもご紹介いただきました。ぜひ、さらにその発展を期待するものであります。近江八幡市の農業をこれからさらに発展させる、そういったことでも土地改良事業は非常に大事かなと思うんであります。市長、最後に何かコメントがあれば、お願いできますか。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 小川議員の再問にお答えを申し上げます。
これまでも再三申し上げてまいりましたように、近江八幡市っていうのは、自然、そして文化の中でも食、そういうものっていうのが非常にこの町の魅力であるというふうに考えております。その中で、当然農業っていうのはその根幹をなしている、都市としての主要な産業であると。今後とも、今日もまだご質問いただきますけども、近江牛に関しましても、その一環でございます。そういう中で、土地改良事業っていうは、農地を長期にわたり保全していく最大の基盤でございますので、私どもとしても、これがないがしろにされるようなことがあっては農業が成り立ってまいりませんので、しっかりとした基盤づくりにまた取り組んでまいりたいと思います。
○議長(平井せい治君) 小川広司君。
◆21番(小川広司君) これで質問を終わりますけれども、ぜひよろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 以上で小川広司君の個人質問は終わります。
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