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令和3年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
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9月9日(木) 一般質問
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内容
会議録
令和3年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月9日(木) 一般質問
森原 陽子 議員
(1)新型コロナ感染症対策について
(2)馬淵幼稚園のこども閤化と待機児童の解消について
(3)老蘇こども園の給食の民間委託について
(4)市庁舎建設について
◆8番(森原陽子君) 日本共産党の森原陽子です。
大きく4項目にわたって質問をいたします。
まず1項目め、新型コロナウイルス感染対策について。
新型コロナ感染症は、感染力の強いデルタ株へ置き換わることで全国的な感染の急拡大が起こり、9月1日現在、重症者は連続して過去最高を更新しています。県内の感染も75%がデルタ株に置き換わり、病床占有率は既に90%を超えています。
夏休み中にもかかわらず、全国の子どもの感染者数は7月初旬の約6倍となり、大きな感染源になっており、保護者の間で大きな不安となっています。
政府も8月25日の新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、感染拡大抑止に向け、小・中学校の検査体制強化を盛り込み、抗原検査キット80万セットの配布を決定しました。文科省も、学校において感染者が発生した場合の新たな対応ガイドラインを8月27日に送付しました。
医学雑誌ランセットに掲載された「SARS-CoV-2の空気感染をサポートする10の科学的根拠」と題する記事によると、デルタ株ではこれまでの研究結果より10の観点からの検証で、ほかの経路に比べて空気感染が圧倒的に多いとし、デルタ株の強い感染力は空気感染によるものだと結論づけています。これまでの飛沫感染対策とは格段の感染予防対策が求められています。
初問1番目です。感染抑止のためには無症状の感染者をいち早くつかみ、隔離保護することが重要です。就学前施設や小・中学校、学童等での定期的なPCR検査の必要性について、市はどのように認識されていますか。
また、滋賀県は、40歳未満でほぼ無症状であれば自宅療養を認める。中学生以下の子どもがいる家族については自宅療養を認めるとしています。これでは家庭内感染をさらに広げ、感染拡大の悪循環を引き起こすことになります。県のこの措置に対して市はどのようにお考えでしょうか。
2番目、本市の医療センターはコロナ病床を持つ重要な病院です。院内にウイルスを持ち込ませないために、院内に出入りする場合のチェックの厳重化が必要ではないでしょうか。緊急事態宣言時における市の対策をお伺いします。
3点目、市内には入院や宿泊療養施設への入所ができずに自宅待機されている方は何人おられますか。また、それらの市民に対し、食料品の提供や買物等の支援がどのように行われているかを市は把握し、サポートしていますか。
以上、初問とさせていただきます。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
青木子ども健康部長。
〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 森原議員の新型コロナウイルス感染症対策についてのご質問のうち、子ども健康部所管部分についてお答えをいたします。
まず、PCR検査の必要性については、これまでもお答えしてまいりましたとおり、感染症法に基づく行政検査は県の所管業務でございます。目的は、診断して感染拡大を防止するとともに、重症者、死亡者を最小限にすることであり、医師が必要と判断された者に検査を実施することとされております。検査が必要な方に対して責任を持って、より迅速かつ確実に検査を実施すべきものと認識をしているところでございます。
現在、保健所が実施しております積極的疫学調査において、特定された濃厚接触者に加えて、クラスター発生防止のために必要がある場合、外部への波及の兆候があるなど、大規模感染につながるおそれがある場合には、無症状者も含めて、数十人であっても、濃厚接触者の定義からは外れておりますけれども、その周辺の検査対象者として特定し、広く従事者や利用者を対象に検査が行われております。
加えて、保健所業務が逼迫し、危機的な状況にある今、専門職が必要と判断されていない多数の方への検査は、医療や検査機関への過重な負担になることもご理解いただきたいと思います。
今はPCR検査よりも、市の行動計画に位置づけられた最優先事業であるワクチン接種事業に実施主体として集中して全力で取り組むことを優先すべきと考えておりますので、ご理解をお願いいたします。
次に、県の自宅療養の措置に対しての市の考え方についてお答えをいたします。
感染者の疫学調査や健康観察、医療体制の確保については、感染症法に基づく県所管業務であり、診察医師と保健所長が患者の入院、宿泊療養、自宅療養の判断を行い、滋賀県COVID-19コントロールセンターが患者と調整し、最終決定がなされています。
現在、医療提供体制が逼迫しており、医療崩壊を招きかねない状況等を勘案の上、県新型コロナウイルス感染症対策本部員会議が決定されたもので、市としては決定権と責任を持つ機関の決定を尊重すべきものと考えております。
次に、自宅待機者数については、県のホームページでは新型コロナウイルス感染症発生状況等一覧表で、入院予定者数として自宅待機者数と自宅療養者数の内訳が公表されておりますが、各市町の内訳は公表されておりませんので、市では把握しておりません。
最後に、自宅療養者への食料等の支援については、県が新型コロナウイルス感染症患者等への生活支援、食料品支援事業として、事業者に委託して実施されています。自宅療養者の急増に伴い、8月17日に県から生活協同組合コープしがによる配達対応を超えた分のみ、個人情報を提供するので各市町で配達してほしいと依頼があり、本市では8月30日と9月7日に各1件配達を実施したところでございます。
また、買物等の支援は県事業としては未実施ですが、健康観察や生活支援は県保健所の業務であり、感染症法に基づき、県から必要に応じて市に連携を要請された場合は、協力してまいりたいと考えております。
なお、現在は県保健所業務逼迫のため、市保健師が出向して疫学調査業務等の応援を開始した状況でございます。
○議長(平井せい治君) 白山総合医療センター院長。
〔総合医療センター院長 白山武司君 登壇〕
◎総合医療センター院長(白山武司君) 森原議員の新型コロナ感染症対策についてのご質問のうち、総合医療センターにおける対策についてお答えします。
当医療センターにおきましては、感染症指定病院としてコロナ専用病床を確保し、中等症以上の患者を中心に入院治療に当たっています。併せて、救命救急センター及び地域周産期母子医療センターとして、ともに重症患者等の受入れを通常どおり行っているところです。
これまで出入口において、検温、手指消毒及びマスク着用の徹底、入院患者への面会制限等の予防対策を実施し、ウイルスを院内に持ち込ませないよう取り組んでいます。また、発熱患者については、屋外において車に乗ったまま、いわゆるドライブスルー方式により検査を実施した後、診療する等の対策を講じているところです。
併せて、予定入院の方については、入院前2週間の健康観察をお願いし、全身麻酔手術を予定する方については事前にPCR検査を実施するなど、できる限りの予防対策を図っているところです。
しかしながら、第5波により滋賀県においても感染者が増加し、緊急事態宣言が出され、いつどこで新型コロナウイルス感染症が発生してもおかしくない状況にあると考えます。この状況下においては、病院側だけで感染防止対策を実施しても限界があり、利用される方においても十分な感染予防対策を行っていただくことにより、院内における感染防止につながると考えています。
面会制限等により、患者、ご家族の方にはご不便、ご負担をおかけしていますが、今後もご協力をいただき、患者さんが安心して受診、治療が受けられるよう努めてまいりますので、ご協力、ご理解をお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 回答漏れはありませんか。
質問はありませんか。
森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) では、再問させていただきます。
国から8月27日の対応ガイドラインが出されました。本市と保健所の連携や小・中学校での感染者発生時の検査についてはどのようになっていますか。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 森原議員のご質問にお答えします。
PCR検査の全員検査については、国のガイドラインの中で、濃厚接触者の候補のほかに、濃厚接触者ではないが、念のための検査として検査対象となる者のの候補、例えば感染者と同一の学級や部活動に所属する児童・生徒等が示されました。
初問でも、感染症法に基づく行政検査は県の所管業務であることを回答されました。検査対象の範囲はあくまでも保健所が判断されることですが、現状、学校での感染拡大を防ぐことに保健所は注力していただいており、この念のための接触者調査も拡大していただいております。教育委員会としましても、感染拡大防止のために学校生活の状況に応じて検査対象の拡大をお願いしていこうと考えています。
○議長(平井せい治君) ほかにありませんか。
森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) ガイドラインの中には、1人陽性者が出た場合、学級の全員等も可能であるというふうに出されていましたが、その理解でよろしいでしょうか。
○議長(平井せい治君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 今申し上げましたとおり、ガイドラインに書いておりますし、現状、保健所も濃厚接触者以外の者も含めて念のための検査もしておいていただいていますので、できる限り学校も協力をして、また保健所にお願いをして検査していただこうというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) どうぞよろしくお願いします。
デルタ株は空気感染で、症状が出る2日前から周囲への感染能力があるということが研究で分かっています。学級閉鎖や臨時休校だけでは感染の拡大を見落とすことが起こります。どの場合でも、濃厚接触者だけでなく集団全員への検査を実施されますように強く要望いたします。
これまでの世界の研究において、コロナの感染を抑えるのに有効であったと確認できているのは、唯一大規模なPCR検査の実施であると共通して報告されています。世界の標準は大規模PCR検査です。家庭等への感染を抑止するためにも、学校や就学前施設等で定期的なPCR検査が必要です。ぜひ本市からも国や県に対し要望を上げていただきますようにお願いいたします。
デルタ株は空気感染が主な感染経路となっているために、換気が最重要となっています。市内の全ての教室にサーキュレーターや扇風機はありますか。整備状況について伺います。
○議長(平井せい治君) 西川教育部長。
◎教育部長(西川仁司君) 再問にお答えいたします。
サーキュレーターや扇風機でございますけども、国の補助金を活用いたしまして市内小・中学校全ての普通教室にどちらかを設置しております。
なお、特別教室につきましては、窓の開放とともに、必要に応じこれらの換気用器具を移動させて併用するなど、工夫をしながら効率的な換気に努めているというところでございます。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 閉鎖空間で換気が不十分な場合、呼吸によるCO2濃度が高まるため、換気の状況のバロメーターとして、これまでからも学校では冬季に教室のCO2濃度を計測されています。コロナの対策として、CO2濃度計を各教室に配置し、基準値を超えたらアラームが鳴るシステムを採用している自治体も出ています。少なくとも分散登校の体制が取れない小学校については、設置することが望ましいと考えます。これから気温の下がる季節へと向かいます。同様のシステムを各教室に設置していただくことはできないでしょうか。
○議長(平井せい治君) 西川教育部長。
◎教育部長(西川仁司君) 再問にお答えいたします。
CO2モニターでございますけども、現在小学校1校と中学校1校に設置をしております。特に今後冬場に向けまして、本市の感染状況等を見ながらCO2モニターの設置につきまして検討してまいりたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) どうぞよろしくお願いします。
デルタ株には不織布マスクが有効です。市では各教育施設に一定数のマスクを配布し、児童・生徒がマスクを忘れた場合は渡しているというふうに伺いました。児童・生徒への着用指導とともに、生活困窮者には不織布マスクの配布を考えていただけないでしょうか。
○議長(平井せい治君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 森原議員の再問にお答えします。
教育委員会では、変異株の感染予防には不織布マスクが有効と言われていることから、可能な限り対応いただくよう、各学校を通じて保護者宛て文書で通知しています。そのため、学校で忘れた児童・生徒や、汚れたり破れて替えのマスクがない場合などに対応するためのマスクを配布できるよう、各学校に必要枚数を調査し、配布することにしています。これは生活困窮者を含む全児童・生徒への対応として実施します。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 全児童・生徒への対応をしていただき、早速対応していただいていることを大変うれしく思います。ぜひ、また生理の貧困等もございますので、困窮者に対する施策も市全体でで考えていただけたらと思います。
続きまして、今年は緊急事態宣言が出されています。3月議会では、小1すこやかサポーターの年間配置について、必要であれば検討するとのことでした。今年も3月までの延長が必要ではないでしょうか。
○議長(平井せい治君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 森原議員の再問にお答えします。
昨年度は、3か月にわたる一斉休校の影響から、子どもたちが落ち着いて学校生活を送るために学級全体への支援を1年間継続することが望ましいと判断し、配置を1年間に延長しました。
今年度は長期にわたる休校もなく、感染拡大防止対策を講じた上で学校での学びを継続しています。学校生活にも少しずつ慣れ、先生や友達との関係もできてきています。そのため、今年度はこれまでどおり半年間の配置とし、今後は学級での集団生活の中で、子ども一人一人のやってみる力や友達同士で助け合う力、よりよい集団づくりをする力を高めていきたいと考えています。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 例年そのように配置が半年になっております。しかし、今緊急事態宣言発令の中で2学期が開始され、各校の対策がホームページにも載っていて見させていただきました。小学校低学年の子どもたちへの感染対策はたくさん手がかかると考えます。教育長は現場の教職員の状況をどのように捉えておられますか。
○議長(平井せい治君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) この緊急事態宣言が2学期の開始とともに発令されましたので、今まで以上に感染拡大防止対策をしていただくようにお願いをしております。そのために教職員の先生方にはご負担をかけることとは思いますけれども、また管理職から組織的に行えるように指導しておりますし、また教職員の先生方のメンタルヘルスについても、校長会において対応できるように管理職に指導したところでございます。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 今の教育長のお言葉にもありましたが、もう相当なストレスで、へとへとになっているということを私も聞いております。物理的に、時間的に手間がかかる、そういうこともありますし、ぜひ今後の緊急事態、まだ続くようですので、学校が安全になりますように、また実施の検討を続けていただけたらと思います。
それでは続きまして、医療センターの出入口の感染対策の強化について再問をさせていただきます。
このことは昨年から要望しておりました。しかし、医療センターの規模では難しいということでした。しかし、現在大規模病院でも昨年以上に入館者の管理を厳しくされています。
これはこの部分ですけれど、滋賀医大のものですが、玄関で記名、検温、入館時間、診療科等の行き先を記入し、許可された場合はこのシールをこのように衣服のどこかに張りつけて入館するというようなシステムが取られております。感染抑止のために追跡は重要と考えております。本市の医療センターでも導入していただけないでしょうか。
○議長(平井せい治君) 白山総合医療センター院長。
◎総合医療センター院長(白山武司君) 森原議員のご質問にお答えさせていただきます。
今、院内で様々な調整をして検討はしているんですけれども、今おっしゃいましたようなシールを張るというところまではちょっとまだできていない状態です。ただ、検温器を前にかなり寄附をいただきましたので、それを設置させていただいて台数を増やしているということですね。それから、異常なときにはアラームが鳴りますので、職員あるいは警備員が出ていってきちっと問診をするという形で対応させていただいております。また、今おっしゃったことについてはまた検討していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) よろしくお願いします。
これまでからも医療センターの出入口の対策を強化すべきではないかと多数の市民からご意見をいただいております。実質的な効果もさることながら、感染対策の強化が目に見える形で示されることにより、感染予防の重要性への大きなメッセージとして注意喚起につながるものと考えます。そして、医療センターの信頼も高まるものと考えますので、ぜひ前向きにご検討いただきたいと思います。
それでは、続きまして2項目め、馬淵幼稚園のこども園化と待機児童の解消について質問させていただきます。
馬淵学区の児童数は減少傾向であるが、市の保育希望者は増加の傾向であるため、馬淵幼稚園を幼稚園型こども園へと移行するとお聞きしました。幼稚園型のこども園とはどういうものでしょうか。また、そのことにより待機児童の解消はどのようになるでしょうか。
これで初問とさせていただきます。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
青木子ども健康部長。
〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 森原議員の馬淵幼稚園のこども園化と待機児童の解消についてのご質問にお答えいたします。
認定こども園につきましては、幼保連携型、そして幼稚園型、保育所型、地方裁量型の4つの類型がございまして、現在本市にある認定こども園は全て幼保連携型認定こども園でございます。
幼保連携型認定こども園は、職員の条件として幼稚園教諭と保育士資格の両方を所有する必要があること、開園時間は11時間であることなどがございます。
一方、幼稚園型認定こども園は、幼稚園に保育所機能を加えた形態とし、職員の条件は幼稚園教諭の資格だけでよいこと、開園時間は地域の実情に応じて設定できることなどとなっております。
馬淵幼稚園の近隣にはあおば乳児保育所があり、ゼロ歳から5歳児を対象とし、11時間の保育を行っていただいております。そこで、馬淵幼稚園は現在の幼稚園機能を生かすために、3歳から5歳児を対象とするとともに、市内全域から8時間の保育短時間認定の保育ニーズの受皿として、8時間の開所を基本とする幼稚園型認定こども園に移行することといたしました。
次に、待機児童の解消についてお答えをいたします。
令和3年4月の待機児童数は20名で、前年4月の39名と比較して19名減少いたしました。また、待機児童20名の年齢内訳は、1歳児が10名、3歳以上児が10名となっております。
以上の状況を踏まえて、次年度当初の待機児童解消に向けた取組としては、現在2か年計画として老蘇認定こども園の乳児棟の整備工事を行っております。その結果、令和4年4月からゼロ歳児から2歳児の定員が33名増加いたします。また、馬淵幼稚園のこども園への移行により、3歳児から5歳児の保育所定員が45名増加いたします。
したがいまして、これらの取組により、理論上は待機児童が解消できる定員増加となりますが、現実問題としては、保育料無償化に伴うさらなる保護者の保育ニーズの高まりや希望園の偏りなどが考えられ、マッチング等に努めてまいりますが、今後の入所申込みの状況によっては、必ず解消が図れると確約できるものではございませんので、ご理解をよろしくお願い申し上げます。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 具体的な申込みがなくても、ここ数年間、本市では10月時点で100人程度の待機児童が出ています。現在も4月以降積み重なっていると思われます。8時30分から16時30分の8時間の保育時間で待機児童は本当に解消されるでしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 森原議員の再問にお答えをいたします。
待機児童、今100名とおっしゃられたんでしょうか。初問では、昨年39名で今年度20名という形でお答えをさせていただきました。
待機児童につきましては、当然ご承知のとおり、国の公表基準に基づきまして4月と10月の調査がございますが、当然、さきの議会でもお答えしましたとおり、待機児童につきましては学校とは違いますので、当然お子様は毎月生まれますし、保護者も職場復帰等されますので、毎月保育ニーズがございますので、一定数増えてきます。そういう形でございますので、もし本当に年間途中での待機児童をもう全て解消するんであれば、以前も申し上げましたが、フルスペックの、要するに子どもさんの数全員を受けられるような広大な施設を造って、それに全部対応できるような、余剰といいますか、子どもさんがいらっしゃらなくてもいつでも保育できるような先生方も用意し、それからその予算も確保しということになりますんで、なかなかそういう形じゃなくて、現実の部分として適切な対応で、マッチングも含めて必要な施策を取りながら、ハード、ソフトで取りながら待機児童の解消をということでございます。
したがいまして、来年度におきましては、先ほど申し上げましたとおり、老蘇と、それから馬淵のそれぞれの方策に基づいて解消を目指したいと思っておりますので、引き続きご理解をお願いします。一定8時間ニーズもあるというふうに認識をしております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 私はそのような極論を申し上げているわけではなく、今回馬淵幼稚園が8時間で開設されるのであれば、以前老蘇こども園のときに11時間で開設されましたように、11時間とすることで、より多くの利用者が見込めるということを考えて質問をさせていただいております。
また、10月の待機児童については100名以上出ておりますので、少しでも多くの方が就労できますようにご検討ください。
また、平成31年に市が実施されました子ども・子育て支援事業計画策定のためのニーズ調査では、5年前に比べて母親の育休取得が減っています。3、4、5歳児を持つ保護者はそれぞれ約500人が回答されていますが、無償化による場合、及び今後の利用規模で一番多かったのは近江八幡市内の認可保育所となっています。その割合は各年齢で30%以上ありました。保護者が求めておられるのは保育所型の保育です。幼稚園型のこども園は、地域の実情に合わせて開園時間が決められることになっていますが、何時間まで延ばすことが可能でしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 森原議員の再問にお答えいたします。
今回の馬淵幼稚園の幼稚園型こども園の移行についての部分は、まずは待機児童の話もございますが、その前にその集団性、馬淵学区における集団性、子どもさんに対する保育・教育環境としての集団性の維持ということでございます。
会派別説明会でもご説明しましたとおり、それぞれ、その後で説明させていただきましたとおり、馬淵学区におきましては本当に子どもさんの数が少なくなっておりまして、児童数がなかなか増えないというような状況でございます。そういう中で集団性の維持というのは重要な形でございます。その地域から就学前施設がなくならないように、それぞれ役割分担しながら、あおばさんと、それから公立の馬淵の幼稚園と、それが連携しながらその地域の子どもさんを支えていくという観点を中心に考えさせていただき、なおかつその部分ともう一つ、現実問題として待機児童がいらっしゃいますので、そこについては老蘇と馬淵の部分の両方で来年度対策を講じていくというふうに考えているところでございます。
8時間ニーズについても、全市内では一定10%程度、1割程度はいらっしゃいますので、そこはそこのニーズをしっかりと受け止めて、保護者についてもいろんな多様な考え方もございますので、多様化にも応えつつ対応してまいりたいというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 保育の場合、馬淵学区だけではなく、市は市内全域に対して責任を持っておられますので、馬淵学区の集団性も大事ですが、11時間等を実施していただくことにより、より利用者が増え、馬淵幼稚園が今求めておられる集団性も確実になるのではないかと思います。ぜひ今後、この問題について考えていただいて、開園までの間に検討いただきたいと思います。
また、今あおばさんとの役割分担ということも言われましたけれども、市内のゼロ、1、2の小規模の地域型の保育所での2歳児の皆さん49人は保育所型の保育を求めておられるわけですし、そういう意味と、隠れ待機児童と言われる方も30名以上いらっしゃるということを考えると、ぜひ11時間を実施していただきたいというふうに思います。
また、本市の男女共同参画2030プランにも、保育サービスの充実を図り、子育ての援助を受けたい人のニーズに対応できる体制の構築に努めますと書かれております。ニーズ調査においては、課題を解決するためのアンケートであったと思います。今回の馬淵こども園も老蘇こども園のように、幼稚園型であっても11時間の保育時間にしていただきたいと思います。もう一度お伺いいたします。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 森原議員の再問にお答えいたします。
繰り返しになりますけれども、11時間のニーズ、当然そこはあると思いますが、一方では8時間のニーズがございます。なかなかそこの部分については、全体的な話としましては、馬淵学区の話をしましたけれども、市全体としましては少子化傾向というのは明らかになっております。想定以上に、コロナの影響も含めて少子化が進んでいるという状況もございます。そういう中で本当に需要と供給のマッチングも非常に重要な部分でございますので、子どもさんが本当に右肩上がりでどんどん増えていく状況であれば、ハード整備、ソフト整備におきまして増やしていけばもいいかもしれませんが、今のそういう状況では非常にスタッフさんの確保も含めて厳しい状況もございます。民間さんの中においても、過当競争を含めてそういう問題も生じます。これまで答えてきたとおりでございます。
したがいまして、今回につきましては馬淵学区の地域特性も踏まえた上で、しっかりと8時間保育という形での短時間の方の受入れという形での特色を出しながら、保護者の選択肢に応えられるように取り組んでまいりたいというふうに思っております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 昨年も待機児童については質問をさせていただきました。そのとき、この令和3年4月からは桐原のこども園HOPPAさんが開園されるので、4月時点での待機児童はなくなる予定であるというふうにお答えをいただいていたと思います。しかし、実際は4月段階で20名の待機児童が出たという状況であるということは、いかに保育ニーズがあるかということを示すものだと考えます。
今、コロナの下で残業がなくなったり、非正規で転々と職を変わったりして収入が大きく減っている。子育て世代の多くは家のローンも抱えて、共働きできなかったら生活できない。多くの家庭での切実な問題です。地域の実情に合わせてぜひとも11時間の保育に延ばしていただきたいと思います。
今、市で足りていないのは保育所やこども園の長時部です。ジェンダー平等の推進の視点からも、女性が正規職員として当たり前に働ける環境づくりが求められています。市は男女共同参画でも立派な計画を立てておられます。その計画に沿って保育サービスの拡充を進めていただきたいということを強く求めます。
最後に市長の見解をお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 森原議員の再問にお答え申し上げます。
青木子ども健康部長からもお答えさせていただきましたように、子育てという部分というのは非常に重要な施策と理解しておりますけども、将来、先行きの人口社会増、また自然減をにらみながら、また保育士、当市は地域手当の問題もございますし、人材の確保、そしてこれまで努力してきていただいております民間のそれぞれの園との関連、また公立で行うことへの財政的負担等、様々な観点をちょっと考えていかなければならない問題でございますけども、いずれにしろ、社会ニーズとして、子育て、そして保育ニーズがあることは把握しておりますので、そういう様々な要素の中で可能な努力をしてまいりたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 今回は施設を新たに広げていただくということでなく、時間を対応していただくということで、比較的対応していただきやすい問題であると思います。どうか、今可能な限り考えていくというふうに市長がご答弁いただきましたが、保護者の皆さんの声をしっかり受け止めていただきまして対策をしていただきますようによろしくお願い申し上げます。
それでは、3項目め老蘇こども園の給食の民間委託についてお伺いいたします。
来年4月からの老蘇こども園のゼロ歳から2歳までの33名の拡充により、給食が自園調理となります。なぜ公立こども園の自園調理を民間委託をするのでしょうか。財政的な問題ですか。会計年度任用職員制度ができました。この制度を活用して実施することはできないでしょうか。
これで初問とさせていただきます。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
青木子ども健康部長。
〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治君) 森原議員の老蘇こども園の給食業務の民間委託についてのご質問についてお答えをいたします。
現在、公立の施設においては、武佐こども園、八幡保育所、沖島保育所では、市職員の調理員により直営にて給食を提供し、桐原保育所については委託にて給食を提供しているところでございます。
このように桐原保育所の給食調理を委託しなければならなくなった状況に至った点につきましては、令和元年9月定例会において複数の議員からご質問いただき、平成17年3月に国から示された地方公共団体における行政改革の新たな指針において、安全性等を確保した民間委託等の推進、定員管理の適正化、行政組織の見直し等が指示され、当市においても調理員をはじめとする技術労務員の採用がなくなり、退職者もあったことから、直営による自園調理が困難となり、令和2年4月から桐原保育所の給食業務を民間委託させていただくものと回答させていただいたところでございます。
今回の老蘇こども園の給食調理についても、同様の理由で委託するものであり、財政的な問題でもなく、会計年度任用職員だけで実施できる問題でもありません。安全・安心な給食の提供を行うためには、今年度中からしっかりと事業者選定に取り組んでいく必要があるため、今定例会の補正予算において、令和4年度老蘇こども園給食調理業務委託事業2,425万9,000円の債務負担行為を追加し、上程しておりますので、ご承諾を賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 技術労務員の退職によって任せられる人員がないということでした。なぜ任せられる人員がいなくなったのでしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 森原議員の再問にお答えします。
先ほど初問の答弁でお答えしたとおりでございます。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 市が民間委託を推進する狙いとは何ですか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
狙いではなくて、国の方針に基づいて対応させて、それと現状を踏まえて対応させていただくということでございます。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 会計年度任用職員だけの運営はできないということでしたけれども、例えば今、現状では武佐こども園、八幡保育所、沖島保育所には市の職員がいらっしゃいます。この職員さんとの組合わせで直営を維持するという方法についてはできないのでしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えいたします。
現在、正規職員を含めて、会計年度の部分を含めて直営でやっているところには配置しておりますけども、そこを新たにまた老蘇の部分についての規模も含めてやることについては人員的には足らないというふうに思っております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 例えば勤務制の場合ですけれども、会計年度任用職員さんでできないということですが、栄養士は新任の場合でも責任者になりますし、一定責任者部分を市で雇用していただきながら、会計年度任用職員との組合わせで実行可能ではないかと考えます。
官製ワーキングプアを一定なくすために会計年度任用職員制度がつくられました。次善の策として、この制度を踏まえて直営で給食を提供することも可能だと考えます。
では、今おっしゃいました老蘇こども園の給食の債務負担行為についてお伺いいたします。
この債務負担行為に出されている金額2,425万9,000円について積算根拠をお伺いいたします。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
これから実際に入札、入札というか、すみません。実際、単価だけではなくて、適切な業務執行ができる方ということでございますので、プロポーザルで事業者を選定していきたいと思っております。これから公告であったりとか審査等をさせていただく形でございますので、今現在におきましてその部分についてのお答えをすることは差し控えをさせていただきたいと思っております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) それでは、参考にされた同規模の桐原保育所の令和2年度の決算について内訳を伺います。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) すみません。桐原の保育所と老蘇の分について、基本的に大きな食数であるとか開園日とかという分については違いがないと思っておりますので、現時点その部分を含めて債務負担行為という形での金額で上がっておりますので、特段そこが高いとか安いとかという状況ではないというようなご理解でお願いしたいと思います。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 比べてどうこうというふうに申し上げてるのではなくて、内訳がどのようになっていたかをお尋ねしております。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) すみません。桐原について今ちょっと手元に資料はございませんので、ご理解をいただきたいと思いますけれども、3年契約の中で現在推移しておりますけれども、先ほど申し上げたように、同じような人数の部分でございますので、ちょっと詳細については後からまた、必要であれば報告させていただきたいと思います。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) では、後ほど資料をよろしくお願いいたします。
担当課のお話では、給食で一番大事にしておられるのは、安心・安全に給食を提供することだとお伺いいたしました。私たちも本当に同じ考えです。そのためには働いておられる方の処遇がきちんと保障されることが重要です。民間委託の調理員さんの処遇について伺います。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
民間委託でこうだから、直営だから大丈夫、民間だからできないというような形ではなくて、それぞれしっかりと、民間についても質を担保していくということでございます。別にこの部分について近江八幡市だけがやっているわけでもございません。全国で先駆けてやっているわけでもなくて、多くの市が国の方針等を踏まえて、それぞれの市町村の状況を踏まえて、適切に業務できるところにやっている部分でございますので、食の部分についての安全・安心については、当然国等のガイドラインも示されていますので、それも含めてしっかりと担保しながら、仕様書にもうたいながら取り組んでまいっておりますし、これからも取り組んでまいりたいというふうに考えております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 会計年度任用職員には忌引やワクチン接種時も休暇がありました。同等の仕事をされている民間委託の方にも同様の処遇があるべきです。市は民間委託の調理師の処遇について把握していらっしゃいますか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
すいません。いろんな企業があると思いますので、それについてもそれぞれ把握しているわけではございませんので、あるところがあれば、ないところもあるんじゃないかなというふうに思っておりますが、詳細については把握しておりません。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) こども園や保育所の給食というのは、本当に子どもたちの健康に直接関わる大事なものだと認識しております。市が責任を持って行うべき仕事であり、必要な仕事を民間委託するのですから、このような同等の処遇等は仕様書等に書くべきと考えます。
今まで幾つか質問させていただきましたけれども、市民にとってどのように給食が提供されているのかが分からない状況というのは、これが民間委託だからなのか、それともプロポーザルという方法だからなのか、それとも市の仕様書に条件として書き入れてないからなのか、どういうことでこういうことが起こるんでしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) すいません、再問にお答えしたい、もう一度趣旨をお願いしたいと思います。よく分かんないので、すいませんが。
○議長(平井せい治君) 森原君、もう一回。
◆8番(森原陽子君) 時間止めてくださいね。
このように、先ほどから民間委託にしている場合は公表できないと言われたということは、それは民間委託だから公表できないのか、プロポーザルだから次のその入札される方に分かるから言えないのか、市が仕様書の中でこのような処遇にしなさいということを書き入れていないから、こういう賃金であるとか処遇が公表できないのか、どこにその公表できないわけがあるのか教えてください。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
先ほども初問でお答えしましたように、9月の補正予算で債務負担行為のお願いしております。最終日に議決いただきましたら、それをもった後に公告させていただきます。公告させていただくときには当然仕様書等をオープンにさせていただきますので、その中ではしっかりと広く見ていただくことはできます。今現在、そこにまだオーケーとも駄目だともいただいていない状況でございます。検討段階でございますけれども、だからそういうことで今お示しすることはできないということでございます。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) はい、分かりました。では、また今度仕様書を見せていただきたいと思います。
それでは、私たちで実は、同規模の桐原保育所を参考にされたということでしたので、同様に調理員を4名として試算をしてみました。会計年度任用職員の年間給与はボーナスを含めて1人当たり170万5,878円で、社会保障費を含め4人分として818万8,214円となります。これに光熱費等の一般管理費を加えても約1,000万円で実施できると考えました。
今回の債務負担行為では2,425万9,000円です。桐原保育所の令和2年度の決算でも1,847万100円となっていて、直営のほうが民間委託よりも少なく見積もっても数百万円安くなります。格段に安いのに、会計年度任用職員での直営給食にしないのはどういうことでしょうか。先ほどの件もありますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
何度もお話しさせていただきますが、直営とも委託という部分で、委託が駄目だとか民間が駄目だとか、そういう話じゃなくて、あくまでも子どもたちのための給食調理ということで、そこはしっかりと安全・安心ということが大事でございます。それをしっかりと担保できるということでございます。一定そこについては人数をお示しは、概算といいますか、実際実績ではこれぐらいの人数であればこういう形で運営されてますということについての資料なり情報提供はございますけども、実際にそれをどういう形で、何人で運営していくというのは、それは受託者の判断という形になるかというふうに思っております。
しかし、当然アレルギー食の対応とか含めてしっかりとやってもらわないといけませんので、そういうことで市の仕様書に基づいて、確実にできるような人数で事業者さんとしてはやっていただくということでございます。それに基づいてお金の積算もそれぞれ事業者さんが、これからしっかりと安全・安心にできるという形で示されていく形で、金額についてはあくまでも結果かなというふうに思っています。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 今の部長の回答からしますと、民間委託でもできるし、直営でもできるという意味だと私は捉えました。
市の直接雇用では、消費税等事業者の利益は要らないので、最低その分は安くなります。調理員の処遇についても担保され、決算の詳細も市民に明らかにできます。何よりも市が責任を持って安心・安全な給食を提供できます。それなのに民間委託をせざるを得ないのは、これまでの行革の在り方に問題があったのではないでしょうか。食材は市が一括購入していますが、民間園の給食では食材も含めて給食が民間委託され、野菜も冷凍のものばかり、食の安全よりもコストが優先されていると聞いています。
子どもたちの最善の利益は働く人の身分保障なしにはあり得ません。様々な観点から考えて、本当に民間委託は安いのでしょうか。今後現業職員の直接雇用について見直すべきと考えます。
私たち調べたんですけれど、近江八幡市の公共サービスの行政関与及び民間委託等に関する指針というものの中で、民間委託の契約実施に係る留意事項の中に透明性の確保や定期的な検証というものが書かれております。ぜひ桐原保育所の民間委託について検証していただき、費用対効果についても考えてみていただきたいと思います。青木部長、検証していただけますでしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
桐原の保育所につきましては既にもう導入させていただいております。この間ずっと取組についての安全性なり安心性の問題、業務の執行についての問題等、それぞれ現場も含めて所管課も既に今も検証しております。大きな問題なく今日推移しております。これは本市だけでなくて、他の市町でも同様でございます。
繰り返しになりますが、委託が悪い、民間委託が駄目だという形ではございません。国の方針として大きくかじを切られたのは民間委託の推進でございます。
先ほど少し消費税の分どうこうとがございましたけども、安価がどうかということが、要するに値段の問題という形ではなくて、あくまで今回は職員体制の問題で、現時点では老蘇については委託しなければ成り行かないという状況ということをご理解いただきたいのと、それから消費税分が安いというのは単純な積算の話でございまして、労務管理費とか急な退職時の対応、本当にそれができるかどうかということも考えますと、必ずしも直営のほうが安いというようなことは言えないというふうに思っております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 今、職員体制の問題であるというふうに言われました。これについては、今の4名で私たちは試算いたしましたが、少し多めに雇用していただくこともこのような費用ではできるのではないかと思いますし、私の意見は民間委託が悪いと申し上げてるのではなくて、費用対効果を検証していただきたいと。そういう面からも、いま一度委託について検証していただきたいということです。検証はしていただけるでしょうか。
○議長(平井せい治君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 再問にお答えします。
先ほど申し上げましたとおり、3年契約の中で現在推移しております。年度途中でもございますし、現在は問題なく推移しておりますので、その分について今現時点では考えておりません。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 先ほどの市の留意事項の中には、検証は民間委託を行った業務は定期的にサービスの質や委託経費などについて民間委託の効果を検証し、年度途中にあっても必要に応じて執行方法や委託料の積算について見直しを行うものとするというような項目となっておりますので、今はないかもしれませんけれども、ぜひ今後検証していただきたいなというふうに思って要望としておきます。
それでは、こども園の給食の民間委託について、最後に市長の見解を求めます。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 森原議員の再問にお答え申し上げます。
民間委託という問題につきましては、子ども健康部長からお答えしましたように、市の職員体制、それから社会全体でのどういうふうに役割を分担していくのか、それから様々な要素の中、総合的に考えていくべきものだというふうに思っております。
そういう中でも、先ほど部長言いましたように、それぞれの労務管理というのは非常に大きな要素を1つなしているのかなと思います。
いずれにいたしましても、議員ご指摘いただいたその都度の検証とその効果の検証というものは必要かと思いますので、それは順次私どもやらせていただいていることというように理解をしております。そういう点にも十分気をつけながら運営をしてまいりたいと考えております。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) どうぞよろしくお願いします。
それでは、最後の項目になりました市庁舎建設についてお伺いいたします。
小西市長は9月議会の開会初日のご挨拶で、今後の市庁舎建設について、当初予定であった次の工程となる事業予算に係る債務負担行為の上程を見送られ、来年4月の市長選挙後にすると発言されました。
小西市長は今回決断された理由を、議員の皆様からは前回の市長選挙のように選挙結果に伴う庁舎整備の方針転換、さらには契約解除による賠償金が生じることがないように慎重に進めるべきである。市民の方々への説明が十分でないといったご意見を頂戴したこと。現基本設計については、より多くの方々の理解を得ながら進める必要があるとも考えていると述べられました。
これまで本事業は、市民の意見を求めて基本計画策定委員会を設置することにより基本計画を作成し、それに基づき議会内でも7回にわたる庁舎整備等特別委員会で基本設計案について検討してまいりました。学区ごとの市民説明会やパブリックコメントも実施され、市民に対して開かれた市庁舎整備として進めてこられています。
今回の予算上程の延期は熟慮の末のことと拝察いたします。いま一度、熟慮された内容や今後の市庁舎建設に対する小西市長の思いについて市民に対し詳しくお聞かせください。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理君) 森原議員の市庁舎建設についてのご質問にお答えを申し上げます。
これまでの議員各位のご質問にお答えしてまいりましたけども、市庁舎整備における事業予算につきましては、市議会からお示しいただきました様々なご意見を踏まえ、来年の市長選挙後の上程が望ましいと考え、本定例会における予算上程を見送ることとしたものでございます。
議員もご承知のとおり、平成30年の市長就任以降、シンプルな機能によるコンパクトな庁舎を基本方針とした市庁舎整備を重要課題として今日まで進めてまいりました。本年7月末をもって基本設計が完了したところでございますけども、本年6月定例会で議員の皆様にご相談、またご理解を得ながら進めさせていただきたいと答弁をさせていただきましたように、市庁舎整備特別委員会でご議論いただいた内容を確認し、また議員の皆様との意見交換会を開催した上で総合的に判断した結果とご理解を願いたいと思います。
本定例会の開会のご挨拶でも申し上げましたし、また今議員にもご指摘いただきまして、前回の市長選挙のように、選挙結果に伴う市庁舎整備の方針転換、さらには契約解除による賠償金が生じることがないよう慎重に進めるべきである。また、市民の方々への説明がまだ十分でないといったご意見を議員の皆様からも頂戴し、受け止めさせていただいたところでございます。
また、基本設計の内容につきましては、市民説明会や市広報紙、動画配信、市庁舎タイムズなどを通じて市民の皆様に説明を重ねてまいりましたけれども、より多くの方々の理解を得ながら進める必要があるとも考えているところでございます。現基本計画に基づく市庁舎整備へのご理解をいただいておりました議員の皆様や市民の皆様に、予定しておりました竣工が8か月延びることとなり、申し訳なく思いますけれども、ご理解くださいますよう重ねてお願いを申し上げます。
市庁舎整備に対しましては、定例会ごとに様々なご意見をいただいており、また市民の皆さんの中にも様々な考えがあることは承知いたしております。加速化するデジタル化社会の進展を踏まえた機能的な現基本設計案による施設整備について、また環境、CO2削減等、環境に十分に配慮しました現設計案につきまして、市議会並びに市民の皆様へのご理解を十分得られるよう今後も努めながら進めてまいりたいと考えているところでございます。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) 今ご回答いただきましたけれども、市長は本当に公約を尊重し、しっかりと進めてきていただいていると思います。しかしながら、今私は、最近このようなチラシが各戸に折り込みされ、大変見過ごすことができない重要な問題だと思いましたので、改めて市長にご意見をお伺いしたいと思います。
1点目です。前新市庁舎建設整備工事の一方的な解除によって約10億円以上の血税の無駄遣いである。2点目、和解金4億600万円について、抑制的で、3年で平和的に解決。3点目、現小西市長の新庁舎建設計画は頓挫しかけている。この3点について市長はどのようにお考えでしょうか、見解をお伺いいたします。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) どういう意図でどういう方がそういうチラシを配られたか私は存じておりませんけれども、基本的に前回の市長選挙を通じまして、シンプルでコンパクトな庁舎というものが市民の皆様に支持されたというように考えております。そういう中で、賠償金が発生すること、それらのことにつきましても真摯にご説明を申し上げたと考えておりますし、それにつきましてもできる限り抑制する努力をさせていただき、本当に議員の皆様方にはじくじたる思いをさせることになりましたけれども、4億600万円という形の賠償金、またそれに付随する幾ばくかの要素による追加の費用の発生、これらが生じたということに関しましては、私も決して好ましいことだというふうに思っておるわけではございません。
また、このような事態が万が一にでも発生しないように、しっかりと市民の皆さんにこの新しい庁舎の建設の計画を理解していただき、本当にこの方向でよいのかということをしっかりと確認をさせていただいた上で、前に進めさせていただくという判断をさせていただいたところでございます。
以上でございます。その他に関しましては、それぞれの方のご意見、その他につきまして私のほうでコメントすることではございませんので、私の姿勢についてお答えを申し上げさせていただきました。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) ご答弁ありがとうございます。
前の工事の解除の後も、使えるものはできる限り使うという形で費用を抑制していただいていること、それからまた、今回は取り下げられましたけれども、入札の公告に関しては5か月間というしっかりとした期間を取られて、どの事業者さんにも公平な扱いができるように準備されているということについて、私は市庁舎整備等特別委員会を見させていただきまして、非常に誠実な設計をされているというふうに感じております。前回の場合は90億円前後となるような大きな金額でしたにもかかわらず、年末年始を挟んだたった3週間の公告期間でありました。このことから考えると、あ、本来はこのように入札というものは行われるのだということを改めて教えていただいたという状況です。
市長はこれまで、住民の理解と納得、民主主義を大切に市庁舎整備を進めてこられました。市民はそのことについて十分承知していると思います。今後も市政の全ての行政措置及び施策でもこの姿勢を貫いていただきたいと思います。市長、いかがでしょうか。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 森原議員の再問にお答えをいたします。
いろいろご評価いただきまして、本当にありがとうございます。
前回の入札について検証委員会等でいろいろ結果が出ておりますので、それ以上のことを今ここで私は申し上げるべきでもないかというように思います。
私の政治姿勢といたしましては、できる限り公開できるもの、オープンにできるものをオープンにしながら、社会的な常識にのっとりながら、いかにして市民の負担を軽減し、多くのサービスを提供できるかという視点で運営をさせていただいていると。それ以上でもそれ以下でもないということでご理解をいただければと思います。
○議長(平井せい治君) 森原陽子君。
◆8番(森原陽子君) ありがとうございます。
市長が初めて登壇されたときに、憲法にのっとり進めていくと言われたことが私はまだ新しく覚えております。どうかこれからも近江八幡市民のためにご尽力いただきますことを心よりお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(平井せい治君) 以上で森原陽子君の個人質問を終わります。
○議長(平井せい治君) 再開します。
質問に入る前に、青木子ども健康部長から発言の申入れがありましたので、これを許します。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 先ほどの森原議員の再問におきまして、手元資料がないため後ほどお答えいたしますと申し上げておりました桐原保育所の給食調理委託の金額の内訳についてお答えをいたします。
桐原保育所の給食調理委託業務に係る契約金額は年間1,847万100円でございます。この金額は、本市が示した仕様書に基づきまして業者が請負価格として入札したものでございまして、その金額の内訳は本市では分かりません。よって、桐原保育所の給食調理に係る費用の内訳についても本市では分かりかねます。
なお、業務委託の検証につきましては、毎月の検証を行った上で委託料を支払っております。請負業務の検証については、本市が仕様書で求めた安心・安全な給食が確実に提供できるかが重要な検証部分でございまして、これまでも行っておりますが、今後も毎月定期的に検証してまいりたいと思っております。
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