近江八幡市議会
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令和3年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
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12月10日(金) 一般質問
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内容
会議録
令和3年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
12月10日(金) 一般質問
沖 茂樹 議員
(1)災害に強いまちづくりについて
①耐震化の推進について
(2)市職員の人材育成について
①職員のスキルアップについて
②人事評価制度について
③人事異動について
④職員のメンタルヘルスについて
◆6番(沖茂樹君) 皆様こんにちは。政翔会の沖でございます。
ただいま議長のお許しをいただきましたので、発言通告に従いまして質問をさせていただきます。
今年も12月ということで、今年の私の質問を一遍振り返ってみようかということで議会だよりを見ておったわけなんですけども、そこで驚くことを発見しまして、この3月と6月、そしてこの12月議会、全てこの発言の順番が一番最後なんですよね。議員のこの発言の順番はくじで決まるんですけれども、何か不思議な力が働いてるかというか、前の議員の質問を聞いて勉強してからしっかり質問をしろと、こういうことかなというふうに思っております。
皆様お疲れですのでくだらんことを言うてんと、それではこれより今年最後の質問になります。よろしくお願いいたします。
まず、災害に強いまちづくりについて質問をさせていただきます。
今市民の皆様が最も心配をされてる災害と、それはやっぱりコロナウイルス感染症ではないかというふうに思うわけです。ようやく少し落ち着いたと思えば、海外では新たな変異株でありますオミクロン株、この感染が拡大しつつありまして、日本においてもその感染拡大が心配されてるところでございます。まだまだコロナについても予断を許さない、そういう状況にあることは変わりはございません。
しかし、もう一方で心配すべき災害は大地震、地震ですね。特に本市においては南海トラフ地震ではないでしょうか。2021年版の国土交通白書によりますと、南海トラフ地震が今後30年以内に起こる確率は70%から80%というふうになってます。これはどういう数字かといいますと、もう一つ本市において心配な地震といいますと琵琶湖西岸断層帯の地震です。これの今後30年後の発生確率が1%から3%、50年以内ですと2%から5%、100年以内でも5%から10%の確率なんです。これでも日本の主な活断層の中では地震発生の高いグループに属するというふうに言われておりますので、いかにこの南海トラフ地震が高い確率かということが分かります。本当に明日起こってもおかしくないというような状況にあるというふうに思っております。
そして、南海トラフ地震が発生した際の被害としては、死者が32万人、建物の全壊及び焼失は238万棟、経済被害は最大で169兆円です。これは、東日本大震災の経済被害をはるかに超える額というふうに言われております。にもかかわらず、自分は大丈夫やと、我が家は壊れへんと、そういう根拠のない安心感、あるいはそういう心配なことは考えたくないと、そういう気持ちが私も含めて多くの市民の皆さんの中にもあるんじゃないかというふうに思うところでございます。新型コロナウイルス感染症と同様に、地震についても正しく知って正しく恐れる、そんな必要があるんじゃないかというふうに思います。
そこで、今回の議会では、近江八幡市の考える災害に強いまちづくりに向けた取組についてお尋ねをさせていただきたいと思います。特に多くの市民の皆様にテレビを通して理解してもらいたいと思いますので、いつもに増してゆっくりと分かりやすくお話をさせていただきますので、当局の皆様におかれましても市民の皆様が理解しやすい表現でご回答いただければというふうに思います。
平成28年3月に策定されました近江八幡市既存建築物耐震改修促進計画、要するに建物の耐震化を進めましょうという計画なんですけども、これの期間は平成28年度から平成37年度、令和7年度の10年間でございます。その5年目に進捗状況の点検を行って必要に応じて計画の見直しを行うというような計画でございます。
この計画では、近江八幡市における住宅の耐震化率は平成27年度の時点で75.5%と推計をされています。こう聞くと決して低くはない数字やなというふうに思うんですけれども、戸数に直しますと、住宅総数が、当時ですね、2万8,200戸に対して耐震性のある住宅は2万1,280戸、引き算をしますと逆に耐震性のないあるいは低い住宅は7,000戸もあるんですね。こうした耐震性の低い在来木造住宅、つまり昭和56年5月以前に着工された住宅になりますけれども、これを対象に平成15年度より滋賀県と各市町が協力して県内全域の耐震診断をされました。
本市においては、平成26年度末で400軒がこの耐震診断を受けられたんですけれども、その結果によりますと、何と倒壊しない、一応倒壊しないと判断された住宅は400軒のうち僅かに2.8%です。倒壊する可能性がある、倒壊する可能性が高いと診断された住宅は97.2%もあったわけなんです。こうした結果を背景にしてか、既存建築物耐震改修促進計画の中では住宅の耐震化の目標として、平成27年度には先ほどの75.5%であった耐震化率を平成32年度、令和2年度ですね、の時点では90%まで引き上げようというような目標を掲げておられます。
5年後の令和2年度の中間点検を見させていただきますと、耐震化率の実績は82.2%と目標の90%には届かないまでも策定当時から比べますと7ポイント増加しておるわけなんです。しかし、これを単に増えたなっていうふうに喜ぶんではなく、ちょっと考えますと、それ以降、近江八幡市では大規模な宅地開発等が進みまして新築の住宅が増えた、これが一つの要因ではないかなというふうに少しうがった見方もできるんですが、この数字について当局におかれましてはどのように分析をされておられますでしょうか。
次に、計画策定時に7,000戸あった耐震性の低い住宅のうち在来木造住宅、5,900戸あったんですけど、これの耐震化は進みましたでしょうか。計画では、昭和56年の建築基準法改正以降に建築された建築物はその全てが耐震性を有するというふうにされておりますけども、昭和56年の建築ですと約40年が経過しております。いかに耐震性を有する住宅であったとしても、雨漏りとかシロアリとか、こういったもので骨格部分が腐っておっては耐震性は低下しているものと思われます。市民の皆様におかれましては、決して油断することなく、所有者として定期的な点検なり補修をいただくことが必要でないかなというふうに思っております。
ただ、自分の住む家は自分で管理する、これは当然のことなんですけれども、地震によりまして倒壊した建物は震災ごみになります。道路を塞ぎ救援車両が通れなかったり、復旧作業を遅らせたりします。環境衛生の悪化にもつながります。また、震災ごみの処分には膨大なお金とすごい労力が必要になってまいります。そして何よりも、家屋が倒壊するということは中に住んでおられます市民の生命が危険になるということでございます。住宅の耐震化対策は早急に進めるべき課題であるというふうに思っております。
震災ごみといいますと、大栄環境株式会社様と当市の間で災害廃棄物等の処理に関する基本協定を去る10月20日に締結されました。これはどのような内容の協定なのか簡単にご説明をいただけますでしょうか。
近江八幡市では、昭和56年5月以前に着工された在来木造住宅の耐震改修に対して耐震改修補助事業を実施してこられました。補助金を出されてきたということですね。しかし、この補助金の利用実績は、平成26年度で僅か9戸だけでした。それ以降、この利用がどれぐらい進んだのかということについて教えていただきたいというふうに思います。
また、それも含めまして、耐震化を進めるための補助金はほかにもどのようなものがあって、利用状況はどうなのか、その状況をどのように分析されておられますか。
以上、初問といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
田村市民部長。
〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 沖議員の災害に強いまちづくりについてのうち、大栄環境株式会社様との協定についてのご質問にお答えいたします。
沖議員のご質問にもございましたとおり、去る10月20日に大栄環境株式会社様と災害廃棄物等の処理に関する基本協定を締結いたしました。この協定は、これまで国で発生した数々の大規模災害で災害廃棄物の処理業務を担われ、豊富な実務経験と知識をお持ちの大栄環境株式会社様に災害廃棄物の処理を円滑に行うために必要な大きく3点の基本的事項について支援をいただく内容となっております。
まず1つ目といたしまして、災害廃棄物処理実行計画の策定支援でございます。災害廃棄物の処理につきましては、国の定める指針において、災害発生後に処理実行計画を策定することとされております。発災後、被災状況を十分把握した上で処理基本方針、処理期間、処理方法等を当該計画として定めることとなりますが、相応の知識、経験が必要となりますことから計画策定を担っていただくこととしております。
2つ目といたしまして、災害廃棄物の撤去、収集運搬に関する支援でございます。災害廃棄物の撤去や収集運搬に関しましては、基本的には本市委託事業者等により対応することとしておりますが、被災規模が大きくなりますと本市の処理施設だけで処理し切れず、県外処理施設への運搬の必要性が生じることが想定されます。このようなことから、仮置場等から災害廃棄物を撤去し、大栄環境株式会社様の処理施設等まで運搬いただくこととしております。
最後に、災害廃棄物の中間処理及び最終処分に関する支援でございます。被災規模が大きく災害廃棄物の発生量が明らかに多量であり処理が長期化するおそれがある場合、県外処理施設において処理する必要が生じてまいります。このようなことを想定いたしまして、大栄環境株式会社様の処理施設での破砕、焼却等の中間処理や処理残渣等の最終処分を行っていただくものでございます。
○議長(平井せい治君) 栄畑都市整備部理事。
〔都市整備部理事 栄畑隆夫君 登壇〕
◎都市整備部理事(栄畑隆夫君) 沖議員お尋ねの災害に強いまちづくりについてのうち、住宅の耐震化状況についてお答えいたします。
まず、住宅の耐震化率につきましては、既存住宅の耐震性を上げる改修をされたもののほか、建て替えにより耐震不足の建物を滅失することや新耐震基準の住宅が建築されることも耐震化率に影響を与えることから、議員のお考えにありますように、宅地開発等による新築住宅の増加も住宅の耐震化率を上げる要因と分析をしております。
また、昭和56年以前の旧耐震基準で建築されました在来木造住宅の耐震化状況につきましては、実態把握が難しく、住宅・土地統計調査資料を基に算出されました推計値によりますと、本市の昭和56年以前の住宅の耐震化率は平成27年の計画時には12%であったものが令和2年度には22.35%に向上しております。
次に、耐震化を進めるための補助及びその利用状況につきましては、平成15年度から無料耐震診断の事業を開始し、現在までに約520軒の住宅が耐震診断を受診され、ご自分のお住まいの耐震性を確認いただいております。また、耐震性が不足している木造住宅の耐震改修工事をされる場合に、工事費の一部を補助する木造住宅耐震改修等補助事業を実施しております。補助制度の内容につきましては、耐震化に係ります工事費の8割以下で、かつ上限が100万円となります。さらに、耐震改修とバリアフリー改修を併せて実施される場合には、10万円以内の割増しを設けております。そのほか、子育て世帯や高齢者世帯の場合にも割増し制度がございます。当補助事業の利用状況は、現在までに14件の実績があり、平成27年度以降に耐震改修の補助を利用されたのは5件となります。
耐震診断を受診された方からのアンケート結果から、耐震性が不足している状況であっても将来的な居住年数や現在お住まいの家への投資に対する抵抗感、また改修費用の捻出等、様々な要因から耐震改修の実施が難しい状況と分析しております。市民の方々には、住まいの耐震性能の必要性についてご理解いただけるよう継続した啓発活動に努め、耐震性の向上に向け取り組んでまいります。
○議長(平井せい治君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) 先ほども申しましたけれども、耐震ごみの処理には膨大な労力とお金が必要になります。そういうことからも、阪神・淡路大震災をはじめ日本各地で様々な災害廃棄物の処理の実績のある大栄環境株式会社様に災害廃棄物の撤去また収集運搬、処理、最終処分の、またそれらに伴う必要な事業について協力を要請できるようになったことは大変心強いなというふうに思うところでございます。
次に、ご説明いただきました耐震改修のための補助金についてですけれども、80%以下の補助ということでございました。つまり、100万円の工事だと20万円の自己負担でできるということですね。かなり高い補助率というふうに思います。本来はこの補助金を活用いただいて住宅の耐震化を進めていただくべきであるんですけども、ただ先ほどご回答いただきましたように、様々な理由から耐震改修工事に取りかかれない方もおられるかというふうに思います。せめて、そのような方の命を守るための対策として、比較的費用も安く簡単に設置できる耐震シェルター、これは大きな頑丈な箱のようなものを家の中に設置するというようなものなんですけど、こういう手法もあるんですけれども、本市の場合、この耐震シェルターの設置についてはどのような状況になっておりますでしょうか、ご回答お願いします。
○議長(平井せい治君) 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 沖議員の再問にお答えいたします。
本市の耐震シェルターの設置状況につきましては、滋賀県の自治振興交付金実施要綱に基づきまして、平成22年度に近江八幡市個人木造住宅への耐震シェルター等の普及事業費補助金交付要綱というのを定めておりますが、これまでのところ、補助金の活用をされた事例はございません。
○議長(平井せい治君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) 耐震シェルターを設置する際に受け取ることのできる補助金の申込みは今のところゼロということですね。まだまだ市民の皆様に知られていないということかというふうに思います。また、市民部さんでは、地震による揺れを感じるとブレーカーが自動で落ちると、そして電気を止めて火事を起こさないようにするというような感震ブレーカー、これの設置に対する補助もされてると。これは特定のご家庭を対象ということになるかと思うんですけども、これも併せて市民の皆様に積極的な周知をしていっていただきたいというふうに思います。
これまでご回答いただきました防災に関する情報は、必ず全ての市民の皆様に伝えなければならない事項だというふうに思います。近年増えております自治会未加入世帯への啓発や周知はどのような方法で行われているかということにつきましては、先ほど南議員の質問にもご回答を丁寧にいただきましたので、これについては了とさせていただきたいというふうに思います。
次に、今回幾つかの質問を通しまして、当局におかれては災害から市民の暮らしを守るためいろいろな取組をしていただいてるということは理解できました。そして、災害に強いまちづくりの実現のためには、行政だけではなくて市民の皆様も、自分や家族の命は自分が守る、こういう自覚を持っていただく必要があるということも改めて認識をさせていただきました。さらに、私も含め市民の皆様は、そんな情報は知らんとか、聞いたことないと、こういう受け身の姿勢ではなくて、自分から情報を探しに行く、こういう意識、関心も持っていただかなければ、せっかくの行政の施策も十分に活用されないんじゃないかというふうに感じたところでございます。
最後に、市長にお尋ねをしたいと思います。
近江八幡市は、幾つかの自治体と災害の際に物資や資材の提供、人材を派遣し合うということを決めた災害応援協定を締結をしておりますが、しかし協定を結んだ自治体の多くは南海トラフ地震で大きな被害を受けることが想定される自治体が多ございます。つまり、こういった協定をした自治体であってもそこの応援は期待できないんではないかというようなことも考えられるんですけども、近江八幡市のリーダーである市長として、8万2,000人の市民の生命と財産を守ることのできる災害に強いまちづくりについて、市長が考えておられるまちづくりの姿をぜひお聞かせいただきたいというふうに思います。
○議長(平井せい治君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 沖議員の再問にお答え申し上げます。
災害に強いまちづくりって、私は4本の柱があって、これはそれぞれ機能すべきだというふうに思ってます。ありきたりなことではあるんですけど、1つはまずハード、今ご質問いただいてるように、地震であれば耐震、水害であれば河川改修等、まずしっかりとしたインフラ等の整備を行う、これが1番です。2番目はソフト面で、これは避難所を含めて、備蓄を含めまして準備と訓練、これが2つ目だと思います。3つ目は、消防団の皆さんにもご活躍いただいております、また地域の自主防災組織の方にも活躍いただいておりますけど、自分たちでしっかり自分たちの町、命を守ろうっていう意識ですね、これが3番目。4番目に、いろんな方がいらっしゃいますから、地域の絆ですね。この4つが合わさって強いまちづくりっていうのはできるんだろうというふうに思っております。我々も心してそれぞれの分野において取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(平井せい治君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) 市長のお考えを確認をさせていただきました。この質問と当局からのご回答は、市民の皆様の啓発のお役に立てば幸いでございます。また、私も地域の皆様に日々接することが多い立場といたしまして、様々な機会において市民に期待する点についてはお話をさせていただきたいというふうに思います。
では、次の質問に入らせていただきます。
市職員の人材育成についてでございます。
本市では、毎年数百もの事業が各所管で実施をされております。さらに、業務の単位となると1,000を超えるんじゃないかというふうに思うところでございますが、その中には10年以上も続いてる仕事もあれば、時代のニーズにより新たにつくられた仕事もございます。10年以上続いてる仕事は仕事で、毎年検証を行って今も必要だから続いてる仕事やというふうに認識をしてるところではございます。一方で、時代の要請によって新たにつくられた仕事もあるかと思います。本市では毎年幾つぐらいの新規事業がつくられてるのか教えていただきたいというふうに思います。
新たに仕事を組み立てるというのは、多くの情報の収集、関係者との調整、予算の組立てなど、大きな労力を費やすものです。業務の改善も同様ですけれども、それらを担当した職員の能力は格段に向上するというふうに思っております。ぜひ若手の職員の皆様にもどんどんチャレンジしていただきたいというふうに思うところでございます。
そこで、提案なんですけれども、例えば若手職員に事業を考えていただいて、それを市民の前で公開でプレゼンテーションをすると、市民の皆様から多くの賛同を得られたものを実施するというような取組があっても面白いんじゃないかというふうに思っております。若手職員のモチベーションも上がりますし、市民の皆様の行政の仕事に対する理解も深まって市民との距離も近まるんじゃないかというふうに思っております。
次に、2点目ですけれども、近江八幡市では既に人事評価制度を導入されておられます。処遇への反映についても既にされてるんじゃないかというように思います。この人事評価制度の導入によりまして人材の育成にどのような成果を上げられたか、逆に人事評価制度の運用上の課題があれば教えていただきたいというふうに思います。
現在は、直属の上司が評価を行っております。しかし、実際の仕事というのは、先ほども申しましたように1人ではできません。職場の同僚たちと力を合わせる必要もあります。さらには、職員さんには組織の中で後輩を育成するという役割も重要な業務であるかというふうに思います。そういった点から考えますと、上司だけではなく同僚や後輩、その職員を取り巻く幾つかの角度からの評価、いわゆる360度評価、これを取り入れてはどうかというふうに思うんですけども、いかがでしょうか。
3点目に、近江八幡市では職員の自己申告制度を導入されています。現在の仕事への適性を自己分析するとともに、取得した資格や今後に携わりたい仕事を申告するわけなんですけれども、あくまで自己申告でありますけれども、職員の適材適所という点では人事異動を検討する際の貴重な材料になるんじゃないかと思いますし、特に短期集中的なプロジェクトチームをつくる際にはより適した人材をそこに充てることに貢献するんじゃないかというふうに思っております。人事担当部局では職員から毎年提出されるこの自己申告制度のデータベース化、これを行っておられますか、またそれを人事異動にどのように反映されておられますか、お伺いしたいと思います。
最後に、4点目ですが、本市では精神的なストレスを抱える職員に対してメンタルヘルス、いわゆる心の健康ですね、の相談窓口を設けておられますがここ数年の利用実績についてお伺いしたいと思います。
せっかくよい制度があるのに、病気になったり仕事を休んだりするのはそいつが弱いからやというような考えが市役所の中に根づいているのであれば、相談に行きたくても行きにくい、結果、誰にも相談できずに独りで抱え込んでしまって、大きな精神的なダメージを受けてしまっては取り返しのつかないことになると思います。誰でも気軽に相談に行ける環境づくりとしてどのような啓発とどのような配慮をなされておられますでしょうか、また相談員さんと連携して、必要な職員には通院治療を促したり、人事異動も検討されたりしておられますか。
以上についてご回答お願いします。
○議長(平井せい治君) 当局の回答を求めます。
江南副市長。
〔副市長 江南仁一郎君 登壇〕
◎副市長(江南仁一郎君) 沖議員の市職員の人材育成についての多岐にわたるご質問にお答えをしてまいります。
まず、1点目の職員のスキルアップについてお答えをいたします。
本市におけるここ3年間の新規事業数ですが、当初予算の事業別予算一覧表から引用いたしますと、令和元年度は21件、令和2年度は30件、令和3年度は18件となっております。新規事業を企画立案し実行することは、職員の人材育成の観点から、事業の実施に至る過程において職員に求められる政策形成能力などの向上を図ることができる貴重な機会であると考えております。特に本市の将来を担う若手職員においては、様々な能力を高めていく必要がありますが、その中でもとりわけ政策形成能力の向上は重要との位置づけから、人材育成基本方針の改定においても昨年度から今年度にかけて若手職員の政策形成研修を兼ねて取組を進めてきたところでございます。今後改定後の人材育成基本方針に基づき政策形成研修内容の見直しを行う予定ですが、議員からご提案いただきました取組につきましても若手職員のモチベーションの向上につながる政策形成研修の一つとして検討してまいりたいと考えております。
次に、2つ目の人事評価制度についてお答えをいたします。
人事評価の成果としましては、被評価者と評価者が評価や評価結果の開示の際に実施する面談の場が被評価者のさらなる成長につながる指導や助言を行う重要な人材育成の機会となってると考えております。一方で、人事評価制度の運用上の課題につきましては、評価基準の明確化や実績評価における適正な目標水準の設定等の課題があることから、より公平性、客観性、納得性の高い制度となるよう人事評価制度検討委員会と庁内会議において検討を進めているところでございます。議員が申されましたいわゆる多面的評価につきましては、他市の運用状況等の研究を今後行っていきたいというふうに考えておりますが、現状の1次評価、2次評価による評価システムに問題があるというふうには考えておりません。
3つ目の人事異動における自己申告制度の活用でございますが、自己申告書は職員の意思、能力、希望などの情報の申告に基づき効率的な行政運営を図ることを目的に制度運用をしております。申告された資格、免許等の状況、異動希望等の項目は、整理の上、業務遂行上の必要性や、また施策の円滑な推進、人材育成の観点を踏まえ、調整できる範囲内で希望に基づく人事異動の資料として活用してるところでございます。
最後に、4点目の職員のメンタルヘルスについてお答えをいたします。
メンタルヘルス相談窓口の利用実績につきましては、平成30年度が15件、令和元年度が18件、令和2年度が15件となっております。なお、今年度につきましては、年度途中ですが、11月末までで10件となっております。
精神科医によるメンタルヘルス相談は、ほっと相談として、相談をすることを周囲に知られないように連絡調整を行うなど、担当者が常に相談者の意向に配慮しながら毎月実施をしております。また、昨年度から健康管理員による健康相談を実施しており、必要に応じてメンタルヘルス相談を行い、相談窓口の充実を図っております。相談結果は、毎回相談終了後に人事担当者が医師から直接相談に対する指導助言及び配慮事項などの内容を確認し、必要に応じて専門医などの受診勧奨や職務上の配慮、本人同意の上での所属長への伝達等の対応を行っております。引き続き気兼ねなくメンタルヘルス相談を受けることができる健康で安心して働ける職場環境づくりに努めてまいります。
○議長(平井せい治君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) すいません。1点だけ確認をさせていただきたいんですけども、先ほど回答の中で、メンタルヘルス相談ですね、心の健康相談、これに受診されてるのが令和2年で15、元年で18、平成30年で15人ということだったんですけど、対象になるのは行政職だけですか、それとも市全体になるんでしょうか。
○議長(平井せい治君) 岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 再問にお答えいたします。
すいません。内訳の今資料をお持ちしておりませんので、後ほどご回答させていただきたいと思います。
○議長(平井せい治君) 沖茂樹君。
◆6番(沖茂樹君) すいません。申し訳ないです。別にいいんですけど、全体やと恐らく千二、三百人、行政職だけやとその半分ぐらい、600ぐらいやと思うんですけど、全体やとすると大体1.5%ぐらいの利用率しかないというふうに思うんですけれども、これがそれだけストレスを抱えてる方が少ないということであればいいんですけども、まだまだ遠慮して相談できないというような状況であれば、これはなかなかつらいものかなということで、先ほどおっしゃっていただいたように、気兼ねなく相談に行けるような配慮をまたお願いしたいなというふうに思います。
人事評価につきましては、市の幹部の方々に申し上げたいのは、非常に怖くて言えないんですけど、皆様が高い評価を得られるいうことは部下の皆さんが一生懸命仕事を頑張れた、頑張ってこられた、そのことが一つの要因になっているということを忘れないでいただきたいというふうに思います。このようなことは釈迦に説法で大変失礼なことかと思うんですけども、そういったことを踏まえて部下の評価、処遇を考えていただきたい、このように思います。どうかよろしくお願いいたします。
360度評価は、確かに評価者の選定とか評価内容の集計など、最終的な評価決定に至るまでの非常に多くの手間がかかります。しかし、異なる立場の人たちの評価が上司では目の届かない点を補い、そのことで評価の精度も高まりますし、何より評価される人の納得度を高めることにつながるんじゃないかというふうに思います。また、複数の人が評価するということは、多くの目でその人を見るということです。そうすることによりまして、あいつ最近元気ないんちゃうかと小さな変化に気づけるようになって、メンタルヘルスにも役立つんじゃないかなというふうに思いますので、ぜひこの360度評価についても研究、ご検討いただきたいというふうに思います。
近江八幡市の職員になられた理由は皆さんそれぞれでございますけれども、仕事とはいえ、近江八幡市のことを毎日毎日考えながら働いていただいております。私は、よく近江八幡市のことを最も愛してるのは近江八幡市の職員さんですというて、職員さんに向かって何回も言うて気持ち悪がられたことも多々あるんですけども、特に人材育成については、行政は民間の模範となるべきやというふうに私は考えております。独りで悩みを抱えてる職員を見逃すことなく、どうか、どうか一人一人の職員を大切に守り育てる組織であり続けていただきたいというふうに思います。職員の人材育成については、議会で取り上げさせていただくことが適切かどうか迷ったんですけれども、職員さんが生き生きと働くことのできる職場、それによってすばらしい施策が生み出されて、そのことが市民の皆様の幸せにつながるんじゃないかということで質問させていただいたところでございます。
以上で私の質問を終わらせていただきます。当局の皆様におかれましては、この1年間、誠意あるご対応をいただきまして誠にありがとうございました。
○議長(平井せい治君) 岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 先ほどの沖議員の再問にお答えいたします。
メンタルヘルスの相談窓口の利用実績につきましては、対象としましては総合医療センター、それから会計年度任用職員、幼稚園、保育所の職員を含む全ての市職員ということでございますので、よろしくお願いをいたします。
○議長(平井せい治君) 以上で沖茂樹君の個人質問を終わります。
以上で個人質問の全てを終了しました。
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