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令和4年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
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7月13日(水) 一般質問
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内容
会議録
令和4年第2回(6月)近江八幡市議会定例会
7月13日(水) 一般質問
竹尾 耕児 議員
(1)八幡町第一共同浴場について
(2)旧八幡教育集会所について
◆10番(竹尾耕児君) 皆様こんにちは。チームはちまんの竹尾でございます。
まず、冒頭、議会BCP対応による欠席をさせていただきました。1時40分頃をもちまして、欠席事由が解除となり、本来でありますと、質問順位は本日の午前中であったのですが、繰り下げていただき、最終に登壇をさせていただくことができました。多大なるご厚情をいただきました小西議長並びに北川誠次議会運営委員長をはじめといたします議会運営委員会の皆様、お礼を申し上げます。
また、議会事務局長はじめ議会事務局の皆様には、昨日より大変混乱しておりました私に的確な対応、ご指示いただけましたこと、重ねてお礼申し上げます。
また、議員の皆様並びに市長をはじめといたします当局の皆様には、多大なるご迷惑とご心配をおかけいたしましたことを謝罪をいたします。大変申し訳ございませんでした。
それでは、個人質問に移らさせていただきます。
私としても、何としても6月議会に個人質問をぶつけさせていただいて、当局よりも回答いただきたいという質問がございましたので、こうして質問に立てることを非常にうれしく思っております。
まず、市長選を終えて初めての一般質問ということもあり、少しだけ私の目から見ました市長選の感想を述べさせていただきたいと思います。
小西市長は、皆様ご承知のように、大きな支持母体やいわゆる組織票というものを持っておられません。そうした中、このような大差での勝利ということもあり、きっと小西市長には小さな応援団がたくさんいてくださったのではないかなと思います。私ども議員は、ついつい大きな組織や大きな声に目や耳が行きがちですが、組織に属さない、あるいは属せない一人の有権者、すなわち目には見えない応援団の皆様ですが、そういった方がたくさんいてくださったのではないかなと思っております。私たち議会人あるいは首長が、ついつい見落としがちになる一人一人の有権者、でも決して忘れてはいけない私たちの大事な大事な応援団、この市民のために誠心誠意尽くしていくことが大切なんだと、この市長選を通して改めて勉強させていただきました。
結果を見るに、小西市長は自信を持たれる政策を打っていかれるのかなと、このように思います。しっかりと信念に基づいた政策を打ち出せる4年間になると思います。私どもは、自信が過信に変わらないように、そして過信から慢心を生まないように、チェック機構、審議機構としての議会制民主主義をしっかりと働かせて、緊張感、いわゆるテンションを効かせて、議会に臨んでいきたいと、このように思っております。
今回取り上げます質問は、先ほど私が申しました小さな応援団の皆さん、この小さな応援団の小さな声をご紹介させていただきながら、本市における事業の継続性、施設の必要性、また未来への可能性について議論をさせていただきたいと、このように思います。
それでは、最初の質問に入ります。
八幡町第1共同浴場について質問をさせていただきます。前の期から換算して都合3回目の質問となります。
この3年間、八幡町第1共同浴場は、コロナ禍で非常に厳しい運営状況にありました。一度は、市の要請に応じて感染症拡大防止の観点から、他の施設同様、一時施設の閉鎖も行っておりました。
しかし、利用者からは再開を望む声が大きく、一日でも早くお風呂開けてえなという利用者の声も大きく、宣言解除後に通常営業を再開いたしましたところ、1日でも最低でも70人強の利用者がおられ、ワクチン接種などの対策が進む今日、1日90人程度のお客様が訪れている公衆浴場となっております。
このコロナ禍をくぐり抜け、得た一つの証明として、公衆衛生施設としての価値の高さというものを感じました。町のお風呂屋さんを必要としている方々がこんなにたくさんおられるんだということを、皮肉なことにコロナ禍によって確認することができました。
また、全国的にも銭湯の再評価という動きもあるようです。これは以前にも、田村部長や市長とも議論させていただきましたが、公衆衛生の確保というのは、これは大前提あって、高齢者の健康寿命の維持、今ですとフレイル予防という言葉ですとか、また地震など被災時のときの公衆衛生施設の有用性や有効性というものは、大阪北部地震の際に証明をされました。
市長も、選挙中に、公衆浴場の前でお風呂は残しますとしっかりと明言をされています。利用者から大きな期待が今小西市政に寄せられています。八幡町の第1共同浴場の継続性、今後の方針など実りある議論にしていきたいと、このように思っています。
まず、初問といたしまして、現在地点、お風呂の現在地点を確認したいと思います。昨年度の利用者実数並びに現在老朽化の深刻な状況があるかと思うんですけれども、当局の認識をお尋ねいたします。
以上、初問といたします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
田村市民部長。
〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一君) 竹尾議員の八幡町第1共同浴場についてのご質問にお答えいたします。
公衆浴場は、これまで公衆衛生の確保に大きな役割を果たしてまいりましたが、全国的に減少傾向となっております。本市におきましても、かつては、公営、民営を問わず、一般公衆浴場、いわゆる銭湯が身近にあり、市民の公衆衛生を支えるとともに、地域の触れ合いの場として重要な役割を担ってきましたが、家庭風呂の普及が進んだことなどから、時代とともに減少し、今では憩いの湯の愛称で親しまれる八幡町第1共同浴場の1施設のみとなりました。
お尋ねの令和3年度の利用者実数につきましては、年間営業日数は289日で、延べ2万5,848人、1日平均では89人の方にご利用いただきました。
この浴場は、昭和47年3月に整備されて以来、維持管理や修繕を行ってまいりましたが、49年が経過し、老朽化が進行しております。令和3年度に実施いたしました建築物定期点検の結果におきまして、犬走り土間の亀裂、壁面の亀裂や塗装剥離等が確認されており、現状のままでは長期の使用は困難であることが判明しております。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) 部長、ありがとうございます。
非常に老朽化が深刻な状況となっているわけでありますが、たちまち現状施設の修繕についてどのようにお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(小西励君) 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 竹尾議員の再問にお答えをいたします。
現状につきましては、緊急を要する箇所の修繕を主に行ってきているという状況でございますが、まず壁の塗装、それから床の敷物の交換あるいはトイレの洋式化等につきまして、現在のところ改修を考えているところでございます。今後も指定管理者であります地元自治会様と現状の課題を整理しながら、取り組んでまいりたいと考えております。
○議長(小西励君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
年間の修繕、維持のための予算というのは、30万円程度しかついてないわけです。特に基幹部分の修繕となりますと、もう30万円では全然足らないという状況が続いております。部分修繕していただくにしても、しっかりと計画性と確実性を持って進めていただきたいと思うんですけれども、施設の老朽化が進む中、部分改修や部分修繕では、いつかこれは限界が来るものではないかと、このように考えています。また、実際のところ、予算効率も私は悪いんじゃないかなというふうに考えております。今、利用者から非常に期待が寄せられておりますが、市長自身、お風呂は残しますということは明言されていると、私もこれは耳にしました。市長自身が、いわゆる町のお風呂屋さん、県下で唯一の公営公設の浴場についてどのようなお考えをお持ちなのか、お聞かせください。
○議長(小西励君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 竹尾議員の再問にお答えを申し上げます。
今、少子・高齢化が進みまして、世の中の流れも大きく変わってきたかなというふうに思います。今の憩いの湯でございますけども、高齢社会において、自らお風呂を沸かす、またはとりわけ掃除をすることが難しいような独居または高齢者のみの世帯というのは、今後どんどん増えてくるというふうに思いますし、併せて高齢者のいわゆるコミュニティーとしての銭湯の役割っていうのも、今後ますます、これからますますクローズアップされてくるんじゃないかなというように思っております。そう意味で、この浴場については、先進的な役割を既に果たしていただいているのではないかなというように思ったりもいたします。
また、近江八幡市の中で、災害時における、南海トラフ地震とかの予想もされますけども、また台風等、水害等の大規模災害のときのいわゆる衛生管理としての役割、避難される方の役割とか、またボランティアに来られた方の役割など、様々な役割があろうかと思いますし、さらにはこういう日本の伝統文化として残されてきた銭湯っていう文化を一つの町のシンボル、中心として捉えていくというような観点もあろうかと思いますし、またみんなでお風呂を使うということによって、新しい共同体の在り方とか、いわゆるもったいない、CO2削減とか様々なビジョンを持つことができるのではないかなというふうに思っております。こういう流れは、当市だけではなくて、他市町においても、公衆浴場というものの価値というのが見直されつつあるのではないかな思っております。
一方、厚生労働省におきましても、令和2年に浴場業の振興指針を改定し、公衆浴場の役割の重要性や存続の必要性をうたってきていると、こういうことでございます。こういう状況でございますので、本市におきましても、市内唯一となりました八幡町第1共同浴場の果たすべき役割は大きいと思っております。
また、今後の公衆浴場の在り方、要は今後、今申し上げたような様々な場面、価値があろうかと思いますので、また近隣の市民の皆さん、また議会の皆さんともいろいろお話ししながら、よいものが継続できればというふうに思っております。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
市長も、一定根拠に基づいて必要性を感じておられるということが理解できました。
ただ、老朽化待ったなしという状況で、バリアフリー化もなかなか進んでおりません。おトイレも和式のくみ取り式という状態です。今後のいわゆる高齢者の福祉あるいは市民の心のよりどころとしてのお風呂、そして公衆衛生、また防災面の強化も考えると、現状の施設にいろいろな役割を強化していくというよりかは、思い切った決断も必要なのかなと。率直に申し上げると、新設ないしは大規模改修が市の予算の中で考えていけるのかどうか。市長、大規模改修や新設について含みのある見解をお持ちかどうか、お尋ねいたします。
○議長(小西励君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 竹尾議員の再問にお答えを申し上げます。
当然のことながら、今申し上げたように、お話の中では大規模改修、いわゆるリニューアルです。リニューアル改修もしくは新設ということで考えていく状況だというふうに思っております。しかしながら、浴場を止めるわけにいきませんので、日常の改修につきましても、現状を見させていただいて、議員おっしゃっていただいた年間30万円ということではなくて、もう少し抜本的な改修も早急にする必要があろうかとも一方思っておりますし、そういう中で財政的な課題っていうのもありますけども、先ほど申し上げましたCO2の削減含めて、新しい社会の在り方という中で位置づけていければと思っております。
○議長(小西励君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
緊急部分で修繕をしていかなければいけないところは、緊急的に修繕をしていただきながら、また新設や大規模改修については、計画策定も含めて、できましたら利用者でありますとか、今後さらに獲得していきたい新規の利用者、そうした世代も取り入れながら、実りある夢を描けるような計画の策定が必要なのかなと。また、そこには、市長がおっしゃっておられる市民が主役という言葉がマッチするのではないかというふうに私としては考えておりますので、当局からの検討の結果、また速やかに、利用者ないしは運営母体にお伝えいただければ幸いかと思います。大変期待が寄せられております。見に来てくださった、市長が直接足を運んでくださったことも、利用者の方々はたくさん知っておられますので、期待が寄せられている政策であるということはお伝え申し上げ、この質問については閉じさせていただきます。
2番目の質問に移ります。
旧八幡教育集会所の今後の在り方についてです。
こちらは、小さな声というよりかは、声なき声、すなわち選挙権を持たない子どもたちのための施設、そちらについて議論をさせていただきたいと、このように思います。
政府では、もう皆さんご承知のことかと思いますが、こども家庭庁の設置法案というものが可決されました。日本が、1994年に子どもの権利条約を批准して、もう既に28年が経過しております。諸外国に遅れながらも、ようやく子どもの権利尊重に対して、国を挙げて動き出そうというわけでありますが、こども家庭庁、瑣末なことを申し上げますと、いろいろと疑問は残る点もありますが、私は率直に国民の一人として期待をしております。
しかし、成立した背景を考えますと、昔から言われております、日本の子どもは勉強はできるけれども勉強は嫌い、いわゆる学習意欲の低下でありますとか、これは国連人権委からも指摘されておりますが、過度な受験戦争、いじめ、不登校、児童虐待、そしてヤングケアラー、子どもを取り巻く環境が決して明るい状況から生まれた省庁ではないということは分かります。
そして、私たちが何より忘れてはならないのは、子ども、若者の死亡理由第1位が自殺であるという事実、これも私たち大人に重くのしかかってくるわけでありますが、子どもや家庭支援に関するこの10年前後の法律を調べてきました。子ども・若者支援法、子ども・子育て支援法、子どもの貧困対策法、生活困窮者自立支援制度も始まって、教育機会確保法というものをスタートしている。子ども、若者に関する施策制度というものは、列挙すれば、枚挙にいとまがないという状況なのですが、しかしそれでも、これだけたくさんの法律や制度があるにもかかわらず、こども家庭庁が発足したというのは、いわゆる行政の縦割りによって、これら関連法や制度の横のいわゆる有機的な連携が図れなかったというのが1点あるのではないかと。もう一点は、本市の場合は特にそうだと思うんですけれども、一つ一つの法や制度をしっかりと推進していくことによって見えてきた子ども、若者が抱える課題の深刻さ、根深さ、複雑さ、ここは私は国の考えと市長の考えと共通する部分があるかと思うんですけれども、これら子ども、若者の課題に対して、市長は横串を刺さなあかんということを会議の場でおっしゃっておられますが、これは国の思いも恐らくそういうことだと私は理解してるんです。だから、こども家庭庁というものを発足させて、今までは文科省やあるいは厚労省というふうに割り振られていたものを1つのまとまりとして考えていうこと、あらゆる問題を横串にして子ども、若者を考えていかないと、これは難しいということがあるかと思うんです。これは、市長の考えも同じかと思うんですけれども、こういう現状が1つ、1点あるということ。その中で、教育集会所という施設が果たしてきた役割を議論させていただきたい。
もう一点は、コロナ禍でも明らかになったように、差別事象やハラスメントなどの人権課題は、より陰湿になり、さらにこうかつに広がりを見せているものと私は考えています。子どもの人権をはじめ、先ほど道下議員も質問されておられましたが、子どもの人権をはじめ、あらゆる人権問題が取り沙汰される社会において、本市は人権センターを閉鎖しております。私は、その責任と課題は重いものと感じております。人権センター閉鎖後の人権啓発の力や研修の機会や場所など、私は課題があるものと、このように感じています。
今回質問する旧八幡教育集会所、これは議員の皆様にも当局の皆様にも、ひょっとしたらなじみのない施設かもしれませんが、今、旧八幡教育所で活動されている団体は、これらの課題に直接あるいは間接的に関わってくださっているものと私は考えています。
旧八幡教育集会所、この施設、現状、こちらもスタートラインから確認をさせていただきたいんですけれども、今、総務の預かりになっていると思うんですけれども、現状と現在の施設の方針、市が考えておられる方針について確認をさせてください。
以上、初問といたします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
岡田総務部長。
〔総務部長 岡田清久君 登壇〕
◎総務部長(岡田清久君) 竹尾議員の旧の八幡教育集会所についてのご質問にお答えを申し上げます。
旧の八幡教育集会所につきましては、平成25年度に行政財産から普通財産に所管替えを行い、利用に関する取扱要綱を策定し、施設をご利用いただいております。現在、年間を通しての利用は、人権ネットワーク八幡、NPO法人ほんわかハート、大阪産業保健総合支援センターの3団体のほか、体育館や会議室などの貸し館を行っていることでございます。人権ネットワーク八幡は、人権問題に関する啓発活動など様々な取組を実施をされており、NPO法人ほんわかハートにつきましては、市の地域子育て支援拠点事業や一時預かり事業の委託を受けての活動、大阪産業保健総合支援センターにつきましては、従業員50人以下で産業医を持たない事業所に対する労災防止に関する助言やアドバイスを主とした相談業務を実施をされ、近江八幡地域産業保健センターの事務局として使用されるなど、幅広い分野で利用をされている状況でございます。
○議長(小西励君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございました。
総務部長、個別の施設計画における状況を今お話しいただけましたか、よろしいですか。
○議長(小西励君) 岡田総務部長。
◎総務部長(岡田清久君) 失礼いたしました。竹尾議員の再問にお答えを申し上げます。
本市では個別施設計画を策定をしておりまして、昨年度計画の見直しを行っております。
個別施設計画について、まず少しだけご説明申し上げますと、厳しい財政状況の中で、公共施設等の状況を把握をし、更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担の軽減、平準化を図る目的で作成をしておりまして、公共施設の質と量の最適配置や長寿命化などの公共施設のマネジメントを推し進めるための個々の施設の方向性を示している計画でございます。
この計画の中で、旧の八幡教育集会所につきましては、利用団体との協議を行い、除却をする方向で現在計画の中では計画をさせていただいているところでございます。
○議長(小西励君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございました。
市の個別施設計画の方針上、今、除却という方針があると。ただ、現在も子育てや人権に関わる団体が活用をされているということです。
本論に入っていく前に、今、近江八幡市における子どもの人権を取り巻く状況について確認をさせていただきたいと思います。子どもの人権を取り巻く状況、どのように市は認識をしておられますでしょうか。
○議長(小西励君) 田村市民部長。
◎市民部長(田村裕一君) 竹尾議員の再問にお答えいたします。
子どもを取り巻く人権課題でございますけども、いじめ問題や不登校、ひきこもり、SNSを利用した児童や未成年者への性犯罪、また連日のように報道されております児童虐待など、子どもたちを取り巻く環境は非常に懸念すべき状況にあると認識しております。
また、近年は、SNSを介したいじめなど、これまでにない形での人権侵害や子どもの貧困、ヤングケアラーといった新たな課題も顕在化しているところでございます。
これらの課題につきましては、担当部署をはじめ各関係機関が連携し、予防や早期発見、早期対応の徹底や相談体制、支援体制が重要であると考えております。
○議長(小西励君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
私も同じような人権を取り巻く状況については、深刻なものと受け止めております。
また一方で、今、市民部長にお答えいただきましたが、人権という観点から、虐待やヤングケアラーなどの問題の啓発のいわゆる弱さ、子どもの人権尊重における弱さというものを一方で感じています。これは、かつて人権センターがあった頃は、市民活用を有効に行って、私も部落問題で初めて講師に立たせていただいたのは、15歳、中学校3年生、当時の八幡公民館の館長さんが地域の声、若い子の声を聞きたいということで、初めてしゃべらさせていただいたのが15歳でした。虐待やヤングケアラーの問題については、当事者の生の声というのがほとんど聞き取りにくい。対応してくださっている方々の講演というものはあるんですけれども、こうしたところで今啓発の弱さというのを、残念ながら、近江八幡市、感じています。
この2点を今総務部長と市民部長にお答えいただきましたのは、子どもの人権を取り巻く状況と除却という方針の施設、この2点が八幡教育集会所でなぜどのように結びつくのかということを皆様に知っていただきたいと、このように感じております。
その前に、八幡教育集会所がどのような、もともと本来何だったのと、教育集会所という自体があまり知られてない、なじみのない施設だったのかもしれませんが、教育集会所はどのような役割を果たしてきた施設なのか、所管してこられました教育委員会について、その認識をお伺いいたします。
○議長(小西励君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 竹尾議員の八幡教育集会所が廃止される以前に果たしてきた役割についての再問にお答えします。
八幡教育集会所は、平成20年3月に廃止をされましたが、その当時までは、子どもたちの自主活動による学習面のサポート、居場所、就労支援などを行っていました。当時は、教育担当者として小・中学校教員が1名ずつ配属され、放課後を使った自主活動として、差別に負けない学習、基礎学力定着の学習指導を中心に行っていました。小学生は、交流することにより、仲間づくりから差別に負けない力をつけること、中学生は、高校受験のための学習支援をしていたことが大きな役割となっていました。このような、学習面のサポートから高校進学率も上がりましたが、高校に入学してから中退率も高まり、教育担当者と高校が連携して高校訪問や二十歳まで進路、就職について追跡調査し、高校中退をさせないようにサポートをしていました。
また、就労するときに必要な高校卒業や自動車運転免許を取得する学力をつけるためサポートしていたことは、八幡教育集会所が果たしてきた大きな役割でありました。
また、子どもへの対象事業を実施する中で、子ども、家庭、地域を支える支援者として行政職員が3名配属され、子どもの居場所としての機能も果たしていたと所感しております。
○議長(小西励君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) ありがとうございます。
差別に負けへん子どもをつくりたい、そこで勉強をして高校卒業まで何とか行きたい。時には、自動車の免許とか、なかなか家庭で機会をつくることのできない子どもたちのため、若者たちのためにそういう場を提供していた、非常に胸が熱くなる回答でした。
もう閉鎖されて10年以上たつんですけれども、僕の生まれ育った地区の集会所です。そのときの先生や職員の皆さんというのは、本当に温かく接してくれていました。遊んでくれました。勉強も教えてくださってました。何より、部落差別のおかしさを教えてくれたのは教育集会所です。教育集会所を通じて、本当にいろいろな仲間あるいは地域の方と出会うことができました。同対事業でしたので、当時から優遇だとか逆差別だとか批判を受けていたことは、僕は小学生のときから知っていました。
でも、教育集会所でしか子どもらしく自分らしくいることのできない子どもがいたんです。塾にも行けなかった、習い事もできひんかった、僕もその一人です。何となくですけれども、言葉ではうまく言えませんけれども、言葉に表せへん劣等感とか学校や家庭への不満、不安を抱えていた子どもたちが、教育集会所やったら子どもらしく笑って、先生らに怒られながらやんちゃもして、机を並べて漢字の書き取り、算数、数学や英語の勉強をしてました。僕も、教育集会所が育ててくれた一人です。本当に当時の先生方や職員さんには感謝しかありません。大きな役割とたくさんのつながりを生んでいた施設だったと思います。
同対事業の終了で、児童館をはじめ教育集会所、隣保館、多くの施設が閉鎖をされ、その機能を失いました。教育集会所がなくなったとき、私は24歳でした。非常に悲しかったです。それは、自分を育ててくれた居場所がなくなってしまうという喪失感と、それ以上にこれからこの場所で集ったり遊んだり学んだりする子どもがいなくなることへの寂しさでした。
だから、八幡教育集会所は残さなあかんと私は思ったんです。これは、末広や桐原地域にもございましたが、八幡の教育集会所だけが今もなお呼吸を続けている。教育集会所がなくなるときに、僕はまだ20代でしたけれども、10代や私のような20代の若者が、当時の安い月給とかバイト代を集めて市に賃料を払って、何とか施設を貸してくださいと、続けさせてくださいと、そうしてお金を持ち寄って借り続けてきました。自分たちの身銭や努力によって、この施設を何とか維持しようとしてきた。そして、もちろん今先生がおっしゃってくださった当時のようなことはできないにせよ、仲間づくりとか学習の場として、この施設は何とか維持しようと、そして今もなおその活動は、子育てや人権啓発や学習機会の場として続けられているんです。
先日、教育集会所に立ち寄ってみますと、1人の女の子が学校の先生のOBの先生と勉強をされていました、1対1で。話を聞くと、この春から高校に通う私の後輩、八中の後輩やったんですけれども、女の子が勉強を、高校に通うから予習してるねんと言って勉強してました。来日してまだ3年未満のブラジルの女の子でした。見た瞬間、もうあの頃の僕らがそこにいるかのような光景でした。
また、先日、教員時代の仲間からこんな話も聞きました。今現在、授業になかなか入れていない子が、ちょっとやんちゃしている子が、ある小学校に来て、先生勉強教えてって言って、方程式が分からへんねんといって言ってきたと。これは、かつてやったら教育集会所が関わってた子やと思うんです。そうした子が、学校ではなかなか勉強する機会がないっていう子が、今も小学校の先生のところに訪ねていく。そういう子らも、本来、近江八幡市は関わってきた、嫌がられてもつながろうとしてきた子たちが、今切れているような気が私はします。
保護司会報、市長の文章も拝見いたしました。市長は、このように保護司会報の中で書かれておられます。子どもたちの歩んでいる道は、とても狭く、真っすぐになっていると感じられますと。また、青少年の自由な時間は、普通にしていてはいけない感が心に膨らんでこないだろうかとも想像できたりすると。そして、恐らくこれは子どもたちに向けてなんですけれども、おおらかさと無駄な時間を過ごすことを許すことではないかと、このように保護司会報で書かれています。僕は、すごく値打ちのある言葉やなというふうに感じてます。
今、更生保護の観点からも、生きづらさを抱えている子どもたちを観点に、取組や研究が進んでいます。教育集会所では、今もボランティアの人が、子どものためにキャンプをしたりクリスマス会をしたり、受験勉強をしたり、子ども食堂や地域の学習も行っている。人権研修では、近江八幡市の職員さんもそこで新任研修をしたり、あるいは八中の新転任研修をしたりされている。実際に、八幡町の革靴の革、革を触ってもらったりフィールドワークをしたり、人権センター閉鎖後、近江八幡の低下した人権問題の啓発力を、一生懸命民間で、しかも公的な支援は受けずに、そうした啓発力の補完に努められていると私は感じています。賃料とかも自分たちで工面をしながら、それでも子どもと若者のために、そしてあらゆる人権を守るために、こうした活動が今もなお八幡教育集会所では続けられているのです。
個別施設計画、一定理解はできるんですけれども、除却をするというのは、そうした活動も除却をしてしまう。今呼吸をしている施設の除却というものは、民間で頑張ってくださってる方々の気持ちも一緒に除却してしまうんではないかというふうに私は心配しています。除却にそれ以上のメリットがあるなら、私は教えていただきたい。私は、小西市政の目指す方向と今の除却の方針は、私は間違っている、違うと思います。はっきりと申し上げて、除却の方針というものは撤回していただけませんでしょうか。市長、お答えください。
○議長(小西励君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 竹尾議員の再問にお答えを申し上げます。
個別施設計画ですけども、まあ言ってみれば構造改革の延長線上で出来上がっているものなのかなというふうに思ったりします。少子・高齢化の中で、自治体の財政が厳しくなっていく中で、無駄なものはやめましょうと、こういう方針だと思いますけども、今議員おっしゃっていただいたような、今現状活用されていて、将来にも有効な活用が見込めるような建物について、必ずしも除却方針が今出ているからといって除却しなければいけないものだとも考えておりません。ぜひ、そういう有意義な活動をされているものであれば、除却をせずに所管替え等をして継続していくのも十分に考えられることだと思いますので、しっかりと見直していきたいというふうに思っております。
これについては、それぞれの施設ごとに検討しながら、どういう利活用方法があるのかを含めまして、しっかりと考えていく。教育集会所に限らず、考えていかなきゃいけない課題だというふうに思っております。スクラップ・アンド……。今は、何でも要らんから何でも無駄やから潰してしまえという時代でもないかなというふうに思っております。
それと、ちょっと話題はずれますけども、いわゆる今社会の変化の中で、子どもたちの居場所っていうのが家庭からだんだんなくなってきている状況があると思います。今年も学童が6割、小学生6割です。小学校の間は学童ということで、居場所っていうのが一応放課後も確保される部分ではありますけども、中学、高校と進む中で、家庭また地域での居場所づくりっていうのも、もう今後併せて非常に必要なことだというふうに考えておりますので、そういう意味でも今活動しておられるそれぞれの団体の活動っていうのがこれから横に広がっていくことも期待できると思いますので、しっかりと考えてまいりたいと思います。
○議長(小西励君) 竹尾耕児君。
◆10番(竹尾耕児君) 市長、ありがとうございます。勇気の持てる発言だったと思います。
私、別に総務部を責めるとかそういう気持ちは全くございません。管財契約課が所管しているのであれば、その方針に基づいて粛々と進めていかれるのが、それが行政としての機能的な役割だと思いますし、しっかりと現状に沿った形に所管替えをして、現状に沿った課がしっかりと適正管理をされていくというのが、私は筋ではないかなというふうに思います。
先ほど市民部長からいただきました子どもの人権を取り巻く状況、あるいは市長が保護司会報で語っておられる子どもの生きづらさ、生きにくさ、居場所のなさ、これは子ども、若者育成支援における非常に大きなテーマになってこようかと思います。
一方、教育委員会が語ってくださった今日まで果たしてきた教育集会所の役割、仲間づくり、学力の定着、そして地域学習、差別に負けない気持ちや心をつくる、就労の支援であるとか。想像をしていただきたいんですけれども、こうした課題、教育集会所は同和対策事業の中で設立したものですから、対象児童というものがいました。当然、地区の子と言われる対象児童がいましたが、この地区だとか地域だとか対象児童だとか何だとかっていう網がけを外して、八幡教育集会所が果たしてきた役割を捉えると、今まさに本市が考えていかなければいけない、あるいは社会が考えていかなければいけない課題がそこに集約され、取組がされてきたのではないかというふうに思うんです。
私は、優遇政策だとか逆差別だとか、少し肩身の狭くなるような声を聞いたこともありますが、今度はそうではなく、あらゆる子ども、あらゆる若者のために、そうした居場所づくり、そしてそうしたノウハウが、今は生涯学習課になっておりますが、かつて人権教育課の中にあったのだとすれば、そのノウハウを活用しながら、多くの子を、居場所を、中学校区単位に1つでもいいです。地域の先生というのが1人おられて、そこにいろんな相談に行ける、用がなくても行ける施設、用事はないけどそこに行こうとする施設というのが、僕は本当に魅力な施設で、子ども、若者に必要な施設だと思います。いろんな活動がそこで生まれ、いろんな子がそこで悩み、そして救われてきた、この事実は忘れてはならないと思います。
ですから、マイノリティーだとかマジョリティーだとかというような分け隔てなく、あらゆる子どもの居場所となるような、そして現在なっている、数は少ないかもしれませんが、子どもたちの笑い声が聞こえる、先生勉強教えてって言って子どもがこっそり夜やってこれるような施設の在り方というものを、市とまた共に考えていきたいですし、市長がおっしゃられた魅力的な提案があれば、積極的に活用しながら、除却ありきではなく、活用ありき、発展ありき、こうした考え方を持っていただきたいと、このように思いますし、旧八幡教育集会所については、除却の方針について見直しをしていただきたいと、このように申し添え、私の個人質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(小西励君) 以上で竹尾耕児君の個人質問を終わります。
ここで、青木子ども健康部長から発言を求められていますので、これを許します。
青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治君) 失礼いたします。道下議員の再問のうち、答弁保留としておりました件につきましてお答えをしたいと思います。
本市の副反応の報告数につきましては、滋賀県264件中、本市では8件でございました。うち、重篤な副反応件数が5件で、死亡が2件ということでございます。
以上でございます。
○議長(小西励君) 以上で個人質問の全てを終了いたしました。
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