録画中継

令和4年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月9日(金) 一般質問
山本 妙子 議員
(1)不登校児童生徒への学習機会の確保と支援の在り方について
(2)市営住宅の今後について
(3)官庁街の整備について
◆3番(山本妙子君) 皆様こんにちは。議席番号3番、公明党の山本妙子です。議長の発言許可をいただきましたので、通告に従いまして大きく3点質問させていただきます。
 本日も市民相談からのお声を上げさせていただきたいと思います。市民の方が願っていることって何でしょうか。それぞれの状況によって様々形を変えてあるかと思いますが、本日もそういった声にならない声をお聞き取りいただき、共に考えていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 大項目1、不登校児童・生徒への学習機会の確保と支援の在り方について。
 全国の小・中学校で2020年度に不登校だった児童・生徒は前年度比8.2%増の19万6,127人となり、8年連続で増加し、過去最多となっております。
 文部科学省は6月10日に不登校に関する調査研究協力者会議の報告書を取りまとめ、今後の不登校児童・生徒への学習機会の確保と支援の在り方について重点的に実施すべき政策の方向性を次の4点といたしました。1、誰一人取り残されない学校づくり、2、不登校傾向のある児童・生徒に関する支援ニーズの早期把握、3、不登校児童・生徒の多様な教育機会の確保、4、登校児童・生徒の社会的自立を目指した中・長期的支援の4点であります。
 不登校の考え方として、登校という結果のみを目標とせず、社会的自立を図ること、状況によっては休養が必要であり、学校に行けなくても悲観する必要はなく、様々な教育機会を活用することが必要としています。
 学校に行けなくなってしまったお子さんの言葉を紹介します。学校へ行くことがしんどくなって、もう無理だと思ったときに不登校になった。でも、不登校がこんなにしんどいとは思っていなかったというのです。また、親御さんはずっと自分を責め続け、何が駄目だったんだろ、どうすればよかったんだろうという思いにさいなまれ続けます。
 しかし、不登校児童・生徒のうち、適応指導教室やフリースクール等に居場所がある子どもたちは、まだ状況としてはよいのですが、本当に氷山の一角であると言わざるを得ません。いずれ高校になり、支援の場が少なくなっていき、18歳を超えると、その後どうなっていくのか。ひきこもりに転じていく可能性は大変大きいと考えます。
 そこで、文部科学省の今後の不登校児童・生徒への支援の在り方として、さきに述べました4点、誰一人取り残されない学校づくり、また多様な教育機会の確保、そして支援ニーズの早期発見、学校へ行くことよりも自立を目指す支援ということが大変重要になってくるかと考えます。
 さて、本市においても不登校児童・生徒数は年々増加し、令和3年度では小学校69人、中学校121人ということであります。
 それでは、質問に入ります。
 不登校の子どもたちの受皿として適応指導教室や民間のフリースクールなどがあると思いますが、適応指導教室、またはフリースクール等に通所する子どもたちの人数を教えてください。
 また、それらに通う出欠の取扱いはいかがでしょうか。
 また、草津市で行われておりますフリースクール授業料支援ですが、以前質問の中で触れたこともありましたが、本市においても取り入れていただくことはできないでしょうか。これは草津市が認定するフリースクールを利用する子どもの保護者に対し補助金を交付し、負担を軽減するとともに、不登校の子どもたちの通いの場を提供し、将来的に社会的自立ができるよう支援するというものです。
 以上3点、初問とさせていただきます。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 当局の回答を求めます。
 大喜多教育長。
             〔教育長 大喜多悦子君 登壇〕
◎教育長(大喜多悦子君) 山本議員ご質問の不登校児童・生徒への学習機会の確保と支援の在り方についてお答えします。
 1点目の適応指導教室に通所する市内小・中学校の児童・生徒の人数は、現在のところ7人です。本市では、ホームスタディーアドバイザーが家庭などに出向き、支援を行うホームスタディー制度を実施していますが、その利用者も7人です。また、フリースクール等民間施設に通所する人数は13人で、6つの施設を利用しています。
 2点目の出席扱いについては、保護者と学校との間に十分な連携・協力関係が保たれていることなどの要件を満たし、校長が適切と判断した施設に通所する場合、指導要録上出席とすることができます。適応指導教室やホームスタディー制度を利用している児童・生徒は、全員出席扱いとなっています。フリースクール等民間施設に通所している児童・生徒は、現在のところ10人が出席扱いとなっています。現在、出席扱いをしていない3名の児童・生徒が通う学校からは、民間施設と連携を取り、関係を構築し、出席扱いとなるように取り組んでいくと聞いています。
 最後に、フリースクール等民間施設の授業料支援についてお答えします。
 現在、本市では学校外の公的な教育相談体制を充実させていきたいと考えており、老朽化した教育相談施設の移転や本市独自のホームスタディー制度の拡充などを進めています。フリースクール等民間施設の代表者との情報交換会はこれまで2回行っており、授業料支援についての話もあり、また県内の他市の状況も確認していますが、まずは公的な教育相談体制の充実に取り組んでいきたいと考えますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 回答漏れはありませんか。
 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) 種々ご回答ありがとうございます。
 フリースクール等民間施設の皆さんも大変ご尽力いただいているところであります。かといって、何もフリースクールの活用を推奨するものではありません。学校での大切な学びはもちろんよく分かっております。しかし、子どもが居場所としてフリースクールを選ぶのであれば、それを受け止め、支援する体制があればと考えます。どこに行っていようと学びの保障をする支援ニーズをしっかりと把握し、対応する、そういった体制をぜひつくっていただきたいと考えます。
 フリースクールへ通うための費用は1か月約3万円といったところでしょうか。どうか昨今の現状を鑑み、また子どもたちの将来を見据え、弾力的な施策実行をお願いしたいと切に願うものであります。むしろ、本当は県で統一してやっていただきたいくらいであります。でなければ市町によって助成があるなしという、体制に差があることは公平性という観点から疑問が残ります。全ての児童・生徒、保護者に寄り添った体制を整備する余地があると考えます。
 草津市でもこのような施策が簡単に実現したわけではありません。4年という歳月をかけて、市や教育委員会と膝詰めで協議してこられました。我が本市においても、今こそそのような話し合う場を持っていただきたいと願うところですが、いかがでしょうか。もう一度ご回答いただいてよろしいでしょうか。お願いいたします。
○議長(小西励君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 山本議員の再問についてお答えします。
 初問でお答えしましたように、授業料支援については、フリースクール等民間施設の代表者からも要望を聞いていますとともに、県内他市の状況も把握しております。今後も様々な方から意見を聞きながら、授業料支援の必要性について教育委員会内で検討していきたいと考えておりますので、ご理解のほどお願いいたします。
○議長(小西励君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 滋賀県において2021年、昨年に草津市が県下で先駆けて補助金を交付いたしました。本年に入り、米原市、甲賀市、彦根市などでも実施されております。また、全国他県においては、茨城県、栃木県、沖縄県など、特に茨城県ではフリースクールへの助成も同時に展開しており、充実した助成体制が整えられております。SNSでは草津市のその助成に対しまして、ぜひほかの自治体にも広がっていってほしいなど、学校に通うことが難しい子どもたちに対しても支援を求める声が上がっております。
 また、不登校の児童・生徒を受け持った教育現場の教師の声にも、公的な機関だけではなく民間のフリースクール等を選択するのも選択肢の一つであり、間口を広げて子どもに合った居場所を見つけることが大事、行き先がなく、家に籠もってしまうのが一番心配であるなどという声が聞かれております。
 このように、教育を取り巻く環境、学びの保障の形というものが変わってきた、そんな思いがしてなりません。学校に行くことだけにとらわれず、社会的自立を目指して、子も親も安心して次の行動が取れる、そんな社会の仕組み、ソフト、ハードの両面から環境整備を切に望むものであります。例えば、出席と認めたフリースクール等の民間施設に対しては助成するなど、基準はどこにするかなどを含め、本市の財政や状況に合った一歩前へ進める段階的な取組はできないものでしょうか。どうかフリースクール授業料支援を早急にご検討いただきたくお願いするものであります。
 さて、初問のご回答にありましたように、出席の扱いについてですが、各学校の校長の判断とありましたが、その判断をするためにも、市や教育委員会、学校、そして民間施設等が一つにつながり、なかんずく、その目の前の一人の子どものために連携を密にしながら進んでいくような協議の場を持っていただきたいと考えますが、いかがでしょうか。再問といたします。
○議長(小西励君) 回答を求めます。
 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 山本議員の再問にお答えします。
 フリースクール等民間施設との連携についてですが、初問でお答えしましたとおり、今年1月、5月に不登校に係る民間施設等との情報交換会を実施しています。情報交換会では、それぞれの思いや指導内容、カリキュラム等の交流をしました。また、それぞれの施設が抱えている課題について聞いており、先ほど回答しました授業料支援のことも話題として上がっています。
 子どもたちの学校復帰や社会的な自立につながるように、現状や課題を共有した上で、学校と施設、教育委員会が連携するためにも、今後も引き続き情報交換会を実施してきますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 これがフリースクールの民間の施設の方によって作られたサポートブックなんです。本当にすばらしいです。50ページにわたる情報が本当に満載されております。すばらしいなと私は思いました。いざとなったときにどこへ相談し、支援の場を求めていくのか、実際分からないケースが多々あります。これには公的な機関や相談窓口の記載もされております。これは学校現場の先生方にとっても、またあらゆる相談窓口においても、情報の一つとして提示できるものであり、何より親御さんの助けとなるものであります。
 このようにサポートブックの作成一つ取ってみても、様々な方の思いが詰まっており、こうしてご尽力いただいたことに頭が下がる思いであります。ここでちょっと紹介しておきたいと思いました。でき得る限り、その子どもに関わる人や機関が手をつなぎ、情報共有をしていくことを願います。
 不登校には理由があることばかりではなく、理由がないことも多いのです。今は学び方を選べる時代になってきたのかもしれません。しかし、現状はその後の支援の場がほとんどないというのが実感するところではないでしょうか。このような流れの中で、不登校児童・生徒への支援策の一つとして、子どもの状況に合わせた授業カリキュラムを組むことのできる不登校特例校の整備充実について議論が進められており、文部科学省は本年6月、不登校特例校を全国都道府県政令指定都市への設置を目指す方針を固めております。2022年4月時点で不登校特例校は10都道府県21校、公立は12校、私立が9校にとどまっており、文部科学省は教育委員会の担当者でも特例校について知らないケースがあると、設置に向けた手引を作成、周知する認知度向上に努めております。
 特例校について、本市のお考えをお聞かせください。再問といたします。
○議長(小西励君) 大喜多教育長。
◎教育長(大喜多悦子君) 山本議員の再問、不登校特例校の設置についてお答えします。
 昨年7月に開設されたばかりの不登校特例校、岐阜市立草潤中学校に教育委員会事務局の職員と共に私も視察に伺いました。そこでは、学校から運営方針やカリキュラム等の説明を受けたほかに学校施設を見学しました。視察の目的は、先進的な取組を知ることで、本市で取り組んでいる教育相談体制を充実させていきたいとの思いからです。
 不登校特例校を設置することについては、教科等の指導に必要な教職員を確保するほかにも、臨床心理士など専門職のスタッフも必要になります。また、施設を整備、管理していくことも必要であり、現状として難しいものと認識しています。
 本市としては、初問でお答えしましたとおり、来年度に現在の教育相談施設を移転し、教育支援センターとして整備することを考えていますので、そのセンターの中で不登校児童・生徒の相談支援体制を充実させるとともに、1人1台タブレットを活用して一人一人に合った学びの場を保障していきたいと考えていますので、ご理解のほどよろしくお願いします。
○議長(小西励君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 不登校特例校とは、文部科学省が指定し、不登校児童・生徒のための学校であり、誰も置き去りにしない、全ての児童・生徒に学びの場を保障する取組の一つであります。一人一人が学ぶことができる環境づくりが現在広がりつつあります。様々な課題等あるかと思いますが、文部科学省や県の教育委員会と協議を進めていただきながら、本市においてぜひご検討いただきたいと考えます。
 市長、市民の皆さんも市長のお考えをお聞きしたいところだと思います。フリースクール授業料支援と特例校のこの2点について市長のお考えをお聞かせいただいてよろしいでしょうか。お願いいたします。
○議長(小西励君) 小西市長。
◎市長(小西理君) 山本妙子議員の再問にお答えを申し上げます。
 まず、特例校なんですけど、特例校は大変望ましいと思うんです。ただ、我々も市でもやりたいとは思うんですけど、一定のボリュームがないと、教育長も岐阜市を見ていただいてますけど、大体40万とか50万の人口があれば可能なのかなと思ったりもします。ぜひ県にも働きかけていきたいなというふうに思っております。市で抱えるのはちょっと難しいかなという思いを特例校については、当市の規模ではと思っております。
 フリースクールについて、教育機会を確保するという非常に大事なことで、そういう意味では教育委員会も非常に頑張っていただいて、責任持って頑張って取り組んでいただいているところですけど、私もフリースクールを運営している方々とも意見交換をしたりするんですけど、実際やっておられる方と今教育委員会では少し意見の差の開きはあるのかなという、率直な感想を持たせていただいております。これは我々行政もそうなんですけど、日本のこれまでっていうのは結構がちがちっていいますかね、固い枠組みの中でやってきた社会だというふうに思います。そういう中で、ちょっとはみ出してるといいますかね、少し緩い仕組みっていうか、そういうものをこれから構築していくという一つのテーマなのかなというふうに思います。
 そういう中で、私自身としてはこの助成については、どちらかというと積極的に取り組んでまいりたいというふうに思うわけでございますけども、教育現場の話もございますので、やっぱり事業者の皆さん含めながら、どこまで、何というか、縛られない緩さといいますかね、管理されない緩さを許容していくのかっていうテーマについて、少し議論を深めながらいければいいかなというように思っております。私はどちらかというと緩いタイプなので、多少の間違いというか、本来給付しないところに給付が出たとしても、それによって助かる方がいらっしゃるんであれば、そちらを優先をしたほうがいいんじゃないかと私自身は思いますので、そういう観点も含めましてお話をさせていただければと思います。
○議長(小西励君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) 市長、ありがとうございます。
 これから本当にみんなで膝詰めにしながら、弾力的な施策、実行ができればいいなというふうに考えます。ありがとうございました。
 それでは、次の質問に移りたいと思います。大項目2、市営住宅の今後について。
 日頃、市民の皆様から相談をいただきますが、その中でも多くなってきたのが、経済状況の厳しい中、住むところがなくて困っておられるというお声です。台風の被害に遭い、それを機に大家さんから出ていってほしいと言われた方や毎月の家賃にお困りの方は実に多いということであります。さあどうしようかと思ったときに、まず浮かぶのが市営住宅です。しかし、募集していないかなと調べますが、募集はしておらず、現状は1年に1回か2回の実施、しかも募集戸数は極めて少ないといったところです。では、民間ではどうでしょうか。3万円以下でないかと、本人さんはすごく悩んでおられまして、一緒に探しますが、民間の家賃で3万円以下というところはそうそうなく、結局親戚の家に間借りするような状況で大変困っておられます。
 さて、本市には市営住宅は何団地何戸あるのでしょうか。また、その入居率を教えてください。
 一見してみると、空いているようなお部屋は多いように見受けられますが、なぜ募集しないのか。それは次の人が入るために修繕するための費用がかかる、予算がないというのが現状かと思いますが、このままでいいものかと考えます。民間に委託するなどというようなことも昨今聞かれるところではありますが、入居者、市、そして民間の委託業者がそれぞれにとってうまくいくような方法はないのでしょうか。市営住宅を現状のままという当局のお考えもないかと思いますが、今後どうしていったらいいのか、何か計画、お考えがあれば教えていただきたいと思います。
 以上、初問とさせていただきます。
○議長(小西励君) 福本都市整備部長。
             〔都市整備部長 福本盛重君 登壇〕
◎都市整備部長(福本盛重君) 山本議員の市営住宅の今後についてのご質問にお答えいたします。
 市営住宅には、公営住宅法に基づき、住宅に困窮する低所得者を入居対象として建設した公営住宅と、住宅地区改良法に基づき、同和地区の住環境改善を図ることを目的に住宅地区改良事業及び小集落地区改良事業の施行に伴い建設した改良住宅がございます。
 令和4年8月末現在、公営住宅は21団地57棟576戸、改良住宅は13団地252棟526戸あります。入居率は、公営住宅が576戸のうち、入居は400戸、入居率は約70%、改良住宅は526戸のうち、入居は453戸、入居率は約83%になります。全体では1,102戸のうち、入居は853戸、入居率は77%になります。
 議員ご質問の公営住宅の今後についてですが、近江八幡市営住宅マスタープランに基づき、新たに住宅を建設しないことを前提として、既存住宅の計画的な維持管理を実施し、長寿命化を図っております。
 空き家につきましては、改良・改修工事完了後の募集と高齢者をはじめとする入居者の住み替えを行い、また今後の人口減少の見通しを踏まえ、必要戸数を把握しながら、老朽化が著しい住宅は新たな募集を停止するなどの管理運営に努めております。
 今後の市営住宅管理運営については、管理業務の外部委託の検討や、市営住宅の確保における借り上げ制度の導入も検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 今おっしゃっていただいた近江八幡市営住宅マスタープランが平成23年3月に策定されました、果たすべき役割の明確化と効率的かつ計画的な市営住宅の管理及び修繕並びに活用を目的としています。それを基に令和3年見直しをされたわけですが、先ほどお示しいただいた戸数と入居率のうち、譲渡を除くと公営住宅が20団地570戸、改良住宅が4団地72戸となっております。いずれも入居率は70%を超える状況となっております。経過年数は20年以上も前に建てられたものが多く、古くは50年以上経過したものも少なくありません。また、単身世帯あるいは高齢者の単身世帯の入居が大変増加しております。
 マスタープランの中に、住生活基本法や住宅セーフティーネット法、高齢者住まい法を関連法令として掲げており、今後の方針や8項目にわたっての目標が記載されております。その中に、住宅の確保に特に配慮を要する者の居住の安定の確保とあり、課題としては、計画的な修繕方針の検討や高齢者に配慮した住戸の確保、バリアフリー化の推進など上げられております。中でも、管理業務の外部委託等の民間活力の導入と明記されており、ぜひともこれを具体的な政策へとつなげていただきたいと願うものです。
 市が主導し、民間活力を導入することは大変有効であると考えます。滋賀県においても、大津市をはじめ全国でも多く導入されておりますが、いずれも人口規模の大きな都市と言わざるを得ず、近江八幡市の規模と類似した例としてなかなか見つけられなかったのですが、山形県鶴岡市が1つ挙げられるのかなと思います。また、当局でも調査していただき、弾力的に進めていただきたいなというふうに思っております。
 今後、市営住宅をはじめとして、一軒家の空き家や民間のアパートなど、市民さんの状況に合わせたマッチングを行い、一人でも多くの方に入居いただけるような市営住宅の適正な管理や補助等のご検討をいただきたいことを強く要望いたしまして、次の質問に移らせていただきたいと思います。今後どうぞよろしくお願いいたします。本当に住むところがないと困ってはる方はたくさんおられるんです。それを何とかしてあげたいけど、でもどうにもしてあげられなくて。そこで、やっぱり今言ったような状況を鑑みて、これからしっかり施策を進めていただきたいなというふうに思っております。どうぞよろしくお願いいたします。
 それでは、大項目3、官庁街の整備について。
 いよいよ新庁舎建設に向けて動き出すといったところですが、今日はその市庁舎の周り、官庁街の整備についてお尋ねしたいと思います。
 地元14区からもかねてよりお声をいただいております。6月議会を経ていよいよ着手される現時点において、さらに実効性を帯びてくる、また考えていかなくてはならない官庁街の整備であると思います。
 近江八幡駅北口から交番の前を通ってずっと真っすぐ来ると庁舎ということになりますが、その道は現在でも多くの学生や会社員、そして人だけではなく自動車など、大変多く行き交う道路であります。ましてや、新庁舎の向きや構造からいえば、メイン道路に等しい、そんな感じが私はいたします。そんな道路になってくるんではないかなと思っております。しかし、現状は大変凹凸が多く、がたがたしており、道幅も狭いなど、多くの課題が見受けられます。今後の見通し等あればお聞かせいただきたいと思います。
 また、同じく庁舎脇を通ります三明川について、議会でもこれまで河川対策を他の議員さんと共に訴えてまいりましたが、その後の進捗状況も併せてお教えください。よろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 福本都市整備部長。
             〔都市整備部長 福本盛重君 登壇〕
◎都市整備部長(福本盛重君) 山本議員ご質問の官庁街の整備についてお答えいたします。
 近江八幡駅北口から市役所へと続く道路、市道区整東1号線は、過去に地元自治会や警察など関係者様のご協力の下、大型花壇や植樹帯を設置し、道路形状をシケイン、いわゆるクランク、S字カーブや道路幅員を狭くすることにより、通過車両の速度抑制が図れる人に優しい道づくり事業として整備をしております。
 なお、整備完了後から約20年以上が経過しており、応急的な修繕を含む日常管理に努めているところではございますが、議員ご指摘のとおり、歩道部での凸凹や段差等、舗装の状況が悪いことから、歩道部の全体的な舗装修繕の必要性は認識しているところでございます。
 現在、当該路線を含む一帯、14区自治会及び近江八幡駅前自治会の一部において、側溝改修による路肩の確保、ハンプ、道路を一部隆起させる構造でございますが、これや、また狭さく設置による通過車両の速度抑制など、交通安全対策事業に取り組んでいるところであり、また水道事業所においても、当該路線を含む周辺区域での老朽管更新事業を予定されていることから、掘り返し等の手戻りがないように協議調整を行い、歩道部の舗装修繕を実施してまいりたいと考えております。
 なお、完了までに時間を要することから、引き続き日常管理に努めてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
 次に、三明川河川対策につきましては、さきの6月議会における他議員への回答のとおり、今年度の渇水期に三明川の水位低下を目的とした県道2号線出町交差点付近から都市下水路の合流付近までの河床掘削を県において実施されます。この河床掘削が完了しますと、三明川の河床が都市下水路の河床より低くなることで、流下能力が向上し、周辺から流れ込む道路側溝の排水能力も向上することから、周辺道路の冠水被害についても軽減されることが期待できます。
 また、八幡商業高校第2グラウンドの貯水施設等、県における治水対策を早急に進めていただくため、副市長による県教育委員会への要望、市長による副知事への要望を昨年度に実施いたしました。その結果として、東近江管内の市町や滋賀県を中心に構成する東近江圏域水害・土砂災害に強い地域づくり協議会の取組方針が6月6日に改定され、三明川流域における浸水対策について情報共有を実施することが取組項目として追加されました。これを受けて、当該協議会の下部組織として県及び市の各担当課で構成されるワーキンググループが設けられ、第1回調整会議が9月15日に開催される予定となっております。
 今後はこのワーキンググループを中心に三明川流域における浸水対策を進めてまいりますので、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○議長(小西励君) 山本妙子君。
◆3番(山本妙子君) ありがとうございます。
 地元自治会や警察、または関係者の皆さんのご協力の下、そのような経緯があったことを知りました。本当にありがたいことです。
 しかし、ご回答にもありましたが、20年以上が経過し、道路に凹凸や段差など、状態の劣化が顕在化しております。これについては、当局におかれましても修繕の必要性を認識していただいているということですので、手戻りがないよう、水道事業所ともよく連携を取り、速やかに実施していただきたいと考えます。
 また、花壇や植樹など、手入れが十分になされておらず、雑草が目立ち、花が植えられていないため、寂しい印象を受けます。これについてもしっかりと管理していただきますようお願い申し上げます。
 そして、三明川の進捗状況ですが、河床掘削の件、理解しております。八商グラウンドの貯留施設について、その後どうなったのかなと心配しておりました。市長をはじめ副市長による要望を重ねていただき、県を中心に東近江管内の市町、そしてひいては職員のワーキンググループを設置していただくということで、協議の場が整ったということですね。しかし、そこにはいずれも地域住民が入っていないということですので、どうか地域住民の思いをしっかりと酌んでいただき、協議を進めていっていただきたいと考えます。
 また、三明川の掘削は排水能力を向上させ、冠水被害が軽減されることが期待されるところですが、しかし抜本的な解決とまではなかなかいかないのかなと考えます。抜本的な対策として幾つか上げられると思うのですが、八商グラウンドの貯留施設もしかり、また官庁街中筋、市道黒橋八木線を通って黒橋川へのショートカット等考えられると思います。河川や地域の現状に合った適切な対策を、また費用対効果などもしっかりと考えた効果的な対策をお願いしたいと考えます。
 雨が降るたびに大きな不安と被害に見舞われる。ついには貴い人命が失われかねない。また、昨今の想定外の災害に対し、待ったなしの状況であります。どうか弾力的に、かつ確実に、そして何よりも早急に進めていただきたいことを強く要望いたします。
 本日も市民の方の声をお届けさせていただきました。要望が多くなったことと思いますが、何とぞ市民の方々の思いを酌んでいただき、よりよい施策へとつなげていただきますようよろしくお願い申し上げます。
 また併せまして、先日幼い子どもが通園バスに閉じ込められ、貴い命をなくすという痛ましい事件が起こりました。心よりご冥福をお祈りしたいと思います。
 翻って本市におきましては、お心配りいただきながら教育に力を注いでいただいていると思いますが、再度、共に声を掛け合い、注意喚起してまいりたいと思います。
 本日は大変にありがとうございました。以上です。
○議長(小西励君) 以上で山本妙子君の個人質問を終わります。
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