録画中継

令和5年第3回(9月)近江八幡市議会定例会
9月7日(木) 一般質問
沖 茂樹 議員
(1)近江八幡市社会福祉協議会の支援について
(2)湖岸緑地岡山園地について
◆13番(沖茂樹君) 皆様こんにちは。政翔会の沖でございます。
 ただいま議長のお許しをいただきましたので、質問させていただきます。よろしくお願いいたします。
 大きく2本に関しまして質問させていただきます。
 1点目が近江八幡市社会福祉協議会の支援について、もう一点目は湖岸緑地岡山園地についてということで質問させていただきます。
 まず1点目、近江八幡市社会福祉協議会の支援についてでございます。
 令和3年の定例会で私は近江八幡市社会福祉協議会に対する行政からの支援について質問をさせていただきました。何を聞いたかといいますと、今後ますます多様化する地域の課題、特に地域福祉の推進に対応するためには地域の力が必要であると、行政は度々事あるたびにこのような形で訴えてこられました、しかし新たな仕組みづくりに慣れていない地域の方々にとっては何から手をつけたらええやら非常に戸惑わはることかと思います。このような地域の方々の中に入ってそれぞれの地域の実情に応じた仕組みづくりのお手伝いをされているのが社会福祉協議会の職員さんの皆さんでございます。社会福祉協議会はほかにも地域福祉に関する広報啓発事業、ボランティアセンター事業、地域福祉リーダーの養成、学区社協の支援、日赤奉仕団の事務局、災害ボランティアセンターの運営、知的精神障害者などの権利擁護、生活福祉資金の貸付け、就労準備支援など市からの委託も含め実に様々な事業を行っておられます。これらのことは地域福祉の推進には欠かすことのできない業務でございます。市はこの社会福祉協議会に対して補助金を交付してきました。令和2年度からは補助金を3,800万円、委託料を1,200万円支出していますが、平成22年度以降社会福祉協議会に対する市の持ち出し分は大きくは変わっていないという状況です。平成22年当時と比べますと明らかに社会福祉協議会が担う業務は増加して複雑化をしております。そして今後もその傾向が続くことは明らかでございます。社会福祉協議会のさらなるパワーアップのためにもぜひとも補助金の額を見直しをお願いします。こういった趣旨の質問でございました。社会福祉協議会は、社会福祉法にうたわれております独立した機関ではありますけれども、行政が本来やらなければならない施策や制度の隙間を埋める事業を実施されてるとの認識から補助金を交付し、また市の職員も派遣をしていただいております。よりよいパートナーとなるべく取組や支援も必要ではないかと考えまして、今回も質問をさせていただきます。
 今年度社会福祉協議会への補助金を300万円増額していただいております。それはどのような目的があっての増額であったのかを教えていただきたいというふうに思います。
 実に多くの業務を担っておられる社会福祉協議会ですが、介護事業部門以外の総務課と地域福祉課の正職員は現在17名中8名が正職員ということで半数にとどまっている状況でございます。市役所と社会福祉協議会では比較も難しいかと思うんですけれども、市役所の職員さんから見て正規率そして年齢層のこのバランス、これはどうあるのが望ましいとお考えでしょうか、可能であればお答えいただきたいというふうに思います。
 地域福祉の仕組みを確かなものにするには人を大切に育てること、そして人と人を結びつけることが重要かと思いますが、そのためにはまず社会福祉協議会自身がそうであっていただく必要があるというふうに思います。私は、何度も社会福祉協議会の職員さんと仕事をさせていただいております。彼らの地域福祉に対する志には本当に頭が下がります。行政がその志を安使いする、こんなことがあっては絶対にならんというふうに私は思っております。評価すべきことは支援という形できっちりと評価して社会福祉協議会の人材育成と組織強化に貢献すべきではないかというふうに思っております。
 また、組織の強化という点では、定期的に新規採用職員を採用する必要があるかと思います。次々に浮かび上がる新たな福祉課題に取り組むためにも若い世代の発想と行動力が不可欠かと思うんですが、残念ながら近江八幡市の社会福祉協議会においては新規採用の職員さんの採用が本当に難しいということを聞いております。その原因はもう明らかでして、近隣の社会福祉協議会と比較しまして初任給が明らかに低いということです。明らかにです。オープンになっているデータですので実際数字を言うてもいいんですけども、具体的な数字は控えますけれども本当に差が大きいございます。八幡の市民の方が社会福祉協議会に就職したいというたときに、他市町と比較して明らかにそれを阻むというか、よそに行こういうふうに決断するに足りるだけの差があります。さらに、地域手当が加わればもっとその差は広がるわけです。このことは、新規採用職員だけではなくてほかの職員さんも、その持っておられる知識とか能力、仕事量から考えても決して現在適正に評価されてるとは思えない金額だと私は思っております。
 逆に言えば、新規採用職員の初任給が上がればほかの職員さんの給料も上がることになります。提案になるんですけども、近江八幡市民全体の福祉の向上を図るためにも社会福祉協議会に対して補助金の使途を限定して新規人材の確保それから人材育成に使途を限定した補助金を交付してはどうかなというふうに思いますが、お考えがあるようでしたらお聞かせいただきたいというふうに思います。
 以上、かなり社会福祉協議会の中身に踏み込んだことを申し上げてきましたけれども、近江八幡市は社会福祉協議会に対しまして補助金を交付しております。補助金っていうのは、行政が目指す方向と同じところを向いて取り組む組織に対して支援を行うことでより早く共に目的地に到達できるように交付するものでございます。少し大げさに言えば、地域福祉の推進に関しましては社会福祉協議会と市は運命共同体でございます。そのことを念頭に置いた回答をお願いしたいと思います。よろしく願います。
○議長(岡田彦士君) 当局の回答を求めます。
 長村福祉保険部長。
             〔福祉保険部長 長村周作君 登壇〕
◎福祉保険部長(長村周作君) 沖議員の近江八幡市社会福祉協議会の支援についてのご質問にお答えします。
 近江八幡市社会福祉協議会へ交付しています補助金は、社会福祉の増進を図る事業に必要な経費として交付しております。今年度この補助金を増額しましたのは、令和6年度から本格実施する重層的支援体制整備事業に向けた組織の体制強化、取組強化を目的としたものです。重層的支援体制整備事業は、様々な地域住民の生活課題を解決するための包括的な支援体制の構築を住民参加、官民協働で進めることを目的とした事業です。令和3年度より移行準備事業を実施し、一部を社会福祉協議会に委託しておりますが、今年度はその3年間の移行準備の最終年度に当たり、今年度の事業推進にはこれまで以上に市と社会福祉協議会の連携が必要となります。特に社会福祉協議会は、地域づくりに非常に力を入れておられ、地域で相談を受けることや課題を発見されることも多いと伺っております。これらの個別ケースについて適切なアセスメントを行い、行政や関係機関につなぐこと、そしておのおのが連携し、解決していくことが必要であり、職員の体制強化、取組強化が必要です。
 次に、正規職員率や年齢層のバランスについては、市がお答えする立場ではないと考えますが、正規職員の割合が低い状況の中、職員の負担増によるモチベーションの低下、さらには離職を懸念しております。また、相談支援体制のさらなる充実には、社会福祉等の専門職の十分な配置も必要と考えます。議員のおっしゃるとおり人を大切に育てること、人と人を結びつけることは大変重要です。地域に根差した取組を積極的に進めていただいている社会福祉協議会の職員の皆様のすばらしい行動力を今後も継続いただけるよう、また次世代の職員へつないでいっていただけるよう充実した職員体制を心から期待しております。
 また、市と社会福祉協議会は、地域福祉を推進していく上でお互いに連携、補完し合うパートナーでもあります。少子化に伴う働き手不足の中、本市の福祉の向上に必要となる人材確保や人材育成等の人への投資は今後の地域福祉の推進、地域福祉のさらなる充実を考えると有効な手段の一つとして検討できると考えます。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
 沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) 人材の確保と育成、これは本当に重要なことです。その確保、育成っていうのは、それは社会福祉協議会に主体性を持って取り組んでいただくべきことでもありますので、これまでのこの委託料に対する上乗せっていう形ではなくて補助金っていう形で交付していただいた、これは本当に適切な判断であるというふうにお礼を申したいと思います。回答をいただきましたように、社会福祉協議会は地域の仕組みづくりについて本当にすばらしい能力と実績を持っておられます。私の地元の岡山学区も、地域の見守り支え合いの組織をつくるときには本当に社会福祉協議会の方々にはお世話になっております。
 一方で、先ほど相談支援体制の充実というふうに言われましたが、何となくイメージはこんなもんかなって分かるんですけども、具体的にはどのようなことを言っておられるのか説明をお願いいたします。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
 長村福祉保険部長。
◎福祉保険部長(長村周作君) 沖議員の再問にお答えします。
 充実した相談支援体制とは、地域住民から寄せられる様々な相談を受け止め、課題解決に向けての適切な支援を行うことと考えます。このような体制を充実するためには、ニーズを把握し、適切なアセスメントを行う力、福祉制度や社会資源に関する専門的な知識、行政や関係機関と連携して信頼関係の下、支援を行う力が必要となります。これらの力をより高めるため、社会福祉士や精神保健福祉士等の福祉専門職の十分な配置が理想的であると考えます。相談支援体制が充実することにより、地域で受けられた相談へのきめ細やかな対応が可能になることはもちろん、多種多様な相談内容から見えてくる課題を把握いただき、社会福祉協議会の今後の地域づくり事業に生かしていただけることを期待しております。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
 沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) 分かりました。そのために社会福祉士等の専門職の配置が必要やということですね。初問の回答の中で人への投資っていうふうに言われました。このことは本当に大事なことやと思います。優秀な人材、志のある人間を安使いするようなことがあっては駄目やというふうに思います。ぜひとも人材の確保と育成に重点を置いた補助制度のご検討をお願いいたします。
 社会福祉協議会に対する補助金は、単に社協だけが利益を受けるものではないと思います。社会福祉協議会が行う事業は、8万2,000人の近江八幡市民全てに関わるものでございます。つまり、補助金制度において重要視される公益性、効率性、公平性、この3つ全てを満たしたものでございます。繰り返しになりますが、どうかご検討をよろしくお願いしたいというふうに思います。
 では、次の2つ目の柱に移らせていただきます。
 湖岸緑地岡山園地についてでございます。
 湖岸緑地に関するこれまでの質問を読み返しますと、多くの先輩議員の方々が近江八幡市区間に入ってからの景観の改善について訴えておられます。中でも私の地元である岡山学区の中田元議員は、当時岡山園地の除草、トイレの維持管理、ごみの問題、利用者のマナーなど、多くの質問を度々されておられます。このような議会での質問を受けて市当局も熱意を持って滋賀県や独立行政法人水資源機構に働きかけていただいたおかげで除草や修繕、利用者への啓発、こういったことを行っていただくようになりました。
 また、特に忘れてはならないのが市からの採択を受けて除草や清掃を行っていただいている地元の牧町老人クラブの皆様のご尽力でございます。先日も岡山園地の中を歩かせていただいたんですけども、実にきれいに掃除をして除草していただいております。ごみを見つけることもありませんでした。単純に委託を受けたからというわけではなくて、岡山園地の地元として愛着と誇りを持って取り組んでいただいてることが感じ取れました。本当に心から感謝を申し上げます。
 さて、その岡山園地ですが、湖岸道路が整備され、ますます増加が予測されますビワイチ、これでサイクリングをされている方々が休憩地として利用するためにもトイレは1年を通じて利用可能にしていくことが望ましいというふうに思うんですが、現在利用可能な期間はどうなってるのか、また日常の管理はどのようになってるのか、これについて教えていただきたいというふうに思います。
 ビワイチの楽しみはいろいろあるかと思います。走る楽しさ、琵琶湖を1周をしたときの充実感、達成感、その土地土地の食べ物、人々との触れ合い、そして何よりも走るにつれて移り変わる琵琶湖と背景の山々の景色を見ることではないかというふうに思います。当たり前ではございますけど、都会では見ることのできない、琵琶湖でしか見ることのできない風景でございます。しかし、それが私たち近江八幡市のこの区間においてではなかなか難しいということになっております。私たち近江八幡市民にとってはもう慣れっこになっている琵琶湖の見えない湖岸道路、それがビワイチを楽しんでいる方々にとってはきっとつまらない景色やなっていうふうに思ってはるんじゃないかというふうに推測されるわけです。そのことで近江八幡市での思い出が薄いものになってしまうと、本当にそれは寂しいものやなというふうに思っております。今やビワイチは関係人口を増やすための一つのツールであるというふうに思うんですが、滋賀県と一体となってのビワイチの普及という点からも県に対して除草や木々の剪定の要望をいただいておりますでしょうか、またその反応はいかがなものでしょうか。
 ちょうど5年前の平成30年9月の定例会で、当時の中田議員が、国民スポーツ大会が滋賀県で開催される予定であり、今以上に多くの方が観光に来られるので湖岸緑地をきれいにしておかなければならないという趣旨の発言をされています。既に5年前から国スポ・障スポの開催を踏まえて湖岸緑地の現状を心配をされておられました。ここは想像なんですけども、2025年の国スポ・障スポも無事成功裏に終わりましたと、その数か月後の湖岸緑地の姿はどうなっているでしょうかということで考えると、私の頭の中に浮かぶのはまた今と同じように雑草や雑木が鬱蒼と茂る、そんな光景でございます。どっかの段階で根本的な対策を講じなければいけないのではないでしょうか。今はお世辞にも自慢できるものではない湖岸緑地を近江八幡市民の資源として誇れる宝とする、そんな夢のある話をこれからしていきたいなというふうに思います。
 想像していただきたいんですけども、近江八幡市のこの区間の湖岸道路ではどこを走っていても美しい琵琶湖と悠々たる山々の姿が眺められます。また、湖岸緑地のあちこちでは市民や来訪者が散歩をしたりベンチでくつろいだりしてると、その周りを子どもたちがキャーキャー言いながら走り回ってると、今はやりのドッグラン、その中で犬が走り回ってる、キッチンカーに人々が集ってる、本当にわくわくする光景やというふうに思います。
 滋賀県では、令和2年3月にみどりとみずべの将来ビジョンというものを策定され、その実現に向けた取組を着々と進めておられると聞き及んでおります。ちょっと長くなりますけれども、これは、琵琶湖の湖辺域を対象とした守ることと生かすことの好循環に資するまちづくりの方向性を示すもので、おおむね20年後の湖辺域の目指すべき将来像を定め、各自治体と方向性を共有し、保全を前提とした上で、湖辺域の魅力ある資源を損ねることなくにぎわい創出に資する利用、活用を促進し、国民的資産である琵琶湖から享受する恵みを活用した持続可能な地域振興、観光振興につなげることを目指すというものでございます。具体的には、湖辺域を保全、利用、活用の3つのエリアに区分して各エリアに期待する役割、基本的な考え方、活動等のイメージを定めまして、これに沿った施策や事業等が展開され、湖辺域の持つ価値が持続可能な形で保全、利活用されることを期待するものです。
 1つ目の保全エリアにつきましては、期待する役割として湖辺域の貴重な自然環境、歴史文化的景観を守る、基本的な考え方としては自然環境の保全を基本として景観を含めた周辺環境や土地の改変は原則行わないと、条例等による規制だけでなく自然環境や景観の保全再生に関する活動に多くの人が関わることを通じ保全再生を図ると、活動のイメージとしては環境維持、保全、再生でございます。2つ目の利用エリア、これが岡山園地に当たるんですけれども、期待する役割としては誰もが気軽に湖岸を体感し、楽しむ活動を促進すると、基本的な考え方としては周辺環境や土地の大規模な改変は行わずに琵琶湖ならではの雄大な光景も眺めながら散策や休憩など湖岸の自然環境を生かした利用を図ると、活動のイメージとしては散策、休憩、サイクリング、水泳とか、そういったことです。活用エリア、3つ目の活用エリアとしては、期待する役割が様々な主体、いろんな事業者とかの連携により湖辺域でのにぎわいを創出すると、基本的な考え方としては様々な主体の知見やノウハウを生かしながらにぎわいを創出するための拠点整備を推進するなど湖辺域の活性化を図るということで、活動のイメージとしては飲食とか宿泊、そういった施設の設置でございます。
 以上の3つのエリアの中で近江八幡市の区分が先ほど言いました利用エリアとなってるんですけども、どのような理由から利用エリアというふうに設定をされたのか、またそのことについての当局の所感をお聞かせいただきたいというふうに思います。
 今の近江八幡市の区間の実態は、雑草や雑木が生い茂ってこのビジョンに示される利用エリアの基本的な考え方や活動のイメージからは大きくかけ離れたものであり、とても利用できるような状態ではないというふうに思うんですけども、湖岸緑地を所管する滋賀県は利用の実現に向けてその取組をどのように進めていこうというふうに考えなのか教えていただきたいと思います。
 また、市としては県に対してどのように働きかけをされますでしょうか、ご回答をよろしくお願いします。
○議長(岡田彦士君) 当局の回答を求めます。
 濱本都市整備部長。
             〔都市整備部長 濱本 浩君 登壇〕
◎都市整備部長(濱本浩君) 沖議員ご質問の湖岸緑地岡山園地についてお答えします。
 湖岸緑地岡山園地に関する質問は、議員ご承知のとおり、幾度か本市議会で議論されてきました。また、滋賀県議会においても地元選出の県議会議員が質問され、議論されてきたところです。
 概略を整理しますと、これまでの議論の核は本市内の湖岸緑地が他市町の湖岸緑地と比較して大変状態がよくないとのことで、適正な維持管理を求められるものでした。これは、他市町の湖岸緑地が都市公園法に基づく都市公園であることに対し岡山園地は自然公園法に基づく自然公園であることから、制度の違いなどにより同様の維持管理が困難であるが可能な範囲で維持管理されるというものでした。このような経過から、岡山園地の維持管理については毎年県と地元自治会と市担当部局で協議を繰り返し、現在トイレが設置されている西側エリアは地元牧町自治会様の献身的なお取組とご努力のおかげをもちましてすばらしい眺望を取り戻すことができ、大変感謝をしております。
 議員ご質問の1点目のトイレの利用可能な期間と日常の維持管理ですが、令和元年度から県の観光戦略の要であるビワイチを推進するため、これまで秋の行楽シーズンの3か月間と限定されていたトイレの開放を1年を通じて開放することとなり、これに併せて県による直接委託の下、専門業者が維持管理をされています。
 次に、2点目の県に対する除草や木々の剪定の要望とその反応についてですが、前述しましたことは岡山園地全体の約3分の1の西側エリアの維持管理の状況であります。残り3分の2の東側エリアは、県の直接管理区域として年に1回から2回程度専門業者による除草作業が実施されるのみであり、何年もの間進展はありません。つまり、除草直後以外は雑草と雑木が繁茂し、1年を通じて利用ができない放置状態であることは変わりなく、課題解決には至っていないと言わざるを得ません。本市では、毎年繰り返し県知事に対して適正な維持管理と有効利用についての要望書を提出しています。特に近年では、ビワイチ並びに日本遺産の構成要素として重要な水辺の景観の管理は滋賀県が全庁的な課題として取り組むべきものとその内容に拡大して要望してまいりました。滋賀県としても岡山園地の現状は改善の必要があると認識されているものと感じております。
 次に、みどりとみずべの将来ビジョンで利用エリアとなっている理由ですが、本ビジョンは、議員からご説明いただいたとおり、おおむね20年後の湖辺域の目指すべき将来像が定められています。本ビジョンで岡山園地は利用エリアと区分されていますが、本ビジョン策定の経過では何度か各市町が意見を述べる機会があり、本市としても岡山園地周辺を活用エリアとしての位置づけを求めてきました。しかし、最終的には、ビジョンの策定時の考え方として、エリア区分は既存施設などの状況と現行の法規制などを参考に区分が決定されました。その結果、岡山園地は、自然公園であり周辺が農業振興地域であるなど、地域の現状に合わせて利用エリアとして区分されることとなりました。
 次に、4点目の利用の実現に向けての県の取組と取組に対する市の働きかけですが、岡山園地もさることながら、滋賀県では全庁的な取組として今年度より急加速的に県内の公園に注目され、本年6月に“しがの公園”魅力向上推進会議を設置され、仮称ではありますが、水と緑と人でつながるしがの公園「THEシガパーク」の実現を目指して検討を開始されました。委員会では、三日月知事も出席され、世界一魅力的な公園を目指すなどの趣旨の発言をされたとのことです。また、当日の資料では拠点的に魅力アップに取り組む公園の抽出の候補に岡山園地が取り込まれていましたことから、当会議の今後の動向に期待するものです。
 また、岡山園地を所管される滋賀県自然環境保全課では、このことを踏まえて早速滋賀の自然公園魅力向上に向けた民間活力導入に係るサウンディング調査等業務委託を発注され、岡山園地の利用に向けての取組を開始されました。しかし、仕様書によりますと本調査の範囲は西側エリアの約3.5ヘクタールのみで全体の3分の1となっておりましたことから県担当部局にお聞きしましたところ、この業務委託を契機に全9.3ヘクタールの有効利用に広げていきたいとのことでしたので、今後の取組の強化と利用の実現に期待するものです。
○議長(岡田彦士君) 質問はありませんか。
 沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) 令和4年7月には琵琶湖システムが世界農業遺産にも認定されております。世界中が琵琶湖に注目するようになるんじゃないかというふうに期待をしてるんですけども、先日市の当局の方とお話をしていたときにその担当の方が言われたのは、自然公園だからといって何もせずに自然のまま放置しては駄目やと、きっちり管理するところは管理しないといけませんと、このようにおっしゃいました。全くそのとおりやと私も思います。また、今も回答がありましたように、今私が問題視してるのは、先ほど県の仕様書では岡山園地の約3分の1の西側エリアの仕様書やとおっしゃいました、ほんまに問題なのは、東側の3分の2のエリアの景観が本当に問題やというふうに思います。西側は、さっきも言いましたように、牧町の老人クラブさんがきれいに掃除をしていただいております。ですので、市当局の皆様におかれましては、これまでも再三にわたり滋賀県に対して働きかけをしていただいておりまして本当に感謝を申し上げますが、どうか引き続きよろしくお願いしたいというふうに思います。私も近江八幡市議会議員として、地元の県会議員さんと連携を図りながら力を尽くさせていただきたいというふうに思ってます。
 最後に、1点だけ確認をさせていただきたいんですけども、滋賀県によりまして近江八幡市のこの区間の湖岸緑地が何とか利用可能なまでに回復されたと、その後地元の住民とか地元の組織においてエリアの利用に向けた機運が高まっていろんなアイデアがどんどんどんどん出てくる、そういった提案を市当局としては歓迎していただけますでしょうか、それだけ確認をさせてください。
○議長(岡田彦士君) 回答を求めます。
 濱本都市整備部長。
◎都市整備部長(濱本浩君) 沖議員の再問にお答えをいたします。
 今後進められる業務委託、それから方針決定、整備計画、あるいは議員が思い描かれている整備後の姿、利用形態、いずれかの段階で地元住民や組織の方々が関わっていただけるよう県の担当部局に働きかけてまいりたいと、このように思います。滋賀県は、岡山園地整備の目的、先ほど少し触れましたように、自然環境、景観の保全と利用の好循環を図り、全ての利用者が安全かつ快適に楽しむことができる自然公園施設の実現と掲げられております。この目的を達成するために本市といたしましても県と市そして何より地元の住民の皆様、これが連携して地元の思いが込められた、こういった整備になるように望んでおるものでございます。どうぞよろしくお願いいたします。
○議長(岡田彦士君) 質問はありますか。
 沖茂樹君。
◆13番(沖茂樹君) 実は、今年の5月に私が人生の師匠として尊敬しておりましたある方が交通事故で亡くなられました。まちづくりについての熱い思いと行動力をお持ちの方で、その方と出会わなければ多分私は政治家にはなってなかっただろうなと、そんなふうに思います。もっともっと教えていただきたいことがあったんですけど、本当に悔やまれてなりません。その方もまた岡山園地の現状を憂えておられまして、今のままではいけないと、きれいに整備して近江八幡市の誇れる資源として、地域の宝としてたくさんの人々が集えるものにならなければならないといつもおっしゃっておられました。私も地域の一員として今後ともこの課題に取り組んでまいりますので、どうかよろしくお願いいたします。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(岡田彦士君) 以上で沖茂樹君の個人質問を終わります。
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