平成29年第1回(3月)近江八幡市議会定例会
3月7日(火) 個人質問
池上 知世 議員
(1)安寧のまち近江八幡について
(2)防犯カメラの設置について
(3)道路下対策について
①伝建地区内の無電柱化について
②水の安全な供給確保について
③平時の事故防止と災害時の道路ネットワークについて
(4)各種証明書のコンビニ交付について
(5)新生児聴覚検査、妊婦・産婦検診について
(6)介護予防・支援事業について
(7)いじめ問題について
(8)食品ロスについて
◆18番(池上知世 君) 公明党の池上知世でございます。私も日々年を重ね、ことし誕生日を迎えますと70歳を迎えますが、毎日毎日が勉強であり、新しい体験をさせていただき、日々感謝の毎日でございます。
1カ月半ほど前ですけれども、1月末のことですが、出先で転んでしまい、一歩も歩けなくなりました。出先でのことでしたので大変でしたが、JRの駅員さんには大変お世話になりました。以前から知ってはおりましたが、自分が体験をさせていただくのが初めてで、新幹線、在来線の各駅で、JRの駅員さんが車椅子の連携により、どこまでも安心して送り届けてくださることに大変感謝をいたしました。おかげさまで無事に近江八幡まで帰ってくることができ、貴重な体験をさせていただきました。
また、近江八幡駅の自由通路、連絡通路ですけれども、あと2つぐらいベンチが欲しいなと思っておりましたら、新しく2つのベンチが設置をされております。お聞きしますと、ボランティアのライオンズクラブ様がつけてくださったと。本当にありがとうございます。必要なときに必要な支援がされることが大事だと、痛感をいたします。
また、昨年6月議会で質問をさせていただきましたヘルプカードですが、聴覚障がいや内部障がい者など、一見して障がい者とわからない方が周囲に、災害時等も含め支援を求める際に有効なヘルプカードですが、昨年6月議会の答弁では、近江八幡市だけでなく広域での取り組みが必要であることから、当事者や当事者団体と意見交換を実施し、県に働きかけを行い、県下全域で取り組みができるよう、市としても努力してまいりますとの答弁でございました。県や他市でも取り組みが進められており、おかげさまで、このたび滋賀県においてヘルプカードが実施されることになりました。ありがとうございます。
県では、とりあえず2,000枚つくられたそうですが、配布は市町ですることになるかと思われます。必要な方への配布を、ぜひよろしくお願いしたいと思います。
議員にならせていただき、人に優しい理想のまちを目指して頑張ってまいりましたが、これからも一人の人を大切にできる議員として、努力してまいります。
それでは、通告に従い、分割で大きく8項目について質問させていただきます。
最初に、安寧のまち近江八幡についてですが、CCRCという言葉を耳にして、はや2年がたちました。基本構想もでき、フォーラム等も開催され、進展しているかと考えますが、私たち市民にとりましては、まだまだ理解できない状況であります。まち・ひと・しごと創生、国においても地方創生の取り組みが進められ、地方へ地方へと、地方が主体的に取り組むことが言われております。
このCCRCの取り組みにつきましては、先日の代表質問での答弁もございましたので、了といたします。また、3月18日には、ひまわり館で10時から市民報告会をされるということですので、私も参加をさせていただきたいと思います。
また、このたび、子ども観光大使についての取り組みが進められておりますが、簡単に概要をお願いいたします。また、子ども観光大使の具体的な活動についてもお聞かせください。
以上、初問といたします。お願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
冨士谷市長。
〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 池上議員のご質問で、回答は用意してきたんですが、了とされていただいていますので、まず安寧のまち近江八幡につきましては。で、次の子ども観光大使の取り組みについての回答だけでよろしいでしょうか。
◆18番(池上知世 君) 答えていただいて、はい。
◎市長(冨士谷英正 君) そうですか。せっかくつくったもんやから、それでは言わせていただきます。
それじゃ、安寧のまちづくりの取り組み状況についてお答えを申し上げたいと存じます。
このご質問も、さきの田中議員の代表質問にお答えをさせていただいたとおり、今年度は、昨年度に策定しました安寧のまちづくり基本構想に基づきまして、より具体的な事業内容を検討し、基本計画を策定しているところであります。
また、基本計画の策定と連動する形で、近江八幡にかかわりを持つあらゆる人々の夢、あるいはアイデアを持ち寄り、近江八幡ならではの安寧のまちをともに考えていくため、ウエブ上に共創プラットホームを構築し、昨年末から運用を開始しております。この共創というのは、ともにつくるという意味であります。
これらに加えまして、当市の取り組みを市内外でアピールするため、1月21日には、大阪でフォーラムを開催するなどのプロモーション活動を行っております。これらの取り組みの集大成としまして、3月18日に市民の方々へ、安寧のまちづくり基本計画の概要をご報告する場を設けさせていただく予定でございます。
また、民間事業者を対象に安寧のまちづくりの取り組みをお知らせし、助言や、あるいは参画への検討をいただくために、安寧のまちづくりプロジェクト研究会を開催し、基本構想を示しております5つのまちづくりの拠点イメージの理解を深めていただくために、現地視察や、あるいは地元でのワークショップ、勉強会等にも取り組んでまいったところであります。
来年度は、今年度の取り組みを発展させ、パートナー事業者の募集と選定、共創プラットフォームのさらなる活用、安寧のまち近江八幡のPR等の事業の具体化に向け、さらに取り組んでまいりたいと思っております。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
日岡教育長。
〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 議員ご質問の安寧のまち近江八幡のうち、子どもの観光大使についてお答えします。
子ども観光大使とは、ふるさとのよさを知り、体験し、伝える発信を行い、よりよい地域づくりをしていこうとする子どものことです。
このような子どもたちを育んでいこうと、全国最大の民間教育研究団体であるTOSSが中心となって、子ども観光大使の育成に取り組んでいます。滋賀県では、この取り組みがまだまだ普及しておらず、県でのモデルをつくろうと、平成26年に、近江八幡市在住の有志の教員たちが実行委員会を立ち上げ、活動を始めました。その活動が近江八幡ロータリークラブの目にとまり、今年度は共催として行われました。
市内在住のTOSSに所属する教員が、ボランティアで地域の子どもの育ちを応援しており、同時に郷土を愛する心を育てるすばらしい活動であることから、市や教育委員会としても後援しています。
取り組みとしては、子ども観光大使になりたいと申し込んだ市内小学校3年生から中学校1年生までの子ども30名が、地域のことを学ぶ体験活動を2回行い、学んだことをはがきや俳句、動画などで全国に発信します。今年度は、安土城考古博物館やかわらミュージアムで地域の歴史を学び、まがたまづくりや瓦づくりに取り組みました。そして検定試験に合格することで、子ども観光大使として認定されます。先月──2月26日に認定式が行われたところです。
今後の取り組みとしては、子ども観光大使に認定された30名のうち希望者4名が、7月末に静岡市で行われる全国大会で近江八幡市のよさを発表し、また全国の子ども観光大使と交流すると聞いています。それに先立ち、本市と夫婦都市である富士宮市在住の子ども観光大使とも、手紙を通した交流が始まっており、全国大会で交流を持つとも聞いています。
ふるさとに愛着と誇りを持つ子どもたちを育む大変意義深い取り組みであると考えますが、あくまでも有志団体が行っているため、財政上の面で運営に大変苦慮されていることも聞いています。
今後、市としてどのような形で運営などに協力していけるか、関係機関とも協議を行い、検討していきたいと考えています。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 私も、子ども観光大使についての認定式に参加をさせていただきました。それ以前の通告書でございましたので、内容等もわかりませんでしたが、今も説明をお聞きしましたし、また認定式にも参加をさせていただき、すばらしい取り組みに感動いたしました。
全国的に取り組みが進められていますが、認定式ではロータリークラブ様の財政支援がございました。単年度の支援だとお聞きをいたしました。教育にも観光にもすばらしい取り組みで、近江八幡市の人材として、人づくりやまちづくり、国づくり、せっかくの子ども観光大使ができたわけですので、継続する必要があります。
今後も、ロータリークラブ様や観光物産協会様、また市民の皆様から、賛助会費を募るとかも必要かと考えます。また、市としても、ふるさと納税を使わせていただくとかして、今後、継続を図る必要があると考えますが、どのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) やっぱり何をするにしましても、財源というのは必要でありますから、今議員がおっしゃいましたように、これこそふるさと納税を使わせていただく。ただ、今いただいているんじゃなくこれから、今7項目あるわけですね、ふるさと納税。納税者が何に使ってくれと言われる項目、そのところに7項目の次、8項目で、いわゆる子ども観光大使事業へという1項を入れて、そこに寄附をしていただいた、そのお金を回すということも考えられますので、ひとつ前向きに検討させていただきたいな、かように思っております。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) ぜひ、すばらしい取り組みとして継続できますようお願いをいたします。
次の質問に移らせていただきます。防犯カメラ設置についてでございますが、TBSニュースで、1月12日午後11時前、近江八幡市内のJR琵琶湖線を走っていた貨物列車が、踏切内の線路に置かれていた白い袋をひいて緊急停止しました。運転士が確認したところ、現場に融雪剤が散乱していて、遮断機の横には融雪剤入りの袋が積まれていたというニュースがあり、この踏切では、昨年12月25日にも同様の事案が起きているという報道がされておりました。
電車が急停車することは、乗客の方も近隣の方にとりましても大変ショックなことであり、そうしたことが今回だけでなく、頻繁に起こるということは不安でもあります。防犯カメラを設置することは必然かと考えます。犯罪の抑止力にもつながりますし、また、そうした事態が起こった場合、犯罪の検挙率についても、防犯カメラによるものが大変大きい率を占めていると言われております。
今回、予算化がされておりますが、踏切の同じ場所での事件や、また通学路を含む危険箇所への防犯カメラの設置も含め、防犯カメラの設置についてのお考えをお聞かせください。また、警察でつけていただくところ、市としてつけるところ、自治会等でつける場合の違いについても教えてください。市内において、防犯カメラが必要と把握している箇所はどのくらいありますでしょうか。あわせてお伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
姓農市民部長。
〔市民部長 姓農彰宏君 登壇〕
◎市民部長(姓農彰宏 君) 池上議員の防犯カメラ設置についてのご質問にお答えをいたします。
現在、本市人権市民生活課で所管しています防犯カメラは、JR近江八幡駅には北口、南口の広場と自由通路を合わせて11基、またJR篠原駅には改築に伴い、北口、南口の広場と自由通路に合計13基設置しました。さらに、現在の安土駅には北口広場に2基のみの設置でしたが、来年度安土駅舎改築に伴い、北口広場に3基、南口広場に3基、自由通路に4基、また地下通路に2基、合計12基を国の社会資本整備交付金を活用し設置を予定しています。
学校、市営住宅などの施設に設置されている防犯カメラを除き、市で防犯上設置しているカメラについては、近江八幡署とも協議を行い、犯罪の発生が多い不特定多数の人が集まる駅にのみ設置をしております。
また、自治会で設置する防犯カメラについては、平成26年度より県内の企業が防犯カメラを寄贈されましたので、滋賀県警が窓口になり、希望する自治会から設置要望の申請を受け、犯罪などが起こっているところや防犯上必要なところを優先して、審査により設置をされています。この制度については、設置は滋賀県警でされ、電気代等の維持費については申請された自治会の負担となっております。
この制度を利用して設置された自治会は、平成28年度は10自治会で1基ずつあり、平成26年度からこの3年間で、市内に38基の防犯カメラが設置をされています。
また、今後市内において防犯カメラが必要な箇所については、近江八幡警察署とも協議し、犯罪の発生が多いところ、危険なところについて相談していきたいと考えていますので、ご理解をいただけますようよろしくお願いをいたします。
以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) インターネットで調べていますと、犯罪のない安全・安心なまちづくりを推進するために、地域の人の同意のもと、住民団体、自治会等で防犯カメラを設置する場合に補助金を出しているところがあるわけですけれども、近江八幡市は企業様からの寄贈により、希望される自治会様等を含めて3年間で38基設置されたということでございますし、また近江八幡駅、篠原駅周辺にも設置をされ、今回、安土駅周辺にも12基設置をされるということでございます。これからも安全・安心なまちとして、取り組みをお願いしたいと思います。
次の質問に移らせていただきます。道路下ということで、まとめて質問をさせていただきます。無電柱化・水道事業・道路下対策について。
1つ目に、無電柱化についてですが、無電柱化推進法が成立をいたしました。電線の地下埋設を国の主導で促し、台風や地震で電柱が倒れて、避難者や緊急車両の通行が妨げられることを未然に防ぐとともに、2020年の東京五輪・パラリンピックを見据え、競技施設周辺の良好な景観づくりや歩道の安全性の向上を目指します。
先日、公明党の元議員でありました友清尚昭さんが2月8日付公明新聞で投稿していますので、抜粋で読ませていただきます。
台風や地震などで電柱が倒壊すると、人的被害に加え、緊急車両の通行障害を招くおそれがあるほか、日常的にも車道や歩道に飛び出している電柱は通行の妨げになります。私の住む近江八幡市は重要伝統的建造物群保存地区として、1991年4月「商家町」として選定されています。豊臣秀吉のおいの秀次の時代に町が形成され、近江商人の町として栄えました。城のあった八幡山を望む景観は、観光スポットの一つとなっています。しかし、その肝心な記念写真の撮影となると、電柱や電線が良好なアングルを台なしにするなど景観を損ねています。早くから無電柱化を願っていた地元では、多額の工事費のため実現できずにいるのが現状です。日本には、こうした多くの保存地区があります。同法の議員立法に尽力した公明党に続き、全国規模での無電柱化が加速するよう期待していますとの投稿内容です。
ロンドン、パリでは100%の無電柱化だそうです。無電柱化の推進には全国282の自治体首長が参加する「無電柱化を推進する市区町村長会」というのがあるそうですが、我が市は、特に以前から言われております。観光の中心でもあります伝建地区の無電柱化についてはどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
2つ目に、水の安全な供給確保のために。
平成29年度の水道施設の整備について、国においても、水道施設の水質安全対策、耐震化対策として水道管の修繕や改修の予算が、前年度より20億円増の355億円が計上されています。水道事業の現状と将来の見通しについてお伺いいたします。
1、水道事業における経営方針についてお聞かせください。2、耐震化の取り組みについては、アセットマネジメントを実施するということですが、その概要と台帳の整備状況についてお聞かせください。3、老朽化における漏水管の事故はどのような状況でしょうか。4、まだ途中ではございますが、アセットマネジメントの結果を踏まえて、今後の見通しについてお聞かせください。
3つ目の質問ですが、平時の事故防止と災害時の道路ネットワークについて。
道路下の埋設物ですが、20年、30年と経過した傷んだ設備は地下空洞化を生み出すきっかけともなる。インフラの老朽化による事故は必ず起きるとも言われております。道路の下には、水道管やガス管、無電柱化もそうですし、ほかにもいろんな配管等がそれぞれ設置されているわけですが、ばらばらでわかっているのではなく、この道路下にどういう配管があるかを、一つの図面上で把握することが大事だと考えるのですが、そうしたことにつきましてはどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
吉田副市長。
〔副市長 吉田正樹君 登壇〕
◎副市長(吉田正樹 君) それでは、私からは伝建地区の無電柱化についてお答えをさせていただきます。
議員もご承知のとおり、伝統的建造物群保存地区につきましては、選定された地区にお住まいの住民の方々の建造物に対する愛着と誇り、そして深いご理解と多大なご協力に支えられまして、江戸時代以来の貴重な商家の町並みが保存されておるわけでございます。
この建造物を直接見ることはもとより、保存に努めておられます住民の皆様の生きざまにも触れる町並み散策を楽しみに、国内外から年間多数の観光客が訪れておられるのが現状でございます。
市といたしましては、この伝統的建造物群保存地区につきましては、文化庁と市の補助金の支出や修理・修景アドバイスなどの支援をさせていただいてきたところでございます。
このような状況から、本市では無電柱化を推進する市区町村長会にも参加してございまして、昭和58年には伝統的建造物群保存地区の新町2丁目におきましては、住民の皆様のご理解もございまして、既に無電柱化に取り組んできたところでもございます。しかし、今日までは、議員のご指摘のとおり、技術の進展により新たな手法などの開発によりまして、工事費の削減も図られてまいりましたが、それでも埋設する場合は、1キロメートル当たり4億円、メーター当たりに換算いたしますと40万円を要する実態もございますことから、思いと裏腹に円滑な進捗には至っておりませんでした。
平成28年12月に無電柱化推進法が成立いたしまして、災害の防止、安全で円滑な交通の確保、そして良好な景観の形成の趣旨を踏まえて、本市ではまず現行制度下におきまして、本市のまちづくりの象徴でもございます、高い評価を得ております伝統的建造物群保存地区におきまして、一層の良好な景観の向上を図ることを主たる目的といたしまして、事業実施の具体的な検討を初め、平成29年度内の無電柱化整備事業の実施を目標に取り組みたいと考えております。
工事手法につきましては、新町2丁目で既に実施されているような裏配線で、道路から見えにくくなるような方法も視野に入れまして、さまざまな課題を整理し、これも踏まえて、今後示されます予定の補助事業など国の動向に注視しつつ、電気事業者などとの調整を進めた後に地元住民の方々にご説明申し上げ、ご意見を頂戴し、ご理解をいただいた上で進めていきたいと考えております。
以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
廣瀬都市整備部長。
〔都市整備部長 廣瀬信之君 登壇〕
◎都市整備部長(廣瀬信之 君) 池上議員ご質問の道路下埋設物対策としての平時の事故防止と災害時の道路ネットワークについてお答えをいたします。
議員ご指摘のように、道路下には上水道管、下水道管、電気ケーブル等の市民生活及び産業活動を支える多くの埋設物が整備されております。現状では、各埋設物を所管する事業者において詳細図面等の管理を行っており、道路占用工事がある場合は、地下埋設物の有無についての調査実施と、必要に応じて事業者との事前協議を行うよう指導しており、埋設物との近接工事による事故の未然防止に努めております。また、日常における道路パトロールにより、舗装表面に異常がないかの確認を行っております。
なお、平時の事故防止と災害時の道路ネットワークとして、道路埋設物を迅速に把握するため、全ての埋設物を図面に一元化することは大切であると考えますが、各事業者が所管するデータを事業者以外の市が保有することに対しては、セキュリティー上の問題があるとの理由で、一部事業者からは、データの提供はできないとの報告を受けております。
また、データ量が膨大であり、図面一元化に伴うシステム構築及びデータの管理行使について多額の費用が必要となることから、図面の一元化は非常に困難であると考えますが、市が所管する上水道、下水道といった埋設物については、図面の一元化ができるよう、今後検討してまいりたいというふうに考えております。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
西村水道部長。
〔水道部長 西村清司君 登壇〕
◎水道部長(西村清司 君) 池上議員お尋ねの水の安全な供給確保についてのご質問のうち、1点目の水道事業に係る経営方針についてお答えいたします。
本市では、暮らしを創造するきれいでおいしい安全な水を基本理念として策定した近江八幡市水道ビジョンに基づき、5つの経営方針を定めております。
1つ目は、信頼と安全で満足いただける水道とし、定期的な水質検査を実施する体制の構築とともに、水道水の異臭味対策の検討を進めてまいります。
2つ目は、災害に強い安定した水道とし、岩倉浄水場の耐震化と老朽化した管路の更新を進めてまいります。
3つ目は、お客様の視点に立った水道とし、お客様の利便性を考慮して、コンビニなどの納付方法の多様化を進めるとともに、新水道ビジョンの策定に当たって市民アンケートを実施するなど、お客様の意見を水道事業に反映する仕組みを推進いたします。
4つ目は、経営体質の強い水道とし、平成28年度から進めているアセットマネジメントに基づき施設などの更新計画を定め、経営戦略を策定し、あわせて新水道ビジョンの策定から水道事業が安定的に経営できるように取り組みを進めます。
5つ目は、業務の迅速な対応とし、総合窓口の委託拡大により届け出・受け付けなどの迅速化を図るとともに、漏水発生時の緊急対策ができる体制構築により、水道供給の速やかな復旧に努めてまいります。
次に、2点目のアセットマネジメントに基づく耐震化の取り組み概要と施設台帳の整備状況についてお答えいたします。
平成28年度から進めているアセットマネジメントの取り組みにおいて、全ての施設を対象に詳細な調査を行っております。この調査に基づき、施設の老朽化、重要度、緊急度などの点から評価をする中で、施設設備の優先順位から整備計画を定め、それに基づき管路の更新時に、耐震管への布設がえや施設の耐震化を実施してまいります。
施設や管路の台帳整備の状況につきましては、アセットマネジメントにおいて行った施設調査の結果を既存の固定資産台帳と突合を行い、台帳整備を進めているところでございます。管路に関しましても、以前より管路情報システムにより管理を行ってまいりましたが、アセットマネジメントにおいて、整備図面をもとにした詳細な調査により、管路台帳としての精度を高める取り組みを行っております。
次に、3点目の老朽化における漏水管の事故状況についてお答えいたします。
最近の実績で申しますと、平成27年度の漏水事故の状況といたしましては、塩化ビニール管の漏水事故が18件、鋳鉄管や鉄管の漏水事故が2件の合計20件発生しております。そのうち、断水による緊急給水活動が必要となった漏水事故は13件ございました。また、平成28年度では2月末現在で、塩化ビニール管の漏水事故が19件、鋳鉄管や鉄管の漏水事故が5件の合計24件発生しており、そのうち、断水による緊急給水活動が必要となった漏水事故が13件あり、平成27年度と比較しますと若干増加傾向にあります。
次に、4点目のアセットマネジメントの結果を踏まえた今後の見通しについてお答えいたします。
現在もアセットマネジメントは策定作業中でおりますが、本市水道事業は有収率も高く、安定的に収益が確保されるなど健全な経営状況にあります。しかし、今後、人口減少に伴う収益の減少や管路の更新及び施設の耐震化などへの対応による費用の増加などが大きな課題となっています。
これらの課題の対応としまして、平成29年度中には、アセットマネジメント計画に基づく経営戦略を定め、あわせて新水道ビジョンの策定により持続可能な健全経営を目指してまいります。
以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 質問はありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 無電柱化についてですけれども、このたび無電柱化が議員立法によってつくられたことにより、どのような利点がありますでしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 廣瀬都市整備部長。
◎都市整備部長(廣瀬信之 君) 池上議員の再問にお答えいたします。
法律の特徴やメリットということでございます。
国土交通省から無電柱化推進に関する法律の一番の特徴として、国、県、地方公共団体、電線事業者等の責務、連携を初め、道路上の電柱電線の新設の抑制、既存物件の撤去を明記する等、同法は理念法でありながらも取り組みの方向性が明確であることが紹介されました。
また同時に、メリットにも言及されておりまして、これまで無電柱化が必要とされながらも遅々として進まなかった最大の要因でございますが、先ほど副市長の答弁にございました高額な事業経費に対して、規制緩和による工程の簡素化並びに工期の短縮、また使用資材の改善といった技術革新等、低コスト化に向けて取り組むべき内容と責務を具体的に示すことで、技術的、また経済的課題解決と事業展開の加速を誘導できるようになったというふうにされております。
以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 伝建地区の無電柱化につきましては、地元の山本議員、また代表質問でもございましたが、今後、将来的に市全体として無電柱化についてどのようなことを考えておられますでしょうか。代表質問での答弁もございましたけれども、確認の意味で、もう一度お願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 廣瀬都市整備部長。
◎都市整備部長(廣瀬信之 君) 本市の全体的な進捗の展望ということでございますが、さきの竹尾議員の代表質問でもお答えいたしましたとおり、無電柱化推進に関する法律において、地方公共団体は、国、県の無電柱化推進計画に即応した無電柱化推進計画の策定を努力義務として規定されていること。また同時に、条例の制定等による法制措置を整えることが規定されておりますことから、本市においても、基本的にこの規定に準じた進捗を考えております。
具体的には、まず国の無電柱化推進計画の策定等の動向に注視しながら、平成29年度に重要路線や事業地区の抽出、また、民間住宅開発地における推進方法等を見据えた無電柱化推進計画と本市独自条例の制定に取り組み、平成30年度以降、これに準じた事業推進に努めてまいりたいというふうに考えております。
以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 今後の宅地開発等も含めて条例を制定されるということで、良好な景観や歩道の安全性の向上に向けて取り組みが進みますようよろしくお願いいたします。
水道についてですけれども、今後、人口減少による給水収益の減少が考えられるわけですが、広域連携に向けた取り組みについてはどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 西村水道部長。
◎水道部長(西村清司 君) 水道事業の広域化につきましては、さきの代表質問でもお答えさせていただきましたけども、滋賀県生活衛生課及び市町振興課が主催する滋賀県水道事業連携協議会や滋賀県企業庁が主催する勉強会にも、本市も参加しておりまして、広域化を含めた今後の県内水道のあり方について検討を進めているところであります。
また、本市におきましては、公設民営化や包括委託を行う際に周辺市町との広域化も視野に入れまして、規模の拡大による効率化の推進に係る検討を進めているところでございます。
以上です。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 指定給水装置工事者制度ですけれども、厚労省のアンケート調査では、所在不明な指定工事事業者は約3,000社、違反行為件数は年間1,740件、苦情件数4,864件など、トラブルが多発している実態が明らかになりました。
国の制度ではありますが、近江八幡市では、不適格事業者はいないとお聞きしておりますが、安心・安全のために、建設業と同じように更新制を導入するということはどのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 西村水道部長。
◎水道部長(西村清司 君) お尋ねの指定給水工事事業者制度につきましては、平成8年の水道法改正により、全国統一の指定要件となっております。また、民間活動の規制緩和によりまして、工事業者の指定件数が増加することとなりました。
本市におきましても、毎年10件前後の新規受け付けを行っておりまして、現時点での指定給水工事事業者数は381件でございまして、このうち市内業者が100件、市外業者が281件となっております。
また、厚生労働省が毎年実施しておりますアンケート結果では、全国的に不明業者や違反行為の発生が多いということから、水道利用者から、議員ご指摘のように苦情も報告されておりますので、このようなことから指定制度の見直しが必要とされておりまして、国のほうでは、現在、水道法の改正が論議されているというところでございます。
本市におきましても、指定の更新制度の導入は、不明事業者を減らす目的からも必要であると考えますけども、真面目で優良な工事業者に過度の負担を与えないような手続を、現在検討しなければならないと考えております。
以上です。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 無電柱化、上下水道、道路ネットワークという形で、道路下ということで一緒に聞かせていただきまして、一緒になりまして申しわけございません。災害時の復旧時にも、台帳整理とか図面の一括管理が必要かと考えますが、危機管理等の上からも慎重に扱う必要があるということでございます。また、今後、空洞調査も必要かと考えます。できることから一つずつ、着実な取り組みをお願いいたします。
次に、各種証明書のコンビニ交付についてお伺いいたします。
最近では、住民票や証明書を最寄りのコンビニエンスストアのマルチコピー機で取得できるようになりました。多くの自治体で進められておりますが、私も、平成24年9月議会、平成26年12月議会と、必要性について質問をさせていただきました。そのときは、住基カードとマイナンバーカードとの切りかえ時でもあり、マイナンバーカードが実施されるようになれば検討していきたいとの回答でございました。
コンビニでの各種証明書の交付についてどのように検討されましたでしょうか。現在のマイナンバーカードのカード枚数はどのような状況でしょうか。住民票、印鑑証明等は年間どのくらいの交付がされていますでしょうか。今後の各種証明書のコンビニ交付についてのお考えをお聞かせください。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
姓農市民部長。
〔市民部長 姓農彰宏君 登壇〕
◎市民部長(姓農彰宏 君) 池上議員の各種証明書のコンビニ交付についてのご質問にお答えをいたします。
各種証明書のコンビニ交付につきましては、池上議員に平成24年9月議会及び平成26年12月議会においてご質問をいただいた後、平成27年当初予算に向けて導入検討を行いましたが、本市のシステムの現状を踏まえ、導入に係る初期費用、ランニングコスト、ご利用者数の見込み、間もなくマイナンバー制度が始まることなどから、導入を見合わせることになりました。その後、平成27年10月からマイナンバー制度が始まり、マイナンバーカードは平成29年1月末現在7,242枚の申請があり、2月20日現在5,850枚の交付となっております。また、平成27年度実績で住民票、印鑑証明等は4万5,022件交付、うち電話予約による休日交付が385件となっています。
このような中で、現在使用しています本市の住民票などの基幹系システムは平成30年に、草津市、守山市、栗東市、湖南市、野洲市と本市を含めた6市で構成するおうみ自治体クラウド協議会が保有する共同クラウド、つまり共同のサーバーによるシステムへ移行いたします。このシステムでは、コンビニ交付が導入できる仕組みがあるため、先行している自治体の状況を見ながら、本市においても円滑な導入に向け検討してまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。
以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 導入についてはいつごろになりますでしょうか。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
姓農市民部長。
◎市民部長(姓農彰宏 君) 先ほど申しましたように、まずは平成30年に、この6市で行うおうみ自治体クラウドへの参加、導入ということは優先されると思います。したがいまして、それから同時並行ということはなかなか難しいかもわかりませんが、その後、できるだけ早く導入をさせていただきたいなというふうに考えております。
以上です。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 導入に必要なのがマイナンバーカードの推進であると思うわけですけれども、まだ市としては5,850枚交付という状況でございますけれども、申請をされていない方にお聞きしましたら、「申請が面倒くさい」、「必要を感じない」、「そのうち用紙がぼろぼろになるのではとの心配がある」と、まちまちな声がございました。
国全体では8%程度だそうですが、宮崎の都城市では、カード交付率が16.11%で2万6,956人、申請率は人口に対して19.75%と全国で1位、毎月少しずつふえているということです。都城市は、ことし4月から証明書のコンビニ交付を実施することを見据え、取り組んでこられました。近江八幡市でも、特設会場等を設置していただいておりましたけれども、今はありませんけれども、市役所の入り口に、例えば、マイナンバーカードの申請はどこのコーナーへというふうに、のぼりとかを立てていただくだけでも、次に来たときに申請しようかなという気持ちでも働くのではないかと考えます。
また、この都城市は、市内の企業や公民館へも出向き、その場で申請ができる努力もされております。マイナンバーカードを見せれば、ポイントがつく施設もあるそうです。
近江八幡市の証明書コンビニ交付に向け、マイナンバーカードの推進に力を入れていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
次に、新生児聴覚検査、妊婦・産婦健診についてお伺いいたします。
新生児聴覚検査についてですが、昨年の6月議会におきまして質問させていただきました新生児聴覚検査におきまして、平成29年度予算で組んでいただきましたことは大変ありがとうございます。県下で最初の取り組みであると考えますが、平成29年度で、甲賀市、東近江市、近江八幡市と、3市が同時に取り組んでいただきます。みんな、我が町が1番と言っております。
近江八幡市は、幸い昨年度の771人に対して530人の方が検査を受けられ、2名の方が再検査を受けられ、異常がなかったということでよかったと考えますが、88.7%の方が受けられたわけで、11.3%の方が受けておられない状況があり、今回の助成は大変うれしく思います。早期発見、早期治療されることで、その子の人生を大きく左右することになります。
聴覚検査費用についての助成について、助成費用とどのような形で実施されるのかをお聞かせください。
次に、産婦人科健診事業についてお伺いいたします。
産後鬱の予防や新生児虐待防止につながるよう、産後の出産間もない時期に健康診査を受けることの重要性が訴えられ、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない支援体制の整備が急がれます。現在の近江八幡市の状況をお聞かせください。
3つ目に、多胎児妊婦健診について。
今現在、妊婦健診14回分の助成が実施されていますが、双子さんとか三つ子さんとか多子出産の場合は、14回の健診より二、三回多い回数の健診が必要とされています。年間どのくらいの方が多子出産されていますでしょうか。その方への健診助成についてはどのようになっていますでしょうか。お聞かせください。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
津田福祉子ども部理事。
〔福祉子ども部理事 津田幸子君 登壇〕
◎福祉子ども部理事(津田幸子 君) 議員ご質問の新生児聴覚検査、妊婦・産婦健診についてのご質問にお答えいたします。
1つ目の新生児聴覚検査費用の助成につきましては、議員からのご提案もあり、1人1回2,000円を助成いたします。方法としましては、市内の4つの産科医療機関と、野洲市、東近江市の3つの産科医療機関につきましては、費用から2,000円を差し引いた金額で自己負担いただき、助成額を市から医療機関へ支払いいたします。
また、県外など委託医療機関以外で検査を受けられました方には、一旦保護者の方に検査費用の全額を支払っていただき、その後、市に申請、助成をいたします。助成方法の説明につきましては、母子健康手帳交付時に行います。
次に、産婦人科健診事業についてお答えします。
産後の健康診査として、出産された産科医療機関において、1カ月後に赤ちゃんと産婦さんの健診を同時に実施されております。健診では、赤ちゃんの健康状態や成長の確認、産婦さんの母体の回復等の確認のほか、赤ちゃんの成長や育児に関する相談に助産師等が対応され、産婦さんの不安の軽減を図られています。また、1カ月健診以外にも、助産師外来などを独自で実施されている機関もあります。
また、平成28年度から産後ケア事業を実施しており、この事業は産後12週未満の方のうち、産褥期の心身に不調がある方、初産婦などで強い育児不安がある方、産後の生活面について保健指導を必要とする方を対象に、ショートステイ2カ所とデイケア2カ所を実施しています。利用状況としましては、ショートステイ2名、3回の利用となっております。
次に、多胎児妊婦健診についてお答えします。
本市で多胎児を出産された方は、平成25年3人、平成26年6人、平成27年7人であり、3年間で合計16人となっています。そのうち、妊婦健診を16回受診された方は1人、17回受診された方が1人おられましたが、健診助成につきましては14回分の助成となっております。
また、残りの14人の妊婦さんたちは、妊婦健診を4から12回受診ということになっており、受診回数が14回に満たない要因として、産婦人科医院では、多胎児妊娠が判明した時点で総合病院へ紹介になることが多く、妊娠後期になり、切迫早産などのリスクが高くなると管理入院となり、医療保険が適用されているという状況でございます。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 聴覚障がい検査についてですけれども、理想としましたら、母子手帳にとじ込んでいただくという方法とかは、どのようにお考えでしょうか。
○議長(井狩光男 君) 津田福祉子ども部理事。
◎福祉子ども部理事(津田幸子 君) 再問にお答えいたします。
妊婦健診は、県内統一で検査を取りまとめて実施している機関がございます。
今回の聴力検査につきましては、先ほど先生がご質問されましたように、県内3市だけが実施するということでございましたので、統一してやれないということの中で、今回についてはそれぞれの町で、先ほどのような形で実施するということになっておりますので、この先、全県下で統一して行うということになる時期には、妊婦健診と同様に扱いができるようになると思いますので、よろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 検査の結果、再検査、精密検査が必要になってきた場合なんですけれども、その再検査確認費用についてはどうされますでしょうか。
○議長(井狩光男 君) 津田理事。
◎福祉子ども部理事(津田幸子 君) 聴力検査の場合、確認検査あるいは再検査ということが1回から2回生じるということを聞いておりますので、その分も同様に2,000円の助成をしたいというふうに思っております。ニーズ的には1%程度というふうに聞いておりますので、精密検査になるまでは、検査という扱いの中で助成をしていきたいと考えております。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 期間中に受けることができなかった子どもさんに対して、後で訪問指導等されて、受けれるようになった場合の支援はどうされますでしょうか。
○議長(井狩光男 君) 津田理事。
◎福祉子ども部理事(津田幸子 君) 後で、もしもわかった場合につきましては医療機関の協力を得られましたら、検査をしていただいて助成の対象にしていきたいというふうに思います。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
次の婦人科の健診事業についてですけれども、厚労省は、産後の1割が育児への不安や不眠や意欲の低下という産後鬱を発症すると言われています。核家族が進んだことで、親の支援がない、晩婚化による出産年齢の高齢化では、体調の回復がおくれ、不安を招く女性がふえているということで、取り組みが進められておりますが、2016年度で、全国で180の市町村で実施しているということですが、近江八幡市は既に取り組んでいただいているということで、ありがとうございます。
東京都の文京区では、産後セルフケア教室を実施しています。母親と二、三カ月の子どもさんがともに参加し、みんなで体操を実施したり、その場で相談も受け付ける。生後2カ月の長男を連れた母親は、「子どもが生まれてから運動する機会がなく、リフレッシュできた」と感想も述べられています。
産後ケアの重要性については、厚労省は、出産直後の孤立しがちで、産後鬱を防ぐ大事な取り組みであると言われております。個々の対応とあわせて、みんなで集まれる、こうしたことも検討いただき、産後の方が核家族の中で、お母さんが孤立しないよう、さらなる取り組みを進めていただきたいと思います。要望といたします。
多胎児出産の場合の妊婦健診費用についてですが、健診回数はふえますが、途中から医療にかわっての健診、治療を受けられているということで安心をいたしました。
健康で、妊婦健診を受けられて出産される方がいらっしゃいますけれども、そうした回数がふえた場合の健診助成については、どのようにお考えでしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 津田理事。
◎福祉子ども部理事(津田幸子 君) 現在のところは、一応14回ということが国のほうで示されておりますので、それ以上につきましては、現在のところは考えておりません。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 甲賀市については実施をされておりますので、また参考にしていただいて、よろしく検討をお願いいたします。
次の質問に移ります。介護予防・支援事業についてですが、最近よく相談を受けますのが、今まで介護を必要としていなかった方が、新たに介護を必要となった場合の最初の取っかかりに困っている状況でございます。
手足も不自由で、認知症も出てきた状況で、認知症の検査を受けてくださいということで紹介していただいた方が、医療センターへ行かれました。最初の1回目は血液検査、そして2回目は認知症の検査を受けるための日を予約、3回目に検査結果ということで、体が不自由な中で3回そのために病院へ行く必要があり、大変な思いをされたということで、こうしたことは自分だけではないのではないかということで、その方から相談を受けましたので、そういうことについての、その日が検査日にできないものか、お伺いいたします。
2つ目に、介護を受けなければならないと決まったときに、ひまわり館へ相談に行くわけですけれども、ケアマネジャーの選び方ですが、居宅介護支援事業所のケアマネジャーを配置しているサービス一覧表があります。この中からケアマネジャーを選んでくださいと言われましても、どこを選んでよいのかもわかりません。今まで通われている方でも、最初どこを選んでよいかわからなかったと言われておりました。また、周りにそうしたお聞きする方もおりません。そうした方への配慮はどのようにされていますでしょうか。
3つ目に、要支援1、2の方への支援についてですが、新制度での要支援1、2の方の訪問型サービス、通所型サービスを1年間実施されての効果はどのような状況でしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
津田理事。
〔福祉子ども部理事 津田幸子君 登壇〕
◎福祉子ども部理事(津田幸子 君) 議員の介護予防・支援事業についてのご質問のうち、まず2点目のケアマネジャーの選び方についてお答えいたします。
最初に、介護保険要介護認定後、介護保険サービスを利用するに当たってはケアプランの作成が必要であるため、利用者が居宅介護支援事業所を自由に選び、事業所と利用者が契約行為を行う必要があります。
本市では、新規要介護認定者への結果通知時には、介護保険サービスの利用の手順と、所在地や連絡先などを記載した居宅介護支援事業所一覧表を同封しております。
また、新規要支援認定者につきましては、市が設置する介護予防支援事業所をご利用いただくことになりますので、その旨の説明文書を同封しております。
さらに、介護保険要介護認定新規申請時や介護保険制度相談時に、事業所を選ぶに当たりお困りのときは、この一覧表に加え、事業所の運営方針、ケアマネジャーの人数や有資格、事業所が実施する介護サービスなども記載した情報提供冊子を用い、事業所を選んでいただくための情報提供を行っております。
今後も、介護を必要とされる方の適切なサービス利用につながるよう、居宅介護支援事業所のわかりやすい情報提供に努めてまいります。
次に、3点目の介護予防・生活支援サービスについてのご質問にお答えいたします。
本市では、平成28年4月から要支援1、2の方に対して、通所サービスのC型、A型、訪問サービスのA型を実施しております。
通所サービスC型は、短期集中予防サービスとして身体機能の向上を目指し、リハビリ職等による専門的で個別性の高いプログラムを提供し、平成29年1月末現在、68歳から93歳までの高齢者が延べ1,133名利用されました。この効果としては、7割以上の方の身体機能が向上し、いきいき百歳体操などの地域活動への参加や家庭内での役割の再獲得ができました。
次に、通所サービスA型は、社会参加に向けて運動機能や認知機能の低下により失われた日常生活動作や役割、自信の回復を目指し、リハビリ職による作業療法を中心とした専門的なプログラムを提供しています。平成29年1月末現在、延べ643名が利用され、約5割の方が地域活動につながり、サービスの利用を終了されました。具体的には、サービスの利用を通じて生活意欲が向上し、諦めていた趣味活動への参加や家事、畑仕事など、家庭内での役割の再獲得につながりました。残り5割の方は、介護保険サービスの利用や通所型サービスの継続利用など、継続的な支援が必要と判断されました。
最後に、訪問サービスA型は、基準を緩和した生活支援サービスとして、シルバー人材センターを実施事業者として指定し、体制整備を図りました。現在は移行に向けて、利用対象者の状態の査定を行い、必要な支援とサービスのあり方について検討している状況です。
いずれにしましても、現状のサービスについては効果がありましたので、今後はさらに通所型、訪問型サービス内容の充実を図るとともに、サービス利用後の地域活動の場の整備、地域の支え合いサービスの拡充、民間サービスを含めた多様なサービスの整備を進めてまいりますので、ご理解いただきますようお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
奥山総合医療センター事務長。
〔総合医療センター事務長 奥山文市郎君 登壇〕
◎総合医療センター事務長(奥山文市郎 君) 池上議員の介護予防支援事業についての質問のうち、1番目の医療センターでの認知症検査についてお答えさせていただきます。
医療センターでは、認知症が疑われる開業医からの紹介患者様につきましては、外来で主治医が紹介状の内容を確認した上で、ミニメンタルステート検査と言われる認知機能検査で、認知機能の簡易診断を最初に行います。この検査で異常が認められない場合は、この検査のみで終了となりますが、異常が認められた場合には、さらに血液検査などを行うとともに、加えましてMRI──磁気共鳴画像診断での認知症検査を行います。したがいまして、神経内科予約部に認知機能検査及び血液検査、日を改めてMRI検査、さらに日を改めて最終の検査結果の報告といった流れになります。
なお、血液検査は当日でも可能ですが、MRI検査は1人当たり30分から40分も検査に時間がかかるため、現有します2台のMRI機器を駆使しても、1日の検査件数は30件程度が限度となり、緊急検査以外は予約で埋まっており、当日に検査をすることが難しいのが現状でございます。
また、MRIは、放射線科の専門医が一人の患者様の画像を約100枚程度じっくり見て、慎重に診断するため、すぐに結果が出るものではなく、多くは当日の時間外に診断しております。したがいまして、MRIの検査を当日すぐに患者様へ説明するのは、なかなか難しいことかと存じます。
このように、検査の当日予約が困難なことに加えまして、即日に検査結果が出ない現状の中、患者様には複数回のご来院となり、お手数をおかけいたしますが、ご理解いただきますようよろしくお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 一人の方のお声の後ろには、同じ思いをされている方がいらっしゃると思います。
総合医療センターについてですが、先ほどの方とまた別の方なんですけれども、内科にかかっておられて、体が不自由で整形にかかりたいということだったんですけれども、地域の紹介状で受けてくださいと言われたそうです。お一人で出ていくのもままならない状況なんですけれども、改善方法はないものでしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
奥山事務長。
◎総合医療センター事務長(奥山文市郎 君) 改善方法ということでございますけれども、先ほど初問でお答えしましたように、MRIが2台しかなく、難しいと思います。
そして、違う人の今のお話なんですけれども、内科にかかられまして、当日整形外科に受診できなかったといったお話やと思います。
今回かかられた方につきましては、内科での診断時に医師が必要と認めた場合につきましては、整形外科での受診が可能かと思いますけれども、当日に整形外科の診察枠がございませんので、当日受診できなかったということでございます。
しかし、整形外科医師数に限りましては、現在の診療体制の中では、内科受診を終えた後にご本人の意思で整形外科を受診しようとすることは、先ほど言いましたけれども、当日枠がなくて非常に難しいということでございます。こうした当日枠がないといった受診科につきましては、整形外科のほかに、神経内科、耳鼻科の3科がございます。
当センターは、より重篤な患者さんを診るといった急性期病院ですので、このことをご理解いただきまして、患者様にはご不便、お手数をおかけするかと思いますけれども、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 済みません。今の質問は、そこで診てから紹介をしていただきたいといったときに、もう一回地域へ帰って、地域の病院で紹介を書いてきてくださいというふうに言われたということなんですけれども。
○議長(井狩光男 君) 宮下管理者。
◎総合医療センター事業管理者(宮下浩明 君) このお話は、どこでもお聞きするんですけども、実は今の国の方策ですけども、医療の機能を分化しなさいということを強く言われております。
今現在、医療・介護の地域包括ケアという考えがございまして、通常はかかりつけ医を持ちなさいと言われております。議員がおっしゃっております多分腰痛とか慢性の整形外科的な症状だと思うんですけども、当院は、もちろん骨折とか直ちに手術をするのは、もうイの一番に受けております。整形外科医は、物すごい数の今手術をしておりまして、入院患者も60人ぐらい診とるんですけども、ちょっとパンク寸前の状態でございます。そういう中で慢性期の腰痛とかの患者さんを診ますと、手術する患者をよそへ回さなくちゃいけないというような、とんでもないことになるということで、機能を分けようと、これはもう国策でございます。
その中で、まず地域の診療所の先生方が、慢性期のそういう患者さんを診ていただいて、その中で本当に必要な患者さんだけを、急性期の手術を行ううちの病院に紹介していただくというのが、非常にこれからやっていかなくてはいけない道だと私は思っておりますので、本当にせっかく病院に来てて、そのままちょっと診てもらえないちゅうのはつらいとは思うんですが、実際、その時間に整形外科医があいていることはまずないんですけど、あいていたら、あいていたらですよ、あるいは症状がかなり強くて整形外科医でないと診れないというような場合でございましたら、何とかいくこともございますが、基本的には、一旦地域のほうからの紹介患者を診るという形にさせていただいております。
以上です。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) こういう発想がおかしいんかもわかりませんけど、総合医療センターから、例えば地域の整形医を紹介するとか、そういうことはできないんですか。
○議長(井狩光男 君) 宮下管理者。
◎総合医療センター事業管理者(宮下浩明 君) 特に多いのが、救急の現場で腰痛で来られまして、その後どうしたらいいのかということで、重症の場合には、救急の医師が平日の整形外科の緊急枠に入れさせていただいております。ただ、一般の開業の先生方で診れるような状態でございましたら、救急のほうから紹介状を書いて、近くの開業医の先生に行っていただくようなことをしております。これも、医師もいろいろおりまして、私どもが診た場合、私が診た場合には、私は泌尿器科なんですけども、腰痛患者さんで困っておられましたら、お近くの整形外科医に紹介状を書いて、そこへ行っていただくと。私の目で診て、整形外科の手術が必要な人とか、これは少しおかしいなという患者は、何とかうちの病院に頼んで診てもらうというふうに、仕分けを私はさせていただいています。はい。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 患者さんも、いい先生に当たるようによろしくお願いいたします。
介護のほうなんですけれども、居宅介護支援事業所のケアマネジャーさんの配置しているサービス一覧表をいただくんですけれども、先ほど情報提供冊子があるって言われたんですけれども、そんなんは一回ももらったことがなくて、いっつも一覧表をもらって、この中から選んでくださいって言われても、ばあっと一覧表と電話番号が書いているだけという、そういう一覧表ですので、その辺はどうなっているんでしょうか。
○議長(井狩光男 君) 津田理事。
◎福祉子ども部理事(津田幸子 君) 一覧表だけの送付で申しわけございません。
先ほどご紹介した情報誌のほうは、ちょっと少し厚みがある物ですので、全員の方に送付しているということではありません。
その事業所一覧表だけでは、議員がおっしゃいますように、どこを選んでいいかわからないということですので、介護保険課のほうに直接連絡をしていただきましたら、そこのところの紹介、個人の事業所を紹介するということは、行政はできませんけれども、そこのケアマネジャーさんが、例えば看護師の資格をお持ちになっているとか、福祉の経験のあるケアマネジャーさんであるとか、そういったことのご案内はできますので、電話か、あるいは相談窓口のところに、少しお手間をかけますけれどもご相談いただきたいというふうに思います。
それと、ご高齢の方には難しいかもわかりませんけれども、どこの事業所も全てホームページを設置しておりますので、できましたら、少しアクセスしていただいて中を見ていただきますと、どういったケアマネジャーが何人いるかとかというようなことも公表しておりますので、そちらのほうも参考にしていただけたら、ありがたいと思います。
○議長(井狩光男 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 私も、ひまわり館へ何回か相談に行かせてもらっているんですけど、また窓口対応のほうの指導も、ぜひよろしくお願いいたします。
次の問題で、いじめ問題について質問させていただきます。
2013年6月に制定されましたいじめ防止対策推進法から3年がたった昨年、国は10月見直しの議論を進め、対策強化の方向性をまとめました。
2014年度のいじめの認知件数は、全国で18万8,072件、「自校でいじめがあった」と報告した学校は全校の6割で、一番多いのが85.4件に対して、最少2.8件と、自治体によって実態掌握にばらつきがあるとの結果です。当市においては、どのような状況でしょうか。
いじめ対策総合支援事業として、昨年も実施されておりますが、大変少ない予算であると考えますが、学校、家庭、地域、関係機関が一体となっていじめ問題を克服するため、いじめ問題対策連絡協議会、いじめ問題専門委員会を開催し、連携の強化、いじめ防止対策の検討を行うとありますが、どのような取り組みをされているのでしょうか。お伺いいたします。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
日岡教育長。
〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 池上議員ご質問のいじめ問題について回答させていただきます。
1点目の本市におけるいじめ問題への状況についてお答えします。
いじめ防止対策推進法施行後、本市公立小・中学校におけるいじめの認知件数については、平成25年度が51件、平成26年度が40件、平成27年度が62件となっており、今年度は1月までの時点で85件と、認知件数は増加しています。
法の施行後、軽微な行為であっても、行為を受けた児童・生徒が心や体に苦痛を感じているものについてはいじめと捉え、学校全体として解決に向けて取り組みを強めています。その結果が、認知件数の増加につながっています。今後も、いじめはどの子どもにも、どの学校にも起こり得るという認識のもと、いじめの早期発見、早期対応につなげ、学校全体で子どもを守る体制づくりを進めてまいります。
2点目のいじめ問題対策連絡協議会並びにいじめ問題専門委員会の取り組みについてお答えします。
初めに、いじめ問題対策連絡協議会は、いじめ防止等に取り組む機関の連携を目的として、児童相談所、法務局、警察署、少年センター、青少年育成市民会議の各機関並びに市役所の関係課、小・中学校の担当教員が委員となり、年3回の会議を行っております。今年度の会議では、小・中学校並びに各機関におけるいじめ問題に対する取り組みだけでなく、小・中学生のスマートフォンや携帯電話の利用状況について、情報交換並びにその対策について協議いたしました。いじめから子どもを守る関係者が一堂に会して交流ができたことに、大変意義があるとも考えております。
次に、いじめ問題専門委員会の取り組みについてお答えします。
本委員会は、大学教授、弁護士、臨床心理士、精神保健福祉士の4名の委員で構成しています。年2回会議を行い、専門的な見地から、本市におけるいじめ防止の取り組みについてご意見をいただいております。今年度の会議では、本市におけるいじめ問題に対する取り組み、いじめ事案に対する具体的な対策、児童・生徒向けのアンケート調査のあり方についてご意見をいただきました。いじめの認知につながるようアンケート調査の改善に取り組むなど、会議でのご意見をもとに、本市でのいじめ問題の取り組みの改善につなげております。
なお、専門委員会の委員につきましては、いじめの重大な事態が発生した際には、事実関係を明確にするための調査を行ったり、学校の対策委員会に加わったりする場合がございます。今後も、連絡協議会と専門委員会の機能を生かしつつ、いじめ防止につながる取り組みを進めてまいりますので、議員の皆さんのご協力をお願いいたします。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 取り組みについては、体制を整えて取り組んでいただいていることがわかりました。
近江八幡市のいじめの掌握数ですが、いじめの数が多いから悪い、少ないからよいというものではなく、どこまでも見逃さずに子どもたちにかかわっていくことが大事であると考えます。
先日、テレビのトーク番組で、いじめは先生の責任になるのかどうかということが議論されていました。私は、責任とか、そうでないとかではなく、子どもが苦しんでいることに対して、どうかかわるかということだと思います。
先生方は多忙な中で大変だと思いますが、いじめ対策の体制を整えていただいている中で、どうしても最初の窓口は、親や子どもから相談されるのは、担任の先生であったり校長先生であったりかと思います。相談されるということは助けを求めているわけですので、まずは受け入れてしっかり聞いていただく、それから対応を考えるということが大事かと考えます。先生が責められているのではなく、子どもが苦しんでいるという思いで聞いていただきたいと思います。
いじめは不登校にもつながります。全部がそうでありませんが、学校へ行く気持ちになれない状況があるわけです。いじめ対策の一環として、国においても、SNSでいじめ相談ができる体制も検討されています。
福島衆議院議員は、中高生にスマートフォンが普及している現状を踏まえ、SNSを活用した相談窓口はいじめの早期発見に役立つ、子どもの側に立った体制を検討すべきと訴え、松野文科相も検討していくと答えました。
相談できる場所、親、先生、友達、相談できるところがあれば、そこから道は開けます。学校は勉強するところであると同時に、生きる力を身につけるところでもあります。みんなで支え合い、子どもが喜んで学べる場所づくり、環境づくりをよろしくお願いいたします。
次に、食品ロスについてお伺いいたします。
昨年6月議会においても、食品ロスについて質問をさせていただきました。日本は、食品廃棄量が世界トップクラス。環境省によりますと年間632万トン、政府公報では1,900万トン、これは世界の7,000万人の人が1年間食べることのできる量だと言われております。
環境省は2017年度、飲酒や歓談に熱心になる余り料理を残しがちになる宴会で、食べ残しをなくすように呼びかける「30・10運動」の普及啓発に取り組むことを位置づけました。昨年の答弁でも、啓発に取り組んでいきたいと言われておりました。
しかし、現実の会合で、そうしたことを言っていることを聞きません。本当に宴会の前に司会進行の中で「30分間は自席で」、また「最後10分前です。自席にお戻りください」と言うだけで、食品ロスを減らすことができるのではないでしょうか。取り組みについてお聞かせください。
○議長(井狩光男 君) 回答を求めます。
姓農市民部長。
〔市民部長 姓農彰宏君 登壇〕
◎市民部長(姓農彰宏 君) 池上議員の食品ロスの削減についてのご質問にお答えをいたします。
議員ご指摘のとおり、食べられるのに捨てられている。いわゆる可食廃棄物が一般家庭から年間302万トン、食品関連事業者から330万トン、合計632万トンが廃棄処分されていると言われています。国連世界食糧計画による食料援助量は2015年実績で320万トンですから、日本で1年間に廃棄処分されている食品だけで、約2年分もの援助量を賄えるということになります。
さて、環境省が食品ロス削減への取り組みの一つとして提唱されている「30・10運動」ですが、本市においては、「人、料理との一期一会(15・18)運動」と題し、宴会開始後15分間と終了前18分間を料理との一期一会(15・18)タイムとして、幹事さんから宴会開始時に宣言いただき、料理をしっかり残さずに食べるという取り組みを実践していただくよう、昨年末に、まずは市職員を対象に呼びかけを行ったところでございます。
市内の外食事業者や宿泊施設、自治会を対象に、この「人、料理との一期一会(15・18)運動」への協力を呼びかけるとともに、外食事業者へは、少食な方を対象とした小盛りメニューやミニメニューの導入の検討についても、呼びかけるよう準備を進めているところです。また、商工会議所や商工会等のご協力もいただきながら、各事業所へも周知を図ってまいる所存でございます。
以上でございます。
○議長(井狩光男 君) 質問ありませんか。
池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 食品ロスへの取り組みについては、言い続けることが大事だと思います。1回限りで30・10運動が定着するものではありません。
よく宴会が終わって外へ出て瞬間に、ラーメン食べにいこうかという言葉をよく耳にします。ラーメンを食べに行くのが悪いと言っているのではなく、でも、皆さんおなかがすかれているのだと思います。
環境省のまとめでは2016年度に、この30・10運動が18道県62市区町で導入されているそうです。言い続けていくことが大事であり、環境省も国民運動として取り組むと、予算に普及啓発費を計上いたしました。
近江八幡市は、独自の取り組みとして取り込まれるようですが、一期一会(15・18)、初めに15分、終了前18分ということですが、発想としてはすばらしいと考えますが、言葉に流されて、挨拶の言葉のようにさらっと流れてしまうおそれがあるかと思いますので、しっかり食品ロスの取り組みとして一期一会(15・18)。また、最後18分前には、「自席へお戻りください」というふうに言っていただきたいと思います。
方向性としては、国も市も同じ方向で進んでいるわけですし、昨年11月号、またことしの1月号での市の広報でのお知らせでも、「生ごみの減量化、買い物に工夫を、残滓をなくしてごみ減量、ごみ出しには生ごみの一絞り、生ごみの処理機購入補助金制度、食品廃棄物を減らそう、外食のときにできること、家庭でできること」と取り組んでいただいております。呼びかけていただいております。しっかりごみの減量化にも取り組みながら、食品ロスの継続的な取り組みを進めていただきたいと思います。
多くの質問をさせていただき、丁寧なご答弁ありがとうございました。子どもたちの目が輝き、そして近江八幡に住んでよかった、来てよかったと言われるまちとして、みんなで頑張ってまいりたいと思います。
これで質問をおります。ありがとうございました。
○議長(井狩光男 君) 以上で池上知世君の個人質問を終わります。