録画中継

平成30年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
12月12日(水) 個人質問
池上 知世 議員
(1)行政施設、公共施設についての取組みについて
   ①新庁舎解除と新庁舎建設について
   ②公共施設の取壊し施設を災害時の為の訓練への活用について
(2)市民サービス向上と市職員対応のアンケートについて
(3)産婦健診の公費助成について
(4)がん対策について
(5)認知症対策について
◆18番(池上知世 君) 公明党の池上知世でございます。
 平成30年12月議会最後の質問となりました。議長の許可をいただきましたので、分割で個人質問させていただきます。最後までしっかり頑張ってまいりますので、よろしくお願いいたします。
 最初に、行政施設、公共施設について。
 1、新庁舎解除と新庁舎建設についてですが、この項目については多くの方が質問されましたが、思いもありますので、通告どおり質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。
 市庁舎が解除されてから8カ月がたちました。当時、解除されたときには、ショックが大き過ぎて、毎日そのことばかり考えていました。民意で押し上げていただいた市長でありますが、本当に解除が適切であったのかどうか、悶々としておりました。臨時議会2回、6月議会、9月議会、そして今回の12月議会と、5度目の質問となります。
 8カ月以上たって、周辺の建物が解体され、外壁も取り除かれ、広々とした敷地が広がっています。いろいろ考えさせられると同時に、分散になっている業務施設の維持管理費等、議会改革においても、議会における電子化や議会内の改善や、議長応接室での雨の翌日は、外は晴れていますが中心にはバケツを置いて会議、議長室の前の壁紙も剥がれています。そんな中でも、応急措置等がされると思うのですが、今はそのままになっています。
 まして、2023年まで延びるとなると、4階における改修は必然で、耐震はもちろんですが、トイレ改修や屋根の改修、議会における改善等、取り組まなければいけないことがたくさんございます。民意が全てだと言われましても、民意に対して正しい情報の中で、その上で考えるべきではなかったのではと考えます。
 解除されましてから8カ月たったわけですが、庁舎における現在の考え方、また当初からの進捗状況、今後、基本計画に向けて進めていかれるわけですが、経過、状況についてお伺いいたします。
 2、5月の時点では、東京オリンピックが終われば資材が安くなると言われておりました。東京オリンピックの後には、2024年に滋賀国体がございます。2025年には大阪万博が決定いたしました。どこで資材が下がるとお考えでしょうか。
 3、第三者委員会における審査について、当初、公開ですると言われておられましたが、秘密になった理由について教えてください。
 また、奥村組様との話し合いの結果について、第三者委員会で検討されました内容についてお聞かせください。
 2つ目に、公共施設の取り壊し施設を災害時のための訓練への活用についてですが、公共施設の管理計画を進める中で、公共施設マネジメント研修視察に鳥取市へ視察させていただきました。大変すばらしい取り組みをされており、個別計画もしっかり進められておりました。
 その中で、公共施設の取り壊しが決まった建物において、例えば当市では、南中跡の今活用されている建物ですが、取り壊しが決定しています。そうした建物に対して、消防等の災害時訓練として、例えば地震によって閉じ込められた人の救出としてどのようにして助け出すか等の訓練に使われているとお聞きしました。
 ドリルで穴をあけたり、取り壊さなければいけない状況になったときの訓練に活用してはと考えますが、お考えをお聞かせください。
 以上、初問といたします。よろしくお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 江南総合政策部長。
             〔総合政策部長 江南仁一郎君 登壇〕
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) 池上議員お尋ねの、行政施設、公共施設についての取り組みのうち、新庁舎建設についてお答えをいたします。
 まず、市庁舎整備工事解除後の経過及び整備状況につきましては、市庁舎整備工事の復旧工事及び市庁舎敷地安全対策工事を10月末に完了しております。また、新庁舎整備に向けた取り組みとしましては、現本庁舎の耐震化を判断するため、平成18年実施の現本庁舎の耐震調査結果に対し、経年変化を踏まえた再精査に着手しており、耐震化工事や設備更新を含めた概算費用を算出することとしております。
 一方、これまでの市庁舎整備計画を進めるに当たり、集められた市民意識調査等の結果の再分析、そして今後の検討スケジュールを明らかにする新庁舎整備基本計画の基礎調査業務につきましては、入札が2度にわたり中止となりましたが、現在、地方自治法施行令の規定に基づき、競争入札に付し入札者がない場合の随意契約の手続を行い、速やかに着手できるよう進めているところでございます。
 次に、東京五輪後の建設資材費がどの段階で下がる考えであるかというご質問でございますが、特に関東圏を中心に、建設業界では五輪後の反動による価格安定が見込まれていました。その後、大阪万博開催決定などの情勢変化により、不確実な要素もさらに生じておりますが、そもそも建設資材の物価というものは常に社会情勢の変化により変動するものであることから、今後とも十分注視してまいりたいと考えております。
 しかしながら、建設工事費の低下が見込まれることを理由に市庁舎整備計画の見直しを行ったわけではなく、新庁舎はコンパクトでシンプルなものでよいという市民ニーズ、そして行財政運営における長期的なコスト削減が必要という考えにより方針転換が図られたものであることをご理解いただきますようお願いをいたします。
 最後に、市庁舎整備工事検証委員会が非公開で開催された理由についてでございますが、株式会社奥村組との交渉及び協議においては、同社との信頼関係を損なうことなく円滑に問題解決を図る必要があることから、同社の意向も尊重し、非公開が好ましいと考えたものであり、検証委員会においても非公開が妥当と判断されたものでございます。
 なお、当初から申し上げておりますとおり、会議は原則として公開という考えに変更はございませんので、次回以降の検証委員会につきましては、株式会社奥村組の理解を得ながら、公開による会議開催をされるよう、検証委員会委員と調整を図りたいと考えております。
 また、委員会で検討されました内容につきましては、契約手続の検証に関すること及び株式会社奥村組から提出された賠償に関する考え方について一体的に議論され、出来形に対する費用、工事中止による損害、逸失利益の考え方などについて、それぞれの専門的な見地から意見が交わされましたが、詳細な内容については交渉途中であるため、現段階では申し上げられませんので、ご理解をお願いしたいと思います。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 田村市民部長。
             〔市民部長 田村裕一君 登壇〕
◎市民部長(田村裕一 君) 池上議員お尋ねの、行政施設、公共施設についての取り組みについてのうち、公共施設の取り壊し施設を災害時のための訓練への活用についてのご質問にお答えいたします。
 東近江行政組合消防本部では、毎年度、警防訓練重点項目を定め、各消防署においては、この重点項目に基づき、月次の訓練計画を立て、火災防御活動を主とした基本訓練や、車両及び資機材の構造、性能を理解した確実なメンテナンスの実施等、各種の基本訓練を反復し、基礎活動力のさらなる向上を図るため、日々訓練されています。
 議員ご指摘のとおり、取り壊す公共施設において消防署の方が実際の災害時を想定した訓練をされることは、市民の安全を守るためにも非常に有効な訓練の一つであり、月次訓練計画に反映していただけるよう、消防署への情報提供を行うとともに、訓練での活用を希望された場合は、施設管理者との調整や消防署との訓練内容等の調整に努めてまいりたいと考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 再問させていただきます。
 市庁舎については、多くの方が質問をされました。それだけ多くの方の関心事であります。
 初問の答弁の中で、オリンピック後の価格が下がると言ったのは、下がることが目的で解除したのではない、また第三者委員会は公開にするということであったけれども奥村組様の都合で非公開にしたということですが、さきの発言と変わりますと、さきに言ったことは別に関係ないことになってしまい、市民の皆様にも信頼がなくなります。しっかり慎重に言葉に責任を持って発言いただきたいと考えます。
 市庁舎を解除してよかった、間違いではなかったというのであれば、それはそれで、その方針のもとに進めていただいたらと考えます。ただ、無駄を省くために解除されたわけです。無駄を省いていると思われる点についてお伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) ちょっと質問の意図をよく理解できてないかもしれませんけども、基本的に、当市の財政規模を考えますと、総額約100億円を超えるような庁舎は当然大き過ぎると、我々として適正規模であるところの庁舎において、必要不可欠な住民サービスを中心に、コンパクトでシンプルな、コンパクトな庁舎を建てると、こういう方針のもとに、我々契約の見直し、解除ということをさせていただいたということでございます。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 基本計画基礎調査実務の入札については、地方自治法施行令により、競争入札で入札者がない場合は随意契約の手続をされるということですけれども、この随意契約をしていただく業者はあるわけですね。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 江南総合政策部長。
◎総合政策部長(江南仁一郎 君) ただいま当該事業者と協議をさせていただいております。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 奥村組様との違約金の契約解除協議につきましては、奥村組様だけとの問題ではなく、市民はもちろんですが、建設業界全体の関心事でもあります。しっかり慎重に誠意を持って協議交渉に当たっていただきたいことを要望いたします。
 これからの市役所創造委員会部会について、また耐震補強について、また各施設集約についても、さきの質問者の質問、答弁もありました。庁舎が解除されましたことにより、これ以上市民の皆様の税金の無駄遣いはできません。違約金等、また耐震補強等考える中で、さきの新庁舎建設をそのまま続行いただきたいと願っておりましたが、幾ら言ってももとに戻ることはありません。だとすれば、解除してよかったと言える状況に持っていかなければなりません。
 何かよい方法はないかと勉強させていただく中、公共施設マネジメントについて鳥取市への会派視察や、11月21日、東京で行われました東洋大学客員教授の南学先生の公共施設マネジメントから始まる本格的行政改革、また財政問題としての公共施設のマネジメントのセミナーに参加させていただきました。いろいろ勉強させていただく中で、庁舎建設について頭を全く切りかえて考えるならば、老朽化した庁舎の耐震をすることは無駄かと考えます。かといって、最短距離で建設をしても、新庁舎建設は2023年になります。
 以前参加した宮脇淳氏のセミナーを受講させていただきましたけれども、「自治体経営リスクと政策再生」という本を引用させていただきますと、この本なんですけれども、民間企業と自治体の計画の基本的な構造は類似する点が多い、中略、ただし民間企業の計画と地方自治体の計画では体質面で大きな違いがあると言われています。私も、今回の市庁舎解除により実感しています。解除においては、残念なことですが、この状況の中で、よい方向に事業を進めなければなりません。
 自治体の取り組みについて、本の続きですが、作成した計画に固執する粘着性が強い体質となっている。このため、計画と異なる現実が生じた場合も、その現実を公式的に認識するのに時間を要する認識のラグだけでなく、対応するための新たな計画などを策定決定するまでのラグ、決定のラグや、現実に新たな計画を執行するまでのラグ、実行のラグなど、いわゆる政策のラグを生みやすい。基本的体質の違いは、後述する自治体経営のリスク管理やPDCA改善プランサイクルの機能にも大きく影響を与えていると書かれています。
 現に、庁舎建設におきましても、ことし一年間は、解除した手続の違約金交渉、市庁舎創造委員会、公共施設個別計画等が行われておりますが、これ以後の計画においては、庁舎建設にこれから5年間かかるわけであります。災害はいつ起こるかわかりません。現庁舎の耐震をするにしても、庁舎業務を行いながらの耐震はできません。小さな仮庁舎を建設して、部分的にあっちへ移動、こっちへ移動では、仕事どころではありません。職員の皆さんも大変でありますし、市民の皆さんにとりましても、どこへ行ったらよいのかわかりません。どうすることが今の状況を前に進めることができるのか。
 南学氏のセミナーの中で、この公共施設マネジメントを成功する事例なんですけれども、その中で愛知県高浜市の紹介がありました。高浜市においては、リース式により、設計から建設まで1年3カ月で建設ができております。リース式の場合は、官民連携の中で、基本計画とか基本設計、実施設計等の時間がかからないわけです。即建設ができ、建設前に予算が不要で、賃貸契約による年度予算の低減と平準化、性能発注のためのコストダウン、シンプルな仕組みで事務の効率化、事業開始のスピードがメリットとなります。国の補助金の財政援助は受けられませんが、補助金を受けない分、必要に応じて用途変更も可能とあります。リースですので、利用形態は契約により自由です。
 耐震工事、そして5年に及ぶ、2019年に基本計画、20年、21年に基本設計、実施設計、22年、23年で建設工事となります。安くなるはずの資材も、オリンピックが終わっても安くなる保証はありません。合併推進債のこともありますので、ただいま申し上げたことが当市にとって適切かどうかわかりませんが、ほかにも方法があるかと考えますが、スピーディーな対応が必要であります。市長のお考えをお聞かせください。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 小西市長。
◎市長(小西理 君) 池上議員の再問にお答えしたいと思います。
 非常に多くの要素が1つの質問の中に含まれてたと思うので、幾つか分解しながらお話をさせていただきたいと思います。
 まず1つ、市役所の解除でございますけども、私の実感として、多くの市民がこの解除に関して満足をされているという理解をしております。非常によかったと、このままいけば物価上昇なんか含めて100億円をはるかに超える大きな額が出ていく、その場合にはこの市の財政というのは私も考えられないような状況がございまして、私も本当によかったということは実感させていただいておるのが現状でございます。
 それから、今申していただきましたリース方式等でございますけど、この庁舎の耐震云々に関しまして、今も耐力調査しておりますけども、この結果どうなるかという、これにつきましては来年度の基本計画の中で、実際この庁舎を改修して使うのか、また別の選択肢があるのか、これはその中で明らかにしていきたいと思います。まだ科学的な根拠、数字というものを我々持っておりませんので、今の段階では申し上げることができないということがあります。そういう中で、さまざまな選択肢というのは議員ご指摘のようにあろうかというように思っております。
 それから、リース方式でございますけども、基本的にリース方式というのはファイナンスの一方法でございまして、よほど財政的に今困っていて危急のものを行うという以外において、地方自治体においてリースをするメリットというのは極めて少ないのかなというように思いますが、今議員が申し上げましたように、仮にほかのものをどっかから持ってきて使うとかいろんな場合に、全く考えられないわけではないわけではございますので、そういう意味で、リースという方法も1つあるということは頭の中には置いておきたいというように思っております。
 以上、申し上げましたように、1つの質問の中にかなり多くの要素が入っております。いずれの形にしろ、この庁舎を、次の庁舎を考える上では、我々未来にわたってどういう形のサービスをどういう形で市民に提供していくのかと、それが将来にわたってフレキシブルに技術の進展等に対して対応できるのか、ここが一番重要なとこでございます。ただ単に箱を移すだけであれば、すぐにこの建物をというやり方も考えずに、同じものを同じようにただ新しくすればいいというのであれば、そんな難しい話でもないですし、ぽこっと同じような規模のものをつくればいいとは思うのですが、庁舎というのは我々考えるものはそうではなくて、本当に市民のためになるものであり、かつ近江八幡市が誇れる、他の市町村に対しても我々はこんなものであると誇りを持って語れるような庁舎であるべきだと私も思いますので、そういうことを考えれば、いろんなことを検討すべき項目というのは多々ありますので、安全を確保しつつ、いたずらに早くするだけが能ではないと思いますけれども、先ほどからずっと申し上げておりますように、もちろん早いにこしたことはない、かつ合併推進債という一つの財政的なリミットというのもある中で、最良の方法を探っていきたいと、このように思ってるところでございます。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 解除してよかったと言える方向性、体制を一日も早く整えていただき、市民が安心して生活できますよう、よろしくお願いいたします。
 次に、公共施設の取り壊しを災害時の訓練への活用についてですが、初問の答弁で、消防訓練の一つである実際の災害時を想定した訓練をすることは非常に有効な訓練として、月次訓練計画に反映していくということで、また施設管理者等の調整や消防訓練内容の調整にも努めていただくということでございますので、よろしくお願いいたします。
 行政施設、公共施設の管理計画を進める中で、今年度中には個別計画も策定されるとお聞きをしております。個別計画をつくることが目的ではなく、それをどのように活用、実施していくかが課題であります。庁舎の計画が一日も早く方向性が見え、これからの公共施設のあり方、個別計画の策定と、それを実現できる取り組み、また状況の変化への対応の内容を計画に盛り込み、影響のある事案が発生したときに対処できるよう、事前の取り組みもお願いし、進めていただきますよう、これは要望としておきます。
 この質問を終わります。
 次に、市民サービス向上と市職員対応のアンケートについてお伺いいたします。
 市役所には毎日たくさんの方が来られます。その都度、職員の皆様にとりましては、日々の対応本当にご苦労さまです。
 来庁者には、市民相談の方や業者の方、またいろんな手続における申請等、担当課においてそれぞれ違うと思いますが、来庁者の中には専門的知識をお持ちの方もいれば、そうでない方もおられます。例えば申請書類一つにしても、1回で終わる方、2回3回と手続をし直さなければいけない方等、人によって違っていると思います。そうしたときに、市職員の方の対応でありますが、ちゃんとできている人には、はいオーケーですでいいと思いますが、2回3回と手続が必要な場合に対しての対応であります。
 ある方から、申請手続について、市の職員の方から大変厳しい言葉で言われて、それでも申請をしないといけないということで、相談に来られました。その場に居合わせていませんので、どのような言い方をされたのかはわかりませんが、ご本人は大変傷つかれたようです。私も申請内容について詳しくありませんので、一から聞かせていただきました。
 お聞きしますと、確かに申請者の方の不備があったことは私にもわかりました。しかし、こことここが間違っていますよ、ここのところはこのようにだめですよということを親切に教えてあげていただきたいと思います。どこをどのように直せばよいかわからなかったわけです。国、県、市の皆さんの税金を使わせていただきますので、書類や手続に不備等があってはいけないことは当然でありますが、丁寧に教えてあげていただきたいと考えます。
 本当に親切に対応いただいている方も多くおられます。中には、市民側の方が無理なことを言っていることもあるかと考えます。そのときは毅然とした態度で言っていただくのは当然ですが、大半の方が真面目に考えておられると思います。ただ、そのときに市職員の方の対応の仕方であると考えます。
 市職員向上のための指導はしていただいていると考えますが、そこで提案でございますが、草津市で実施されています市民サービス向上について、市職員に対する対応についてアンケート調査を実施され、平成20年から実施し、もう10年になります。対応いただいた市民の方や業者の方、窓口へ来られた方が自由に答えられるように、窓口に置かれているそうです。
 草津市でのアンケート調査ですが、その調査結果が、窓口サービス向上市民アンケートの集計結果としてホームページで公開されております。当初始められたときから比べれば、書かれる内容や同じ質問に対してのパーセントもよくなっています。アンケート用紙の裏には、意見や感想も書けるようになっています。当初は毎年実施されていたそうですが、定着してきましたので、7年目から、3年に1度という形になったそうです。
 職員さんを責めるわけではありません。窓口へ来られた方が安心して対応いただけることが大事であります。
 市民の皆さんの声を聞くということで、草津市のように窓口におけるアンケートの実施をぜひお願いしたいと考えますが、お考えをお聞かせください。
 また、総合医療センターにおいては、患者さんの意見を聞かれる調査等されていたと思いますが、現在はどのようになっていますでしょうか。
 患者さんは診ていただく立場ですので、医師に対して言うことにもちゅうちょしてしまいます。どのように取り組まれていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 益田総務部長。
             〔総務部長 益田卓弥君 登壇〕
◎総務部長(益田卓弥 君) 池上議員の、市民サービス向上と市職員対応のアンケートについてお答えをいたします。
 まず初めに、これまでから職員の窓口などにおきます接遇を含めた応対能力の向上を図ってきたところではございますが、ご指摘の事案がありましたことを真摯に受けとめ、今後このようなことがないよう、取り組みの一層の強化を図ってまいりたいと考えておるところでございます。
 さて、本市の市民サービスの向上に係る職員の窓口等の応対能力向上に向けた取り組みといたしましては、接遇研修を新規採用職員対象に4月に実施いたしまして、10月には市町村職員研修センターへの派遣により集中的に2回実施しております。接遇を職員の基礎として習得することによって、よりよい市民サービスの提供者となるよう、能力の養成を図っているところではございます。
 また、来庁者の方々から直接、職員の接遇等に関してのご意見やご指摘をいただくことがございますが、その場合には随時共有し、改善すべき事項については全職員に周知徹底をしているところではございます。今年度は、これらのご意見を踏まえまして、職員の接遇マニュアルを作成し、接遇の向上を目指す取り組みを計画してるところでございます。市長が日ごろ申されてますように、職員が市民に寄り添う心が重要であると考えているところでございます。
 議員からご提案いただきました職員の窓口対応に関するアンケートにつきましては、市民の皆様からさまざまなご意見を伺い、職員の接遇に対する振り返りと次の改善につなげる機会といたしまして、さきに述べました本市の職員の接遇の向上に向けた取り組みを一層推進する効果的な方法の一つとして期待できることからも、ご紹介のありました草津市さん、そのほか他市の取り組み状況も参考に、実施に向けて進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願いを申し上げます。
 これらの取り組みを進めまして、職員の一人一人のよりよい接遇によって、引き続き市民の皆様との信頼関係づくりに努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 深尾総合医療センター事務長。
             〔総合医療センター事務長 深尾甚一郎君 登壇〕
◎総合医療センター事務長(深尾甚一郎 君) 池上議員の質問のうち、患者さんからの意見を聞く調査等の取り組みについての質問にお答えいたします。
 まず1点目として、声の駅という意見箱を院内10カ所に設置しております。
 昨年度は、計123通のさまざまなご意見やご要望等をいただきました。いただきましたご意見等は、院内の幹部会議である管理者会議で協議し、その回答内容を院内に掲示させていただいているところです。改善例を申し上げますと、病棟での給茶器の設置、患者用駐車場の改修、トイレ内のペーパータオルの設置等、この声の駅を通して改善させていただいたところです。
 なお、以前は、この意見箱の回収は週1回のみでしたが、現在はほぼ毎日回収をし、早く対応するように努めているところでございます。
 2点目としまして、患者満足度調査があります。
 入院患者向けのアンケートと外来患者向けのアンケートをそれぞれ年1回実施しており、合わせて約1,000人の患者さんからの回答をいただいているところです。内容につきましては、外来での待ち時間や職員の接遇、食事や清掃等についてのご意見等を頂戴しておるところです。入院患者向けの調査では、今回の入院について全体的に満足されましたかという設問に対し、満足もしくはやや満足の回答をいただいた患者さんが、過去3年間いずれも96%を占めているところです。
 なお、これらの結果につきましては、当院ホームページにて公開をさせていただいているところです。
 3点目として、総合的な窓口の設置です。
 議員の質問にありました、患者さんの立場は弱く、お医者さんに対して何も言えないという不安な状況を少しでも解消できるように、昨年度より、それまでの相談窓口をより充実させた患者総合支援課を設置させていただいたところです。さらに、この患者総合支援課内には、じっくりと時間をかけて丁寧に説明をさせていただく入退院支援窓口の設置や、がん患者さんを初め難病の患者さんの悩みや相談に対応させていただく専門のスタッフの配置をさせていただいたところです。
 これからも、患者さんからの声を真摯に受けとめ、信頼される医療の追求を目指してまいりますので、ご理解、ご協力のほどよろしくお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) アンケート調査についてですが、親切な対応をしていただいてる方も多くおられますので、こうした意見を言わせていただくこともちゅうちょいたしますけれども、草津市のアンケートについてですが、目的は、市の窓口における職員応対についてアンケート調査により市民の評価を把握し、職員一人一人の応対と接遇能力の向上を図り、窓口サービス等について必要な改善を図るとなっております。内容については、1、職員の挨拶、2、職員の応対、3、説明の仕方、4、身だしなみ、5、待ち時間、6、整理整頓の6項目を、5段階で、満足、やや満足、普通、やや不満、不満の評価です。裏面には、文章で自由に意見が書けるようになっています。
 草津市のアンケートを見ておりましても、大変よかった、窓口に来てよかった等々、また改善苦情においてもきちんとコメントが書かれています。私は、市全体として質の向上に向けて取り組んでいただくためにも、アンケートの実施をしていただきたいと思っております。
 検討していただくということですけれども、いつごろから実施していただけますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 益田総務部長。
◎総務部長(益田卓弥 君) 再問にお答えをいたします。
 池上議員からご質問をいただいたときから一応情報収集もう既に始めておりますので、いろんな窓口がございますので、設置場所、それから公表の仕方を含めまして整理をいたしまして、できるだけ年度内には始められるようにしたいと思ってます。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) ありがとうございます。よろしくお願いいたします。
 また、総合医療センターにおいてもいろいろな形で実施をいただいておりますので、よろしくお願いいたします。
 患者さんの命を預かっていただき、大変なご苦労をいただいていることはわかりますが、先日相談を受けた方が、本当に自分の言っていないことを医師から言われ、納得できない方がおられました。言葉というのは、誤解や意味の取り違えもあるかもわかりませんが、一つ一つ丁寧に、まして医師や権威のある方の発言は大変重要な意味を持ちますので、よろしくお願いしたいと思います。
 次の質問に移らせていただきます。
 産婦健診の公費助成についてお伺いいたします。
 出産後の母親の重圧によって精神的に不安定や産後鬱を予防するため、妊婦健診から子育て期にわたる切れ目のない支援について、子育て包括支援センターの全国展開が進められています。出産直後1週間ほどは病院等で診ていただきますが、出産退院後は、自宅での子育ては初めてのことばかりで戸惑いがあり、不安や体調管理が思うようにいかず、産後のケアが必要であります。
 産後の訪問事業も実施いただいておりますが、産前産後サポート事業、産後ケア事業については、厚生労働省は2017年から、健診を受ける際の費用を助成することになりました。産婦健康診断事業として、産後鬱の予防や新生児虐待予防を図る観点から、産後2週間、産後1カ月などの出産後間もない時期における産婦健康診査2回分に係る費用です。実施要件としては、体の身体的機能回復、授乳状況及び精神状態の把握を実施すること、この支援をすることによって健診実施機関から市町村へ速やかに報告されるよう体制を整備すること、産婦健康診査の結果、支援が必要と判断される産婦に対して産後ケアを実施することが上げられております。
 現在は自己負担で、健診費用はそれぞれ1回につき約5,000円です。国の補助金は2分の1です。2回必要ですので、市の持ち出しは約5,000円、出産される方が年間約700人程度ですので、350万円程度となります。
 実施されているのは、現在滋賀県では高島市と湖南市の2市だそうですが、子どもさんを出産した後、産後鬱等を防ぐために、医療機関と行政が連携をとれるようになっています。その診査結果に基づいて対応することができます。県としても、市町の事業として取り組みを推進をしていくと言われております。
 近江八幡市としても取り組んでいただきたいと考えますが、どのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
             〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治 君) 池上議員の、産婦健康診査の公費助成についてのご質問にお答えをいたします。
 議員のご質問内容のとおり、行政が実施する産婦健康診査は、産後鬱の予防や新生児への虐待予防などを図るため、出産後間もない時期の産婦に対し、母体の身体機能の回復、授乳状況、精神状態の把握などを行い、産後の初期段階における母子に対する支援を強化することを目的としております。
 産婦健康診査に対する国の補助制度につきましては、1、問診、2、診察、3、体重、血圧測定、4、尿検査、5、エジンバラ産後うつ病質問票ができる医療機関などでの実施が補助要件となっております。平成30年6月現在、該当する医療機関は、県内34医療機関のうち11医療機関であり、実施医療機関の整備が整っていない現状であること、平成28年度に設置した子育て世代包括支援センターを中心に、医療機関との情報共有や連絡調整、連携会議など連携の強化や、赤ちゃん訪問の早期実施と訪問時のエジンバラ産後うつ病質問票の実施による産後鬱病などの早期発見、対応など、妊娠期からの切れ目のない支援の実現に向けて取り組みを進めていることから、産婦健康診査の公費負担については、今後の医療機関の体制整備の状況や産婦健康診査事業の導入による効果を見きわめながら、優先順位を見定めてまいりたいと思いますので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 共同通信によりますと、厚生労働省研究班が2012年から14年度に実施した調査では、初産の場合、鬱状態など精神的な不調に陥る人は産後2カ月までに多く、特に病院から帰られた2週間くらいの時期が一番リスクが高いと言われています。ただ、この補助制度の条件が該当する機関が、滋賀県におきまして34機関のうち11機関ということですので、ぜひこれは検討して、全体として取り組みを進めていただきたいことを要望するとともに、子育て世代包括センターを中心に、早期発見、対応に取り組んでいただいているということですので、その充実を図っていただき、また一日も早い産婦健康診査の公費負担を実施していただきますよう、要望とさせていただきます。
 次に、がん対策について質問させていただきます。
 がん検診状況については、決算特別委員会で聞かせていただき、検診率等についても聞かせていただきました。平成28年度の推計受診率は、胃がん2.1%、大腸がん15%、肺がん4.6%、乳がん16.4%、子宮がん15.8%となっています。死亡は、人口10万人に対して、胃がん男性58.7人、女性31.7人、大腸がん男性24.3人、女性31.5人、気管、気管支炎及び肺がん男性81.2人、女性29人という状況でした。
 近江八幡市では、胃がんの男女と気管、気管支炎及び肺がんの男性が高いという状況ですが、肺がん検診については、たばこの影響が一番多いと考えますが、最近では少しずつ浸透してきておりますが、なかなか禁煙については難しいようでございます。禁煙対策としてどのような取り組みをされていますでしょうか。
 2つ目に、大腸がん検診についてですが、最近では大腸がんによる死亡率も高くなってきています。早期発見、早期治療が一番の予防であるわけです。大腸がんは、便の調査だけからでも大きく見つけることができます。特定健診のときにも受けられるようになっていますが、病院へ何度も行かなければなりません。
 大腸がん検診の検診率向上に向けてどのように取り組まれていますでしょうか。
 3、がん予防及び早期発見、各種がん対策における対策として、がん対策基本計画を策定してはと考えますが、お考えをお聞かせください。お願いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
             〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治 君) 池上議員の、がん対策についてのご質問にお答えをいたします。
 まず1つ目の、禁煙対策の取り組みですが、市民の皆様への情報発信として、市ホームページや5月号の広報に禁煙についての記事を掲載しております。あわせて、コミュニティセンターや保育所や幼稚園、こども園などにポスター掲示やチラシを配布いたしております。また、喫煙されている方には、妊娠届け出時や乳幼児健診、特定健診、がん検診の場で禁煙の啓発を行い、治療や相談ができる医療機関や薬局などのご紹介をしております。
 また、医療センターでは、世界禁煙デーに合わせて、毎年、禁煙をテーマとして市民健康講座を開催しており、喫煙者の方に禁煙に踏み出す機会を提供しております。今年度も6月30日に開催し、50名の参加がございました。
 本市では、男性の気管、気管支及び肺がんが高い状況ということでございますので、引き続き、肺がん予防、禁煙に向けての啓発をしていきたいと考えております。
 次に、大腸がん検診受診率向上に向けた取り組みといたしましては、4月に健康カレンダーを各戸配布し、5月に特定健診受診券送付時にがん検診の案内を同封、11月号広報に、もう検診はお済みですかと掲載するなど、検診の啓発を実施し、市民の皆様に広くお知らせをしているところでございます。また、薬剤師会にご協力いただき、より身近なところで検査容器が手に入るよう、平成25年度より、市内の調剤薬局など41カ所と安土総合支所にて配付をしております。
 全国健康保険協会健診では、特定健診受診者にお一人ずつ声をかけ、受診勧奨をしております。検診の必要性を一人でも多くの方に知っていただき、受診していただくことができるよう、継続して取り組みを進めていきますので、ご支援、ご理解をいただきますようお願い申し上げます。
 最後に、がん対策基本計画についてお答えをいたします。
 がん対策につきましては、これまで、健康はちまん21プランの中の一つの取り組みとして推進してまいりました。しかし、がん予防、がん検診対策に焦点を当てた行動計画を策定する必要があると考え、現在、健康はちまん21プランを上位計画とした近江八幡市がん対策推進計画を策定中でございます。
 今後も、がん対策については、がん予防の啓発、がん検診の受診勧奨などを進めていきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 大腸がん検診の容器が薬局で配付されてるということですけど、これはどなたでも行って、いただけるわけでしょうか。いただくというか、購入するわけでしょうか。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治 君) 再問にお答えいたします。
 今申し上げました市内の41カ所については、容器をお渡しをしてもらうように協力を求めて、取り組みが既に行われてるということでございますので、よろしくお願いします。直接私もやったことがないので、現場の状況、対応はわかりませんが、そのように聞いております。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 日本医師学会によりますと、受動喫煙はたばこを吸っている人と同じくらい有害と言われ、たばこを吸う夫の妻は肺がんリスクが1.3倍、同居の子どもの尿からはニコチン代謝物が検出されたとのことです。
 たばこの煙は、70種類以上の発がん性物質が含まれています。受動喫煙ゼロに向けての取り組みについて啓発をどのようにされていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治 君) 受動喫煙対策についての再問にお答えをさせていただきます。
 本市の受動喫煙対策といたしましては、市民の皆様には5月広報や健康カレンダー、ホームページにて、受動喫煙による体への影響について情報発信をしてるとこでございますが、今回の健康増進法改正の基本的な考え方の第2に、受動喫煙による健康影響が大きい子どもへ特に配慮する必要があるということが示されております。
 本市では、妊娠届け出時の面談時において、全員の方に受動喫煙防止のパンフレットにより情報提供や保健指導を実施しております。今まで、喫煙されている乳幼児の保護者の方には禁煙の働きかけを行っていましたが、今後は、新生児訪問時や全ての乳幼児健診において、受動喫煙防止についても情報提供を行ってまいりたいと考えております。また、関係機関に対して、望まない受動喫煙をなくす取り組みの情報発信を行ってまいりたいと考えております。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 質問ありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 胃がんの検診率が2.1%ということで、大変低い状況の中で、胃がん死亡率が高いわけですけれども、胃がん予防、早期発見についてどのような取り組みをされていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 青木子ども健康部長。
◎子ども健康部長(青木勝治 君) 胃がん検診の関係でのご質問にお答えいたします。
 胃がん検診につきましても、初問の大腸がん検診と同様に、4月に健康カレンダーの各戸配布、5月に特定健診受診送付時におきましてがん検診の案内を同封しております。また、11月広報には、先ほど申し上げたように、もう検診はお済みですかと掲載するなど、検診の啓発を実施しております。市民の皆様に広くお知らせする中において呼びかけをしてるというとこでございますので、ご理解をお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) なかなか胃がん検診については検診が受けにくいようで、2.1%の検診率ということですけれども、高い死亡率を見た場合、早期発見の必要性というのを感じます。不治の病と言われたがんも、今は予防によって大きく変わってまいりました。早期発見、早期治療のさらなる推進よろしくお願いいたします。
 また、がん対策推進計画策定に向けては、今年度、取り組みを進めているということでございますので、よろしくお願いいたします。
 次の質問に移らせていただきます。
 認知症対策について。
 厚労省は、認知症患者人口2012年に462万人、7人に1人、2025年の人口700万人、5人に1人と推移しています。そうした中にありましても、滋賀県の平均寿命は、厚労省の調査によりますと、男性全国1位、健康寿命2位、女性4位で健康寿命は3位、これは健康寿命の算出方法が、日常生活が自立している期間が平均という客観的な指標での算出方法です。それでいきますと、健康寿命も大変よい状況であります。医療費の少なさは全国で4位という状況にあります。
 そうした中にありまして、認知症の状況は、滋賀県下の中でどのような状況でしょうか。また、若年層の認知症の方の状況はどうでしょうか。
 2、認知症サポーターの養成講座が実施されておりますが、国においては、2017年で600万人、新プランでは目標800万人と言われております。現在、近江八幡市においてどのくらいの人数の方が受講され、またどのような形で実施されていますでしょうか。現在何名くらいで、目標はどのくらいとお考えでしょうか。
 学校教育においても、高齢者の理解を深めるような教育を推進をされています。小・中学校においても認知症サポーター養成講座を開催されておりますが、近江八幡市はどのような状況でしょうか。
 3、0次予防センターが5月にオープンされ、参加される方も多いのではと考えます。7カ月たちましたが、どのくらいの方が利用され、認知症のタッチパネル等を実施された方はどのくらいで、その中から軽度の状況等の把握はどのような状況でしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 小西市長。
             〔市長 小西 理君 登壇〕
◎市長(小西理 君) 池上議員の、認知症対策についてのご質問にお答えを申し上げます。
 認知症は、加齢に伴い、有病率が上昇することから、高齢化が進んでいる市町は高齢化率に比例して認知症の方が多いこととなろうかと思います。滋賀県内各市町における認知症の方の数でございますけれども、要介護認定申請において認知症の診断がある方の数を把握することは可能でございますけれども、認知症の診断を受けていても申請してない方も多く、正確な数を把握することは困難なところでございます。
 日本における認知症の高齢者人口の将来推計に関する研究においては、全国の認知症有病率は2015年では約16%と示されており、平成30年11月末現在、本市の高齢者人口から見ると、認知症高齢者数は約3,540人と推計されます。また、65歳未満で発症する若年認知症の方につきましては、若年性認知症の実態と対応の基盤整備に関する研究班による調査結果からの算式によると、平成30年9月末現在、本市には21人と推計されます。
 若年性認知症の方は、一般的に診断から介護保険サービスの利用に至るまでの期間が長く、その間の就労支援、障害福祉サービスの活用、インフォーマルサービスの活用など、状態に応じた適切な支援が必要であり、早期発見や職場の理解の浸透のための啓発を実施してるところでございます。
 次に、認知症サポーターの養成状況でございますけれども、本市における平成30年11月末時点での認知症サポーター養成講座受講者数は2万1,895人です。認知症サポーター養成講座は、各団体からの依頼やニーズに応じて、自治会や老人会、企業や学校などさまざまな場所で実施しています。講座は、認知症啓発を行うボランティアであるキャラバン・メイトが講師を担い、講義形式のほか、紙人形劇などの手法をもって行っております。
 次に、目標の考え方でございますけれども、本市では現在、多くの市民の方に受講いただき、数多くのサポーターを養成することができております。今後は、人数ではなく、こうした方々が地域で認知症の方や家族を見守る実践につながることを目標としております。
 学校現場での認知症啓発は、中学校では平成16年から開始し、市内公立4中学校の3年生に対し、認知症サポーター養成講座の開催を継続して実施しております。小学校では、平成20年度から平成28年度まで、キャラバン・メイトを中心に、認知症サポーター養成講座を開催してまいりましたが、今年度からは、キャラバン・メイトをスキルアップし、よりわかりやすい啓発を行う人材として、平成29年度に新たに養成したオレンジサポーターが中心となり、開催の希望がある小学校で実施しております。
 今後も、子どもから高齢者まで幅広い世代が認知症の理解を深め、認知症サポーターとして活躍されるよう、認知症の啓発を継続してまいりたいと思います。
 0次予防センターにつきましては、当局から回答申し上げます。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 青木子ども健康部長。
             〔子ども健康部長 青木勝治君 登壇〕
◎子ども健康部長(青木勝治 君) 池上議員の、認知症対策についてのご質問のうち、0次予防センターについてのご質問にお答えをいたします。
 0次予防センターでは、まちの保健室として、認知症のタッチパネルを初め、ほかにも血管年齢や下肢脚筋力など何種類か測定機器を設置して、体験型の情報発信をしております。これは、測定体験を通してご自身の健康状態に関心を持ち、運動の継続的な実践や健診を受けていただくなどの健康行動につなげることを目的としたものでございますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。
 お尋ねの0次予防センターの利用状況につきましては、カフェ利用を除く相談や健康チェックの来所者数は、5月12日のオープニングイベント72人、延べ382人からスタートしておりまして、11月末の総数では386人、延べ1,227人となっております。
 11月末までに認知症のタッチパネルを利用された方は、117人でございます。さきに説明させていただいたように、タッチパネルはあくまでも自己評価となるため、軽度の認知状態であるとの判断はできない状況にあります。軽度の認知状態を把握するためには、専門職による生活状況の聞き取りやご本人との面談が必要となりますので、利用された個々の状況に応じて、ご本人了解のもと、物忘れ相談会や地域包括支援センターの専門相談、かかりつけ医師への相談を勧めているところでございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 県下において、タッチパネルを使用しているのは8カ所というふうにお聞きしております。大いに活用していただいて、認知症予防につながりますよう、健康近江八幡を築いていただきたいと思います。
 認知症サポーターですけれども、先ほど2万1,895人の方が養成講座を受けられたということですけれども、この方たちの活躍はどのようなことをされていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 認知症サポーターの活躍の場ということでございますが、認知症サポーターと申しますのは、認知症の方とその家族の応援者という位置づけをさせていただいております。養成講座を受講していただくことによりまして、認知症がどのような病気かを正しく理解していただき、認知症の方やその家族の方を温かい目で見守るサポーターという役割としての位置づけをしております。
 そのため、活動内容というのは、これというものがあるわけではなく、地域の中で認知症がおられましたらその方々に正しい知識の中で寄り添っていただく、また困っておられるご家族の皆様がいらっしゃいましたら正しい知識をお伝えをいただくという活動が主な活動となってございます。そのこともあり、養成講座の対象者というのを限定せず、広い方を対象として養成をさせていただいているところでございます。
○議長(園田新一 君) 質問ありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 先日も、ある地域のご自分のご近所におられる方が心配ということで相談を受け、ひまわり館に相談させていただきました。民生委員さんやケアマネジャーさんもかかわってくださっているということで、地域の方も見守りをしていただいているわけですが、その方がどこに行かれるのか、行ってしまったときにおうちがわからなくて帰ってこれないと心配をされておりました。そうした方、見守りしていただいてる方も、認知症サポーターということについてはご存じありませんでした。
 認知症サポーターが2万人を超すということですけれども、知らない方のほうが多いように思うんですけれども、一般の方がサポーター養成講座を受けたいという場合、どのような形で申し込みができますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉保険部長。
◎福祉保険部長(鳥居広子 君) 先ほども申し上げましたが、認知症サポーター養成講座は、地域や企業などご要望に応じて、講師となるキャラバン・メイトを調整して派遣をさせていただいて、随時開催という形をとらせていただいております。なかなか個人での養成講座という形では開催しておりませんので、お仲間を一人でも多く集めていただいてお申し込みをいただければ、そのご要望にお応えできると思いますし、また地域の中でそういう方がいらっしゃって、どういうふうに声をかけたらいいのかわからない、正しい認知症の理解をするためにはどうしたらいいのかというご心配がございましたら、自治会単位でもお申し込みをしていただけますと講師を派遣をさせていただくことができます。担当課は長寿福祉課というふうになりますので、どうぞ一度お気軽にお電話でご相談をいただければというふうに思います。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 認知症における地域の見守りは大変重要になってきております。せっかく養成講座を受けられた方がさらなるレベルアップできるように、そのときだけで終わるのではなく、継続していくことが大切であると考えます。活躍の場がまだ、理解というか、見守っていくということですけれども、しっかり取り組めるようにしていただきたいと思います。
 きょうは特にサポーターについて質問させていただきましたけれども、以前にも質問させていただきました、当事者がどこへ行かれるのかわかるような取り組みが必要かと思いますので、そうした取り組みについてもさらなる検討をいただきますようよろしくお願いいたします。
 サポーター養成講座は、認知症を理解し見守るということですが、それは本人の認知症予防にもつながると考えます。また、そうしたサポーターが何らかの形で活躍できることにより、ますます健康寿命の取り組みが進むと考えます。特に、近江八幡はボランティアも盛んですし、高齢者のスポーツも大変盛んであります。ますます健康長寿の近江八幡として、どこまでも高齢者が元気で活躍できる近江八幡市の構築のために頑張っていただきたいと考えます。
 これで質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(園田新一 君) 以上で池上知世君の個人質問を終わります。
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