録画中継

平成27年第4回(12月)近江八幡市議会定例会
12月8日(火) 個人質問
池上 知世 議員
(1)市庁舎整備について
(2)まち・ひと・しごと創生事業について
(3)住宅リフォーム助成による経済効果について
   ①ふるさと納税における経済効果について
(4)障害者差別解消法の施行にあたり
(5)高齢者の免許証返納について
(6)子育て支援について
   ①子育てアプリについて
   ②保育料、放課後児童クラブについて
(7)残薬への取組について
(8)総合医療センターについて
(9)町内会、自治会のまちづくりについて
◆18番(池上知世 君) 公明党の池上知世でございます。議長の許可をいただきましたので、個人質問、分割でさせていただきます。さきの質問者と重なる部分もございますが、よろしくお願いいたします。
 9項目にわたってのたくさんの質問で申しわけございません。よろしくお願いいたします。
 市庁舎整備について質問させていただきます。
 市庁舎におきましては、18年度の耐震診断から始まり、順次計画を立てて、市民の皆様も望んでいる中、4つの機能を持たせた交流機能、防災機能、環境機能、地域福祉機能が含まれた庁舎ということで、100年のまちづくりに向けて取り組んでいただいております。
 議会におきましても、第7回議会報告会が終わりましたが、どこへ行っても問われるのが市庁舎整備と財政の健全化についてでございました。それだけ市民の皆さんが市政に関心を持ち、心配もし、またよりよい近江八幡にとの思いからであると思います。
 市庁舎整備につきまして、現庁舎の敷地内に配置建設をするというところまでは理解をしておりますが、現庁舎のどこに建設するのかということでございます。場所の決定がされましたときに、現庁舎の裏側にという説明をお聞きしておりました。その理由としましては、基本構想の中でも新庁舎の視点として、仮庁舎を整備せず、現庁舎の機能を確保しながら、公共サービスを中断することなく、現庁舎から新庁舎に移転することができる。新庁舎整備のための敷地確保のためには、福祉事務所やキュービクルについて一定期間の執務空間の代替えを求められるなど、敷地内の既存施設等に留意した計画、工事、工法の検討が必要となる。近接して工事を行うことから、工事期間中の現庁舎の利用者や職員の騒音対策や安全対策が必要であると書かれています。
 今回、再度検討がされておりますが、取り組みの中で新庁舎建設配置場所についてどのようにお考えか、お聞かせください。
 26年6月の基本構想では、他市の庁舎整備における床面積1平米当たりの建設単価は、最少で約29万円、最大で約38万円であり、これは今後の想定できる整備面積に算定すると約50億から70億の建設費が想定できるということで、予算組みがされておりました。現時点で、金額についてどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 野田総合政策部長。
             〔総合政策部長 野田健志君 登壇〕
◎総合政策部長(野田健志 君) それでは、池上議員お尋ねの市庁舎整備についてお答えいたします。
 まず、1点目の新庁舎の配置につきましては、議員ご承知のとおり、基本構想において現庁舎機能を確保しながら、公共サービスを中断することなく現庁舎から新庁舎に移転することができるように、敷地内の既存施設等に留意した計画、工事、工法の検討が必要となることや工事期間中の現庁舎の利用者や職員に向けた騒音対策や安全対策が必要であると明記されていることから、現在、作成中の基本計画においても、新庁舎の配置につきましては現時点で考えられる配置パターンをシミュレーションしながら、比較検討を行っているところでございます。
 したがいまして、現本庁舎の裏側に新庁舎を建設することも配置案の一つであり、最終的な配置につきましては基本設計業務において専門的な知識と経験を有する業者から提案を受けて決定するものと考えております。
 次に、新庁舎の建設費につきましては、議員ご承知のとおり、基本構想では平成26年6月時点での概算事業費を示させていただいておりますが、近年の建設費における資材費や人件費の高騰を考えますと、新庁舎の建設費についても例外ではないと予測されます。現時点での新庁舎事業費につきましては、現在作成中の基本計画において建設費のほか解体費や移転費も合わせて新庁舎建設に係る概算事業費を精査しており、基本計画策定時には一定お示しできるものと考えておりますので、ご理解よろしくお願い申し上げます。
 以上でございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 庁舎に対しての再問はありませんが、中・長期財政計画との調整をしながら、市民のため、市政発展のために取り組みをよろしくお願いいたします。
 次に、まち・ひと・しごと創生事業について、これもさきの質問者がございましたけれども、総合戦略の策定に当たっての市長の挨拶の中でも触れられておりますが、人口ビジョンを2060年に7万人を維持することを目標に掲げていますが、少子化対策について近江八幡市は合計特殊出生率1.6%を目指しておられます。この1.6%を完遂すると7万人維持ができると考えられますでしょうか。
 子どもを産み育てたいまち近江八幡とCCRCにおける関係についてお聞かせください。
 また、内発的発展により心の豊かさがあふれた品格のまちを目指す中で、一口に言って近江八幡はどのような町を目指していますでしょうか。補正予算、CCRC推進事業とDMO事業が上げられておりますが、近江八幡市としてこの事業をどのように展開しようと考えておられますでしょうか。また、概要等簡単に説明をお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 吉田副市長。
             〔副市長 吉田正樹君 登壇〕
◎副市長(吉田正樹 君) それでは、お尋ねの出生率と人口ビジョンの関係についてでございますが、2060年に人口7万人程度を維持するというのは、本市の人口ビジョンに示す長期的見通しでございます。人口ビジョンとは、人口の動向を分析し将来展望を示したものでございます。この人口ビジョンをもとに、今後5カ年の目標や取り組みを定めたものが総合戦略でございます。
 人口7万人程度を維持するということの展望の前提といたしましては、2030年に合計特殊出生率を1.8、2040年には現在の人口を維持するのに必要な合計特殊出生率でございます2.07を実現するとともに、社会増減の均衡を目指し、最終的には2050年に市民の希望でございます2.28の実現を目指すこととしてございます。合計特殊出生率とは、統計上の指標でございまして、一人の女性が一生に産む子どもの平均数を示すものでございます。
 本市におきましては、2008年、平成20年から2012年、平成24年の平均値が1.56となってございまして、本市の総合戦略におきましては、今後5カ年の短期的な目標といたしましてこれを1.6まで向上させることとしてございます。
 つまり、短期的な目標といたしまして1.6を目指し、その後10年ごとに1.8、2.07、2.28と段階的に出生率の向上を図ることで、ようやく7万人が維持できるというものであり、これから先も長期的視点での息の長い出生率向上の取り組みが必要であると考えているところでございます。
 続きまして、CCRCと子どもを産み育てたいまちとの関係についてでございますが、CCRCとは、コンティニュイング・ケア・リタイアメント・コミュニティー、直訳すれば継続的なケアを行う退職者等のコミュニティーというようなことではございますが、我が国では聞きなれない名前でもあることから、近ごろでは生涯活躍のまちと呼ばれるようになってきてございます。
 このCCRCにつきましては、政府は移住を希望する高齢者などの受け入れ拠点といたしまして実現を目指しているわけでございますが、近江八幡市版CCRCといたしましては、これを単なる高齢者の移住ではなく、新たな人の流れや産業を創出するきっかけといたしまして取り組んでいただきたいと考えているところでございます。
 そのため、本市における対象者は、介護が必要な高齢者ではございませんでございまして、自立した生活ができ、趣味や消費に意欲的で元気なアクティブシニアを初めといたします40代、50代のさまざまな世代を首都圏などから呼び込み、健康で安心して退職後の第二の人生をより実りあるものとしていただくための舞台といたしまして、コミュニティーづくりを想定してございます。
 こういったことから、CCRCが直接的に子どもを産み育てることにつながるものではございませんが、取り組みを通じまして首都圏や全国の方々にいつかは住んでみたい、移住してみたいという憧れの地といたしましてブランド化へ、そして市民の方には住み続けていたい、あるいは子どもを産み育てたいという町のイメージの向上につながることを期待しているところでございます。
 続きまして、総合戦略におけます将来都市像である内発的発展により心の豊かさがあふれた品格のあるまちについてでございますが、内発的発展とは、人材、景観、文化等地域の内部に存在いたします資源や知恵などを活用することで、域外からの来訪、交流を促し、それらをもとに雇用の創出、人口の定着に取り組むということでございます。これらに、市民、企業、行政が主体的に取り組むことで、心の豊かさがあふれ、いつまでも郷土近江八幡市に誇りが持てる持続可能なまちづくりにつなげていくというものでございます。
 最後に、近江八幡市版CCRCの今後の展開についてでございますが、今年度は国の地域活性化・地域住民生活等緊急支援交付金の地方創生先行型を活用させていただきまして、移住者ニーズの受け入れ態勢などにつきまして調査を行い、その結果を踏まえて本市における基本構想を取りまとめる予定でございます。
 その基本構想に基づきまして、来年度に、地域の特性や強みを生かしつつ、事業主体や地域関係者との連携、協働して構想を実現するための基本計画を策定して事業の具体化を図ってまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 再問させていただきます。
 内発的発展により心の豊かさがあふれた品格のまちを目指す町のイメージですが、大変高度なすばらしいスローガンと考えますが、一口に言って、例えば香川県が以前うどん県として、香川といえばうどん県という言葉が定着いたしました。そうしましたら、今度は逆に、うどんだけじゃないよ、香川県といったコマーシャルでまた売り出しました。そうしたイメージが膨らむ一言で近江八幡というのはどういうふうなことをイメージされていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 吉田副市長。
◎副市長(吉田正樹 君) ありがとうございます。
 ほんの少し前ですね、昭和30年ぐらいはみんなが内発的発展で一生懸命頑張ってきたんですね。例えば近所の方といろんなものをやったり面倒見たりしてきたんですね。これはみんなが地域を何とかよくしようということで精いっぱい頑張ってきたと。これがいつの間にか金銭的収益を望むようになったんですね。社会的収益を望む場所が内発的発展でございまして、外から大きな何やらを入れて元気さ、これも大事なんですよ、大事なんやけれども本来のもともと地域にあったどうですかね、生き方というのでもう一回暮らしていこうじゃないかということでございます。
 だから、変に、例えば赤いね、これ怒られますけどもね、東京の大きな大きなネオン街をこっちへ持ってくるとか、煙突立てるような企業じゃなくて、どういうんですか、ほんの一昔前にあった生きざまをみんなで共有いたしまして発展さそうということでございまして、僕はこんなに変にかみしも着んでも案外今まであったものをみんながもう一回見直しましたら、例えば無農薬のものをつくって我が近江八幡市はみんな無農薬で食べられる人が住み続けられる場所はつくったとか、これはすごいと思いますね。こういった場所をつくることも内発的発展かなと。
 また、文化ですね。いろんな水の文化とか祭りとか、いろんなあるわけであります。そういったものを先ほど申し上げましたDMOみたいな仕組みをつくっていけば、案外これは中で循環するかなと。そして、もっともっと深くやりましたら、餅でもそうですよね、昔みんなが餅つきをしたと。八幡へ行けばいろんな近所で皆餅ついたよと。これも発展でございましてね。
 だから、社会的収益というか、考え方と金銭的収益のところの差があるんですけれども、内発的発展というのは何か地域内で発展さすような仕組みをやっていこうじゃないかということでございます。
 先ほど少しずれますが、CCRCもそうなんですね。都会からわざとか技術とかいろんなお持ちの方がほっとできる地域で第二の人生を過ごすこと。ここにはたくみとかわざとかいっぱいお持ちなんですね。やはり都会を卒業された人が地方に来まして、地方のどこで自分の生きざまを、第二の人生をやっていただこうじゃないかという思想でございます。
 僕は決して、ずっと見てみますと、例えば遠野市あたりでも、やはり今現在いろんな人たちが遠野物語ということで、口、伝承されてますが、ああいったものは近江八幡でも僕は息づていくという気がします。そういったことがイメージかなと思っております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 今お聞きしておりまして、自発能動の町という、そういうイメージが湧いてきました。また、このCCRC推進事業なんですけれども、イメージとして地方創生という言葉をイメージするんですけれども、都会の高齢者を地方へというふうに言われてますので、若者がふえる町というよりは、都会の高齢化に対して地方が支援をします、ですので交付金でよろしくと言われてるような理解をしてたんですけれども、先ほどの答弁、またCCRCと若者、雇用の関係も先ほどありましたし、また今アクティブシニアを受け入れるということも言われましたので、そういう取り組みであるということを理解をいたしました。
 ただ、現在も高齢者の介護支援を必要としている方がたくさんいらっしゃって、施設に入れない方もいるわけですけれども、高齢者、そのCCRCを取り組むことによって介護の支援を、またそういう方も受けていく状況が起こる場合もあるわけですけれども、これから介護保険料の負担の財政調整制度の強化とかいろんな取り組みが必要でございます。いろんな面でこれから検討していくということでございますので、地方から発信する地方創生として、内発的発展により心の豊かさがあふれた品格のまち近江八幡の魅力を発信し、人材に来ていただける地域活性や若者をふやすために移住先として選ばれる魅力を大いに発信をしていただきたいと思います。
 では次に、住宅リフォーム助成による経済効果、またふるさと納税における経済効果についてでございますけれども、この住宅リフォームにおきましては、先ほどの質問者の回答で了といたします。来年度もぜひ実施いただけるようご検討よろしくお願いいたします。
 ふるさと納税における今年度のふるさと納税額、それに対する地域活性化による物品の収益による経済効果、あわせて物品収益による納税額はどのくらいふえる予定でしょうか。また、ふるさと納税の使い方、考え方について市長の開会挨拶にもございましたが、岡山小学校コミュニティエリア整備事業も含めてお聞かせください。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 冨士谷市長。
             〔市長 冨士谷英正君 登壇〕
◎市長(冨士谷英正 君) 住宅リフォーム助成によります経済効果はいいということでございますので、それではふるさと納税におけます経済効果につきましてのご質問にお答えいたしたいと思います。
 まず、今年度のふるさと納税額でございますが、11月末現在で約2億9,000万円となっているところであります。12月も1週間来まして約5,000万、これに5,000万足していただければ大体3億四、五千万が昨日現在と、こういうことになろうかと思います。
 今議会で追加補正を提案させていただきましたが、今年度の寄附金は5億円を見込んでおります。
 商品の売り上げに伴います各事業者の経済効果としましては、5億円の寄附金に対しまして4割もしくは2割を謝礼品として市内の各事業者を通じ寄附者の皆さん方に商品をお返ししているところでありますので、約2億円の商品売り上げになるかと考えます。
 また、売り上げに伴います納税額の増につきましては、それぞれの事業者で当該ふるさと納税のみを見れば売上増となりますが、他の商取引については把握できませんので、直ちに納税額に反映するか、不透明でもございます。
 また、各事業者の売上増が市の税収として反映するのは実は来年度の税ということになりますので、なお現時点では皆さん方にお示しすることができないところであります。
 次に、ふるさと納税の使い方、考え方についてでございますが、本市ふるさと納税は、昨年12月に平成の四方よしを目指し、制度を大幅に刷新をしたところであります。平成の四方よしとは、いわゆる寄附者の方にとっては本市のまちづくりを応援していただけるという社会貢献に加えて、本市自慢の特産品を受け取っていただくことができ、さらにこれはいわゆる寄附金控除、納めていただいたふるさと納税は返ってくるわけであります。2,000円を除いたその分は寄附金控除が受けられるという、まさに寄附者よし、また事業者にとっては特産品を提供するため売り上げ、販路の拡大、あるいは商品のPRの機会となります事業者よし、また特産品の生産者にとっては生産意欲の向上や消費拡大につながる生産者よし、そして行政にとっては寄附の拡大による自主財源の確保や本市のPRの機会となる行政よしでございます。
 議員の皆さん方の中にはまだまだふるさと納税をしたらほんまに寄附違うんかと、いわゆる寄附というのは自腹を切ることが大体日本人の寄附でありますが、ふるさと納税だけをいいますと、大変言葉は上品ではないと思いますけど、もうかる寄附です、これは。もうかる寄附であります。中には、何で強制するんや、強制決してしてない。何で岡山学区だけするんだということはあります。それはやはりどこかを一番にしていただいて、もうけていただこうということでありまして、恨まれる筋はどこにもないと僕は思っております。
 非常に平成の四方よし、これにまさる寄附があれば言っていただければと。だから、やっぱりこういうことは議員の皆さん方率先垂範して理解をしていただくと。理解もされずに自分の感覚で今までの寄附やが、これは強制やとかなんとか、こういう発想は市民にかえって混乱を招くことに僕はなると思いますので、ぜひご理解のほどをお願いいたしたいと存じます。
 まさに寄附者にとってのメリットをさらに詳しく説明をさせていただきますと、1つ目は、その寄附金をどのように使用するのか、その使途を選んでいただくことができるということであります。いろんなのがあります。いわゆる教育に使ってくれ、あるいは環境に使ってくれ、あるいは福祉に使ってくれ、全部で今7項目ですかね、に分かれてあります。
 2つ目は、年収や家族構成等によりまして寄附金控除の額には上限がございますが、上限額以内であれば、先ほど申し上げましたように寄附金から2,000円を差っ引いた全額が所得税や翌年の住民税から控除されるということで、まさに節税になるわけであります、これは。税金を払っていただいても返ってくる税金ということであります。
 さらに3つ目としまして、本市では寄附の謝礼として近江八幡特産品を受け取っていただくことができることで、寄附をしていただく方にとって大変お得な制度でございまして、この制度を利用することで誰かが損をするということはないと考えてるところでございます。
 今回、寄附金の使途の一つに特定事業として岡山小学校コミュニティエリア整備事業を追加させていただきましたが、これは現在及び未来の子どもたちのためにより安全で快適な学びの場を提供しようという志、また地域の防災力の強化、つながりを深め、活性化を図りたいという志、またそれらをふるさと納税という形で集めさせていただき、施設の整備を目指すものであり、市民の、ここが大事ですね、市政参画を身近なものにする新しい自治の仕組みづくりになる。新しい市民参加の市民の皆さん方に行政に参画していただく身近なものでございまして、まさに新しい自治の仕組みづくりになると考えてるところでございます。
 住民や市外在住の関係者の皆さん方がこの事業を通じて自主的に参画し、ともにつくり上げていくという意識を持っていただくことで、さらなる郷土愛を育むことができるとともに、今後の市政参加を身近なものと考えていただき、自身の参画によって整備した小学校、コミュニティエリアにこれまで以上に愛着を持っていただけるものであり、特に先駆けたモデル的な取り組みであると考えているところでございます。
 また、現在政府では、来年度からの実施を目指し、企業版ふるさと納税の創設が検討をされてるところでございまして、詳細につきましては、今後明らかになるものと思っておりますが、企業にとっては寄附を行った際の税制優遇措置が拡大されることから、寄附による社会貢献が、これは見込まれ、また市にとっても個人だけでなく、企業からも寄附金をいただけるということで、寄附金の増が見込めるほか、地方創生に直結する各種事業に活用できるものであると考えているところでもございます。
 いずれにいたしましても、ふるさと納税制度は地方行政にとって今現在考えられる数ある制度の中で最もすぐれた制度であり、先ほど申し上げましたように平成の四方よしが実現可能な制度であると考えてるところであります。
 この制度を多くの方々が利用することによりまして、地方創生の道が開けるものと考えてるところでございます。ぜひ議員の皆さん方にも、間違った理解をされずに、今申し上げましたことを理解していただいて、市民の皆さん方にも声をかけていただければ、本当に新しい自治の仕組みを近江八幡からつくっていく、これはまさに地方創生ではないかと思っております。
 以上です。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) ふるさと納税については他市の取り組みも進んでまいりました。どんどん商品の競争も高くなっております。ふるさとをよくしたい、盛り上げたいという趣旨からは、だんだん遠くなり、よい商品をという形に変わりつつあるのではないかとも考えます。地域活性化の取り組みとして、ふるさと納税が毎年近江八幡市へと根づく、例えば3万円なら3万円は毎年したい、また5万円はしたいという、そうした定着をする近江八幡ふるさと市民会員になっていただけるようなPRの仕方がないものかと考えます。
 例えばふるさと納税をしていただいた方に受領証やお礼状を出すときに、観光案内や近江八幡ふるさと納税会員の会的なことを考えて会員証を発行し、近江八幡市に対する意識づけ、そうすることで近江八幡へ来ていただける方をふやすこともできるのではと考えます。
 例えば会員証を持ってこられた方には、割引の店がありますよとか、観光入場券は割引しますとか、そうすることで近江八幡市に来ていただけるお客様もふえるのではないかと考えますが、お考えをお聞かせください。
○議長(園田新一 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 今いいご提案をいただいたと思うてますので、ちょうど更新時期がございましたらぜひ検討をさせていただきたいと思っております。
 それよりも、先ほど申し上げましたように、議員の皆さん方まともに理解をしていただいて、そしてバリアにならないように、理解不足のためにバリア、何か市民がこんなんしたら損やな、こんなことを言われると、何か知らんけれども、国賊とは言いませんけれども、やはり市挙げてやって、いいことでございますので、その点は間違いのないご理解をいただきたいと、これだけはお願いいたしたいと思います。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 少し心配な部分でございますけれども、市内の方のふるさと納税も推進をされておりますけれども、税控除における税収の減少についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) よく、これもご心配いただくことなんですが、ご存じのように、この地方財政法では、いわゆる交付税制度がございます、地方交付税。これは、いわば標準財政需要額でしたかね。要は、近江八幡市は、近江八幡、日本人は北海道、北は北海道から九州、沖縄までどこに住んでいただいても、最低のサービスを受ける権利を有していただいとるわけであります。その費用が基準財政需要額です。すなわち、8万2,000の人口ならば年間100億要るとしましょうね。ほと、税収が80億しかない、20億足らない。これは交付税で来ていただくという、ごく簡単に言いますとこういう制度なんですね。だから、それが80億が例えば5億丸々市民の人がしていただいたら75億になるわけですね。そうしますと、交付税は25億いただける計算になるんですが、このときは75%はくれるんです。5億の75%でありますから、3億7,500万というお金は受ける。すなわち、25%は削減される。そのかわり、削減された5億はこっちでいただいてますから、5億は丸々ない、4割としたら、6割で3億ありますから、相殺したら絶対に得なんです、そのほうが。だから、75%は補償というか、補填してくれるんです、交付税で。20、10減ったら7.5まで補填してくれます、2.5は減るんですけれど、こちらでふるさと納税でもらってますから、トータルしたら絶対ふるさと納税もらってるほうが、これは数字でははるかにプラスになるということになっておりますから、これはご心配要らないとご理解いただきたいと思います。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) ふるさと納税の使い方ですけれども、このたびふるさとの納税を活用した岡山小学校コミュニティエリア整備について使われるということですけれども、この学校の整備はふるさと納税があってもなくても整備しなければいけない事業でありますので、岡山小学校エリアの整備についてはしっかりと、ちゃんと、あってもなくてもするという、その上でこういうことをしてるということをしていただきたいと思っておりますが、それでよろしいでしょうか。
○議長(園田新一 君) 冨士谷市長。
◎市長(冨士谷英正 君) 岡山学区は、11自治会ございます、全部回らせていただいて、そのように説明をさせていただいている。ただ、岡山で申し上げましたように、新しい自治への参画の仕組みづくりなんですよということと、本来ならば一般財源でこちらに持っていくのが、ふるさと納税いただければ、その持っていく分が他の福祉にでも回すことができると。こういう説明をしておりますので、ふるさと納税で学校建てようと、そんな大それた気持ちはございませんので、目的はあくまでも市民の皆さん方が行政に参画をしていただく、新しい仕組みづくりなんだよというところからスタートをしてるというふうにご理解いただきたいと存じます。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 理解をいたしました。本当に皆さんの手で、私たちの手で、その学校を建設したという、そういう喜び合える意味で、岡山学区にとどまらず、全国にも発信をしてもいいのではと考えますのでよろしくお願いいたします。
 次に、障害者差別解消法について質問させていただきます。
 12月3日から9日までは、障害者週間です。障害を理由とする差別の解消を推進することにより、全ての国民が障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現を目指し、障害差別解消法が平成25年6月26日に公布され、28年4月に施行されます。
 障害者差別解消法には、合理的配慮と言われております個別的事業に影響されることから、行政としてどう対応するのかが問われることになります。教育、公共交通、医療、雇用、役務の提供等々、障害基本法において障害者の自立及び社会参加の支援等のための基本的施策として規定されている分野も含めた広汎な範囲が、分野が対象となります。
 法は、権利条約に、個々の場面において社会的障壁の除去の実施について、必要かつ合理的配慮を行うことを求めています。施行されるに当たり、当市において障害者差別解消法の取り組みは体制が整っていますでしょうか。
 教育面ですが、合理的配慮、基礎的環境整備についてですが、障害のある子どもが他の子どもと教育を受ける権利を享有、行使することを確保するために、学校の設置者及び学校が必要かつ適当な変更、調整を行うことであり、障害のある子どもに対し、その状況に応じて学校教育を受ける場合の定義がされております。
 障害のある子どもに対する支援については、法令に基づき、または財政措置により、国、県、各市町村内で教育環境整備を行うと言われております。
 合理的配慮、基礎的環境整備について、28年4月からの取り組みについてお聞かせください。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
             〔福祉子ども部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 池上議員の障害者差別解消法の施行に当たってのご質問にお答えをいたします。
 障害者差別解消法の施行により、市には差別を解消するための措置として差別的取り扱いの禁止と合理的配慮の不提供の禁止の2つの法的義務が課せられることになりました。
 国の基本方針策定が今年2月末と約1年間遅延したことから、全国的に県、市町の施行準備もおくれが生じております。そのような中、市におきましては、努力義務ではありますが、みずからの職員に対して示す望ましい対応事例集と言えるいわゆる対応要領の策定をする予定でおります。各種障害者団体の当事者代表からこれまでの市の窓口対応等で困った事例等のヒアリングを行い、対応策を協議した結果を障がい福祉課で取りまとめて策定する予定でおります。
 策定しました対応要領の周知徹底と理解を深めるため、市職員研修と位置づけて28年3月末までには職員研修を開催する予定でおります。
 また、相談紛争解決の体制整備については、既存の体制活用を基本とすることから、本市においては、人権市民生活課の相談機能と関係課との連携を考えております。
 そのほか、平成25年の本公布以降、約2年間における啓発活動として、職員に対しては毎年開催しているコミュニケーション保障の窓口対応職員研修の機会や管理職向けの会議等で取り組んでおります。
 市民に対しましては、地域自立支援協議会やホームページ掲載、民生委員の研修会等での周知や啓発活動に取り組み、28年3月の広報でも周知を予定しております。
 障害者の権利擁護という非常に重要な課題でありますので、引き続きご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 日岡教育長。
             〔教育長 日岡 昇君 登壇〕
◎教育長(日岡昇 君) 池上議員の合理的配慮と基礎的環境整備についてお答えします。
 障害者差別解消法が来年4月1日より施行されますが、その中で示されている合理的配慮については、その人の困っておられる内容に対して、その人の障害に合ったやり方に変更したり調整しながらサービスを提供することとされています。
 これまでも、本市では障害や発達障害のある児童・生徒に対して、保護者と学校と教育委員会事務局が相談を重ねながら、それぞれに合った教育の場を考えてまいりました。
 学習の場面においては、言葉で理解すること、書くこと、自分の気持ちを伝えること、友達とのコミュニケーションをとることなどが苦手な子どもに対して、黒板に近い位置に席を確保することや漢字にルビを打つこと、黒板をデジタルカメラで撮影しプリントアウトして渡すことなど、子どもの特性に応じて学校と保護者が相談し支援してきました。また、日常的に医療的ケアが必要な子どもに対して、授業中にも保護者や看護師に来ていただいて介助をお願いしています。
 このように、児童・生徒の困っていることや苦手なことはそれぞれ違いがあり、学習や人とのかかわりの中で日々成長し、求められるニーズは変わっていきます。障害者差別解消法が施行された後も子どもの実態と保護者の思いを十分受けとめながら、個に応じたきめ細やかな支援や配慮の変更、調整を実施していきます。
 さらに、池上議員が言われる基礎的な環境整備については、誰もが学校生活を送りやすい校舎のバリアフリー化について、以前からスロープや手すりを設置したり教室配置の変更などにより対応してきました。
 また、エレベーターの設置については、これまで施設の改築などに合わせて、金田小学校、島小学校、八幡中学校に整備し、現在建築中の桐原小学校にも整備する予定です。
 本年度は、岡山小学校に階段昇降機を設置し、肢体が不自由な子どもの移動だけでなく、足をけがした子どもが利用するなど、その有効性は全校児童に理解され、障害者に対する理解にもつながっています。
 また、電子黒板やタブレットの導入によって、言葉だけで理解することが苦手な子どもには、視覚的に伝えることでより理解が深められています。
 今後も、子どものニーズと学校の状況に応じて適宜対応していきたいと考えています。
 学校は、保護者とともに児童・生徒の将来の自立した姿を思い描きながら、児童・生徒の実態に応じた配慮について相談を重ねていくことが重要です。障害があってもなくても、誰もが差別されず、互いに尊重した共生社会を実現するために、全ての児童・生徒が安心して学校生活を送れる教育を今後も進めてまいります。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 福祉子ども部長の答弁で、法施行に当たって、施行までに、市は市職員の好ましい対応事例集的な内容の対応要領を策定して、職員研修をするという答弁がございましたけれども、人事管理、また職員研修の視点から総務部長にお伺いいたしますけれども、あっては困ることですが、法施行後、窓口対応において市職員が望ましくない対応をされた場合、その改善に向けた相談窓口や対応先についてはどのようにお考えになっておられますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 川端総務部長。
◎総務部長(川端康仁 君) ただいまのご質問については、障害をお持ちの皆様のみならず、多くの本市役所にお見えになる皆様方の窓口でのトラブルというふうに捉えさせていただきますけれども、そういう場合は、基本的には原課が対応して担当部長が対応するということになっておりますが、場合によっては人事部局がその中に入っていろいろなケースに対応させていただいているところでございますが、今後もそのようにさせていただきたいというふうに思っております。
 以上でございます。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 法施行は、28年4月はスタートであって、ゴールではないわけですけれども、その合理的配慮の提供については引き続き各職場での徹底が必要であると考えます。市職員として求められる基本的人権の尊重や接遇の研修が必要と考えますが、市職員に対する研修や適切な対応の徹底等については、今後どのように取り組まれようと考えておられますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 川端総務部長。
◎総務部長(川端康仁 君) 先ほどの質問にも関係をいたしますけれども、我々市民への窓口対応、電話も含めてでございますけれども、接遇、いわゆる市民の皆様等の円滑なコミュニケーションを図っていくという部分については非常に重要なことと認識しております。これまでにおいても、接遇等、またちょっと視点は違うかもわかりませんが、公務員倫理、さらには不当要求対策も含めてさまざまな研修を実施しております。本年度、人材育成基本方針を改定を現在しておるところでございますけれども、その中にも職員の育成についてそのような社会人として、市役所職員としてというより社会人として、人間として必要な部分についてはきっちり研修等を進めるようにしてまいりたいというふうに考えております。
 以上でございます。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 研修におきましては、特に4月がスタートになっておりますので、ぜひそれまでにまたきちっとした研修をとっていただきたいなというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。
 個々の障害についてもお聞きしたいと思ってたんですけれども、個々の対応要領をつくっていただけるということでございますので、個々の取り組みについては省かせていただきますが、28年4月からの施行となります合理的配慮、基礎的環境整備への取り組みがきちんとできますよう、全職員が、また教育委員会先生方が取り組んでいただける体制づくり、人づくりをよろしくお願いいたします。
 では次に、高齢者の免許証返納についてお伺いいたします。
 高齢者の自動車事故は、若い方に比べて判断力も遅くなり危険度が増してまいります。また、逆走等のニュースも大きな事件となっております。これは、警視庁における都内の交通事故ですが、事故は年々減少している中で、高齢者の運転事故の場合は年々高くなり、平成26年度は総件数の20.4%を占め、10年前の1.9倍、安全不確認が最も多くなっており、脇見や考え事をしていての発見のおくれは69.5%を占めております。
 自分では安全と思っていても、他人が見ると安全運転とは言えず、その理由として注意力や集中力が低下していること、瞬間的な判断力が低下していること、過去の経験にとらわれていることがあるそうです。一般的には、加齢に伴う動体視力の衰えや反応時間のおくれ、身体機能の変化、危険の発見がおくれがちであるということです。
 不安を感じた方は、自主返納くださいという取り組みがされております。運転免許証自主返納高齢者支援制度が実施されております。ただ、返納しようと思っても、なかなか手放すことができません。返納に伴ってサービスにも取り組まれておりますが、そうしたことをきっかけに返納も進むのではと考えます。どのようなサービスがありますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 江南市民部長。
             〔市民部長 江南仁一郎君 登壇〕
◎市民部長(江南仁一郎 君) 池上議員の高齢者の免許証返納に関するご質問にお答えをいたします。
 高齢運転者による交通事故は、全国でもアクセルとブレーキの踏み間違いの運転ミスや通行区分の逆走などによる痛ましい事故も多く発生しており、本市におきましてはそこまでの重大事故の発生はないものの、65歳以上の高齢者による事故は平成26年では83件発生し、事故全体の18%を占める状況となっております。
 このような中、高齢運転者の運転免許証自主返納制度は、運転に不安を感じながらも買い物、通院などの生活手段としての自動車の運転を継続されている高齢者に対し、運転免許証を返納しやすい環境をつくることによって、事故の発生抑止に直接つながる最も効果的な取り組みと考えております。
 お尋ねの免許証返納に伴う各種の特典につきましては、本市では、平成24年度から近江八幡市運転免許証自主返納高齢者市民バス回数使用券支援実施要綱を定め、運転免許証の自主返納を促進するとともに、高齢者にかかわる交通事故の防止と市民バスの利用促進を目的に、自主返納された市内在住の65歳以上の方に市民バス回数使用券3冊、7,500円分を無料交付させていただいております。
 昨年度は、93人に対して交付をいたしており、今年度も11月末現在で既に74名の申請をいただき、交付数は年々増加傾向にございます。
 また、免許証の返納は滋賀県警察本部による支援制度としても運用されており、これに賛同されている事業者の協力により、自主返納者は返納時に交付される運転経歴証明書を提示することで商品の割引などの特典が利用できます。
 一例を挙げますと、路線バス運賃の100円割引や滋賀県タクシー協会加盟のタクシー運賃の10%割引きなどを初め、ほかにも宿泊施設や飲食店での割引などがあります。ただし、路線バスの運賃割引に関しましては、路線によっては割引を受けられない路線もございます。
 滋賀県警では、この制度に賛同いただける事業者を随時募集されており、今後も特典などのサービスが充実されていくものと思われます。
 本市におきましても、引き続き制度を継続しながら、免許証の自主返納を促進し、高齢者による交通事故防止に努めてまいりたいと考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 高齢者は65歳以上ということで私も入るわけですけれども、運転免許証を返納することで運転経歴証明書をいただき、それを見せることで運賃割引、サービス割引がされておりますが、あかこんバスも今7,500円という形で、またバスのほうも路線バスでも割引券があるということですけれども、あかこんバスが走っていないところで、しかも路線バスでも使えないところというところがございます。そうした方にも同じバス割引券やあかこんバス利用券となっているのですけれども、その点はどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 江南市民部長。
◎市民部長(江南仁一郎 君) 今お尋ねいただきました市民バスと路線バスの関係でございますが、確かに路線バスにつきましては一応割引制度があるんですけれども、例えば近江八幡市で申しますと、日八線、岡屋線、それから竜王線、いずれもJR近江八幡駅を起終点といたしまして南側へ走っていく路線があるわけでございますが、実はこの路線につきましては、不採算路線でございまして、いずれも国、県、また本市も運行に係る助成をさせていただく中で運行がなされているという路線でございます。こういったものは他市にもございまして、バス協会さんのほうがこういった補助を受けて走行している路線については、この割引制度は当面適用をちょっと見送りましょうということを決められておりますので、ほかの路線は乗っていただきましたら、これは割引は受けられるということであります。
 加えまして、路線バスが走ってるところにつきましては、市民バスはなるべく併走しないと、こういうことになってございますので、路線バスの割引も受けられないし市民バスにも乗れないと、こういった方が一部やはり出てこようかと思います。そのあたりは今後の課題ということになるわけでございますが、先ほどお答え申し上げましたように、例えばこの県の県警の制度ですと、こういった高齢者の運行に対する助成のみならず、例えばタクシーの助成、それから飲食店、いろんなサービス、最近では例えば返納いただいたときにお受け取りいただくカードをお見せいただくことで、例えばマッサージでありますとか、あるいは司法書士さん、弁護士さんの無料の法律相談であったりとか、こういうさまざまなサービスが出てきておりますので、こういったものもご利用いただく中で、促進に努めていきたいなと、このように考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) そうしたあかこんバスでも割引、バスですね、路線バスでも使えない方に対しての配慮ができればと思っておりますので、また検討していただければと思います。よろしくお願いいたします。
 サービスについてですけれども、割引サービスを見ておりますと、彦根市においてはたくさんのお店等で割引サービスがされております。近江八幡市においては、今回8軒のお店が登録をされておりました。こうしたことに取り組んでいただけるように、事業者、商店等の推進を市としてもしていただきたいと考えるのですが、どうでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 江南市民部長。
◎市民部長(江南仁一郎 君) この県警のサービスにつきましては、協賛事業所、随時公表してらっしゃいますが、議員ご指摘のとおり、やはり近江八幡市は少し少ないということでございます。これは各警察署管内が独自に協賛事業所への働きかけをなさっておられますので、当管内につきましても随時そういった働きをしていらっしゃるということでございますから、順次協賛店を拡大していくというふうに考えておりますし、また安全運転管理者協会等参加事業者もいらっしゃいますので、そういったところも含めてご依頼をしてまいりたい、このように考えております。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 返納制度についての広報等周知はどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 江南市民部長。
◎市民部長(江南仁一郎 君) まず、全般的なパンフレットがあるわけでございますが、これは自主返納なさったときにご本人さんが受け取られるものもございます。そういった制度周知のものは警察署にもございますし、市の交通のほうの窓口にも一部置かさせていただいております。
 県の制度の、詳しくは県のホームページ、それから市のほうでも市民バスを含めた部分のご紹介ということでホームページに掲載させていただいておりますし、またこの県警のいろんなサービスが受けられるページへのリンクができるような形でホームページは構成しております。
 今後、もう少し積極的な広報ということもございますので、もう一度またありようにつきましては検討させていただきたいというふうに思っております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) ここでちょうど今5項目終わって、まだ14分ありますので、あと4項目ありますのでよろしくお願いいたします。
 子育て支援について質問をさせていただきます。
 子育てアプリですけれども、以前子育てに関する情報を携帯電話、スマホ等でお知らせする情報アプリについて質問させていただきましたが、その後、活用状況はどのような状況でしょうか。現在、何名くらいの方が利用されていますでしょうか、お伺いいたします。
 また、子ども・子育てについて、保育料や放課後児童クラブについて質問させていただきます。
 ことしの4月から保育料が改正になり、第2子や第3子の子どもさんに対して保育料が減免される制度ができました。多子減免ですが、例として、例えば小学校高学年の子どもさん、お二人目が小学校2年生、3子、4子が保育園の場合、4番目の子どもさんが半額となります。幼稚園ですと、この場合は3子が半額で4子が無料となります。保育園の制度と幼稚園の制度は違うわけですが、就学前の子どもと考えれば同じであるわけで、両方ともゼロ歳から小学校3年生までと決めていただければ第2子半額、第3子無料となるわけです。この制度についてのお考えをお聞かせください。
 先ほどの例ですと、年長さんが小学校に上がれば下の子どもさんは第4子ではありますが保育料は全額納めることになります。放課後児童クラブにおいてはいろいろ検討された結果、市内全域1万円と統一されました。こうした場合、子どもさんが3人いれば3万円、4人いれば4万円となります。子育て支援として減免も考えられますが、今の制度は市統一ということですので個々の減免はできません。よい方法、支援できる体制づくりはできないものでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
             〔福祉子ども部長 鳥居広子君 登壇〕
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 池上議員の子育て支援についてのご質問にお答えをさせていただきます。
 まず、アプリ活用についてのご質問にお答えをいたします。
 子育てに関する情報発信につきましては、過去にも議員からご質問をいただきましたとおり、子育て中の保護者が必要な情報をタイムリーに入手できることは何よりも大切な市民サービスであると考えます。
 そのための取り組みとしまして、平成25年11月から、近江八幡Town‐Mailを活用した子育て応援サイトを開設し、子育てに関するワンポイントアドバイスや地域での子育て支援事業の情報をメール配信し、情報提供に努めています。11月末現在で利用登録者は274名で、徐々にではありますが増加している状況です。
 また、アプリの活用については、今年度より少子化対策強化事業により、子育て情報の発信とともに、地域での子育て支援の連携を図るため、近江八幡市子育てネットワークのフェイスブックを平成27年8月に開設し、子育て中の保護者が交流できるネットワークづくりに取り組んでいます。
 以前、議員からご提案のありました中津川市のように個人の履歴に合わせた健診や予防接種のスケジュールが自動的に配信されるというサービスについては導入できていませんが、今後も市民の皆様へよりわかりやすくタイムリーな情報発信ができるよう取り組みを進めていくとともに、子育て応援サイトや子育てネットワークの利用登録者の増加のための周知に努めてまいります。
 次に、保育料の多子減免についてのご質問にお答えをいたします。
 平成27年4月から、子ども・子育て支援新制度が施行され、幼稚園、保育所の保育料については、負担の平準化の観点から保護者の市民税所得割額に応じた応能負担となりました。
 また、議員ご質問の多子世帯に対する保育料軽減措置につきましても、幼稚園、保育所の整合性を図りつつ、同様の考え方で取り扱うこととなりました。
 具体的には、幼稚園を利用される教育標準時間認定を受けた子どもは、幼稚園年少から小学校3年生までの6年間の範囲において、最年長の子どもから順に1人目、2人目、3人目と数え、所得に関係なく2人目は半額、3人目以降は無料となります。
 また、保育所を利用される保育認定を受けた子どもは、ゼロ歳から就学前までの6年間の範囲において、最年長の子どもから順に1人目、2人目、3人目と数え、所得に関係なく2人目は半額、3人目以降は無料となります。
 議員ご指摘のとおり、幼稚園と保育所では対象年齢の範囲が違うわけですが、これは国の子ども・子育て会議においても議論され、複数の児童が同時就園している場合に適用している従来からの保育所多子軽減制度と、地域によっては2年または3年の保育の幼稚園での多子軽減について、公平性、整合性を保ちつつ多子世帯の子育て支援につながる制度設計がなされたところです。
 なお、保育料の多子軽減制度につきましては、対象となる年齢は違うものの、同じ6年間を対象範囲として実施するよう子ども・子育て支援施行令に定められ、全国で統一した取り扱いとなっておりますのでご理解をお願いいたします。
 次に、放課後児童クラブの利用料についてお答えいたします。
 放課後児童クラブの利用料につきましては、平成26年度まではそれぞれのクラブ独自で利用料を定められており、月額8,000円から1万4,000円まで利用料の負担に差があり、またひとり親や兄弟姉妹利用の場合の利用料についても、各クラブの裁量により割引を定められていたという実態があったことから、同じ市内の放課後児童クラブでありながら、学区クラブにより利用料が大きく異なるという状況がありました。
 このことから、市民サービスの公平性の観点より、市子ども・子育て会議を初め各方面での検討、議論の末、平成27年度から子ども・子育て支援制度の施行と時期を同じく、運営基準を統一し、利用料を月額1万円とした経過がございます。
 また、利用料の統一とあわせ、低所得者に対する助成制度を設け、生活保護世帯や市民税所得割非課税世帯に対し、半額の月5,000円の助成を実施しているところです。
 議員ご指摘の兄弟姉妹で利用される場合の利用料の減免についてですが、さきに申し上げました経過からも、所得にかかわらず一律の利用料としておりますことや低所得者の方の場合には助成制度を設けていることもあり、他子利用の場合の利用料減免については現在のところ検討しておりませんので、ご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) アプリを通じて提供されるサービスは、他市においてもたくさん活用されておりますが、今のタウンメールの活用をお聞きしておりまして、ふえているとはいえ、274名ということで大変少なくてもったいないなと考えます。フェイスブックとも連動するということですので、多くの方が活用できるよう頑張っていただきたいと思います。
 その上で、他市で活用されているアプリの活用についてもご検討いただきたいと思います。これは要望といたします。
 保育園、幼稚園の制度についてですが、これは国全体で決まっていることで、これは仕方がないと考えますが、市独自の支援策についてはどのようにお考えでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 鳥居福祉子ども部長。
◎福祉子ども部長(鳥居広子 君) 市独自の制度についてのご質問ということでお答えをさせていただきます。
 一応保育園、幼稚園の多子減免については先ほど申し上げましたとおりですが、本市におきましては所得制限を設けてはおりますけれども、18歳以下の第3子以降の保育料につきまして、多子世帯保育料支援事業として独自の施策を今年度から実施をさせていただいております。
 児童49人に対しまして、約280万円の補助金支出を見込んでおりまして、来年度も多子世帯に係る子育て支援施策として継続して実施をしていきたい方針としております。
 今後も、国の制度はもとより、市の独自施策も含めまして、少子化問題の解消となるよう進めてまいりたいというふうに考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 放課後児童クラブについてですけれども、減免を望んでいるところは1カ所だけではないというふうにお聞きをしております。27年度改正をしたところでありますので、すぐにというわけにはいきませんけれども、またこれも検討をよろしくお願いいたします。
 次に、残薬への取り組みについてお伺いいたします。
 病院へ行きますと病状に合わせてお薬が出されます。最近では、お薬をきちっと1回ずつ飲みやすいように分けてくださるところもありますが、毎日の薬を飲み忘れたり飲み残す場合があります。それでも、次に病院へ行かれたときにはまた同じようにお薬が出されます。家ではお薬はたまる一方です。
 県においては、お薬の持参袋をつくって県内の507店に配付し、3カ月間で91の薬局に延べ537人の方が残薬を提出されたそうです。その中で、有効利用が74%で約125万円だったそうです。薬局で見ていただき有効利用することで、医療費の負担軽減につながるということです。
 県内507店に配付し、91の薬局で提出があったということですけれども、近江八幡市内には薬局は何軒あり、何軒で残薬の提出がありましたでしょうか。近江八幡市においても、残薬を薬局へ提出する体制づくりの推進に取り組んでいただきたいと考えます。お考えをお聞かせください。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 津田福祉子ども部理事。
             〔福祉子ども部理事 津田幸子君 登壇〕
◎福祉子ども部理事(津田幸子 君) 議員ご質問の残薬への取り組みについてお答えします。
 残薬の取り組みにつきましては、平成24年、調剤報酬改定に合わせ、薬学的管理、指導の中で、調剤前に次の4点を確認することになっております。1、アレルギー歴、副作用歴、2、重複投薬、相互作用、3、服薬中の体調の変化や副作用が疑われる症状の有無、4、服薬状況、残薬、これは患者からの口頭確認、患者が残薬を来局時に持参されるということです。
 残薬の調査につきましては、滋賀県薬剤師会が昨年度から実施され、市内には37の調剤薬局があり、調査期間の3カ月間で、当市では7薬局で24万6,205円、1薬局当たり約3万5,000円分の残薬の提出がございました。また、県全体で70歳以上の方からの回収が78%でありました。今年度についても、9月から11月までの3カ月間で調査を実施されたところです。
 調査の結果から、いわゆる残薬の原因として薬の数や量、飲む回数が多過ぎること、自己調節や自己判断により服薬を中止されること、処方日数と受診間隔が合わないことなど、理由はさまざまです。
 薬局では、飲み方の工夫、剤形変更、服薬回数変更等を主治医に提案すること、薬の副作用や効能効果についても患者さんに説明されておられます。
 今後も、残薬の取り組みは全ての薬局で継続して実施され、また訪問介護等実施されている事業所にもご協力をいただき、事業拡大に努めていただいております。
 本市としましても、薬局の残薬削減の取り組みが医療資源の無駄を省くだけでなく、市民の健康を守るため、適正な服薬についての啓発などを広報等で市民に広く周知してまいりますので、よろしくお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 質問の途中ですが、ここでお諮りします。
 この際、議事の都合により、会議規則第9条の規定に基づき本日の会議時間を延長したいと思いますが、これにご異議ありませんか。
             (「異議なし」と呼ぶ者あり)
○議長(園田新一 君) ご異議なしと認めます。よって、本日の会議時間を延長することに決しました。
 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 医療費の削減、また本人の負担軽減にもつながりますので、市としても広報等よろしくお願いいたします。
 次に、総合医療センターについて質問をさせていただきます。
 医療センターのメンテについてですが、総合医療センターが建設されたのは平成18年、はや10年を迎えます。その間、ご苦労も多かったことと考えますが、当初PFIでスタートした医療センターでした。やむなく解除いたしましたが、PFIのよいところは、常に病院管理がされメンテをしながら長期にわたって運営ができるということでした。よく虫歯予防に例えられていましたが、例えば虫歯も早期に治療、予防することで歯が長もちできるということです。現在、10年がたったわけですけれども、医療センターのメンテ等についてどのようにお考えでしょうか。
 2つ目に、救急患者さんについてですが、ある方が脳梗塞ではないかと疑い、ご自分で急患で行かれたわけですが、救急車を使わず家族の自家用車で行ったわけです。検査をされない状況で、様子を見ましょうということでした。が、その医師が上司の方に指示を仰ぎ、検査をしてもらったら脳梗塞で即入院ということでした。ご本人は、あのときそのまま様子を見ましょうということで帰っていたら、今の自分はありませんと言われておりました。
 救急車で行かれない場合の対応が救急車で行ったときの対応と違うわけですが、なるべく救急車を使わないで行こうと思うことからご自分で行かれるわけです。検査をするかしないかの判断はどこでされるのか、また病院の救急と病院はオンラインではつながっていないのでしょうか。
 その方は総合医療センターへかかっておられる方で、近くの病院でと言われて、自分は総合医療センターにかかっているということで言われたわけですけれども、そういう新しい方もあるわけですけれども、救急で行かれた後の治療を医療センターで見ていただけるようにできないものか、お聞かせください。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 宮下総合医療センター事業管理者。
             〔総合医療センター事業管理者 宮下浩明君 登壇〕
◎総合医療センター事業管理者(宮下浩明 君) 池上議員の医療センターに関するご質問にお答えいたします。
 まず、1つ目の施設や医療機器のメンテナンスなどについてですが、平成18年10月に開院いたしました当医療センターも既に9年が経過し、来年秋には10年目を迎えることとなりました。入院外来を問わず、患者様には安心・安全な医療を提供できるよう、さらにはこのような医療を快適な環境下で提供できるよう、施設の維持管理には細心の注意を払って取り組んでいるところでございます。
 しかし、9年も経過いたしますと、建物にも修繕を必要とする箇所も発生してまいりますし、医療機器も故障や買いかえの必要なものも出てまいります。
 議員ご指摘のように、PFI運営当時の契約では、耐用年数が過ぎれば予防的な補修改修を行い、施設を最適な状態に維持するというものでした。しかし、大規模な改修や医療機器の更新などは病院側が負担するというものでしたので、PFIによる施設や医療機器のメンテナンスに想像以上の経費がかかり、経営を圧迫することとなってしまいました。
 平成21年にPFIを解約し、直営に戻すことができましたが、それ以後は当院の職員と施設維持管理業務の委託業者が定期的に施設の点検を行っており、小規模な修繕については随時に発注を行い、大規模な修繕については計画的に予算を計上して対応しているところでございます。
 また、医療機器については耐用年数がありまして、順次買いかえを必要としますが、非常に高価なものでありますので、丁寧に扱い、修理のできるものは修理を行い、できるだけ長く使用できるように努力しております。
 それでも故障が頻回に生じたり日々進化する医療レベルに対応できなくなった機器に関しては、患者様への診療に悪影響を及ぼすため、順次更新を行っております。
 いずれにいたしましても、開院後10年経過いたしますと、施設や医療機器の修繕、更新がふえてまいります。当医療センターは東近江圏域の基幹病院であり、急性期病院にふさわしい医療機能を求められておりますので、しっかりした経営のもと、計画的に整備を進めてまいりたいと考えております。
 続きまして、2つ目のご質問であります。救命救急センターでの対応についてお答えいたします。
 まず、救命救急センターでは救急車で来られた患者様もご自分で来られた患者様も、そのときの担当医師が区別なく診察をしております。議員がお聞きになられた患者様は、恐らく最初に救急担当医が診察し、次に上級医が診察を行ったものと思われます。
 救命救急センターでは、まだ診断のついていない患者様が多数受診されます。中には、教科書的な症状や検査結果を示さないため、診断が非常に難しい症例も含まれています。このような場合でも、正しい対応ができるよう救急の現場では上級医の指導を仰ぎながら診療を行い、安全で質の高い診療を提供できるよう指導をしてまいる所存です。
 ちなみに、昨年度の年間救急患者数は1万6,727人で、1日平均46人でした。救急車の搬送数は年間4,994台で、1日平均14台でした。このように、多数の患者様が集中したときに、重傷者を選別するために救急外来の看護師が重症度の判定を行い、治療の優先順位を決めさせていただいております。これを外来トリアージと申しますが、言葉の意味は、診察の優先順位を3段階にするという意味であります。
 ご自分で来られた患者様の中にも重傷者は含まれております。そのときには適切なトリアージ、そして丁寧な診察をすることによって、患者様の生命と健康が守れるものと思います。医師だけでなく、当医療センターの全職員が精度の高い医療を提供できるよう、今後さらなる努力をしてまいりますので、ご理解いただきますようお願い申し上げます。
 次に、救急受診した患者様があした近くの病院か診療所に行くように進められた件についてご説明いたします。
 議員もご承知のとおり、地域包括ケアシステムという考えを国が推し進めています。急性期病院と慢性期の病院、診療所、介護、療養施設、在宅が連携しながらそれぞれの機能を分担することが求められています。
 当医療センターは急性期を分担しており、重症者、手術の必要な方、ほかの診療所では診られない方などを診察することが求められています。したがって、例えばけがをされて救急で縫合された患者様は、後の処置や縫合した糸の抜糸は診療所にお願いしております。また、胃腸炎などで来られた患者様もかかりつけの先生にご紹介させていただくことがあります。
 このように、急性期病院からかかりつけ医や一般病院に紹介する流れは、将来の日本の医療を守るための国の方針であり、私ども医療従事者も申しわけない気持ちを抱いておりますが、このような事情があることをご理解いただきたいと思います。
 なお、情報オンライン接続についてですが、当院の救急外来ももちろん院内の電子カルテと接続しており、情報共有できております。さらに、最近では病病連携や病診連携を進めるに当たり、滋賀県では医療情報ネットワークが開発されており、県医師会のあさがおネット、滋賀県医療情報連携ネットワーク協議会のびわ湖メディカルネットがそれであります。
 しかし、セキュリティーの問題や利便性、経済性に問題があり、まだまだ普及していないのが現状です。近い将来、広く普及すれば、診療所から病院の情報が見え、病診連携が今以上に円滑に進められ、患者様の納得のいく医療が提供できるものと期待しております。
 当医療センターは、近江八幡市民のみならず、東近江圏域の命と健康を守るため、住民の皆様のご意見を可能な限り取り入れていきますので、今後も温かいご支援をお願いいたします。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 最後の質問になります。
 町内会自治会の活動についてでございますけれども、自治会において災害時や非常時での助け合いはなくてはならない取り組みです。地域の中で取り組みをしている地域とそうでない地域の差ができているのではないかと考えます。
 心配をしておりますが、当市における自治会会員の加入件数は何%でしょうか。
 また、自治会の未加入の方への加入促進にどのように取り組まれていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 野田総合政策部長。
             〔総合政策部長 野田健志君 登壇〕
◎総合政策部長(野田健志 君) それでは、池上議員お尋ねの町内会自治会のまちづくりについてお答えいたします。
 市内には167の自治会があり、従来から自治会を通じて地域のつながりを大切にしながら、それぞれの実情に合った主体的な取り組みが行われてきました。しかし、単身世帯の増加や核家族化、住環境の変化、人と人とのつながりの希薄化などにより、地域活動に対する価値観が多様化してきており、本市における自治会加入率は平成23年4月1日では80.2%であったものが、今年度は76.9%と、全国と同様の減少傾向を示しております。これは、集合住宅などの自治会に未加入傾向が強い世帯がふえていることと、世帯分離などがその要因ではないかと思われます。
 自治会は、防災や防犯、福祉、環境衛生など行政では手の届かない部分においてさまざまな役割を担っていただいておりますことから、住みよい地域社会をつくるためには必要不可欠な組織であります。こうしたことから、自治会加入率の向上を目指して、昨年度には市連合自治会や単位自治会、各学区まちづくり協議会の協力を得て自治会加入促進パンフレットを作成し、全戸配布するとともに、自治会の協力を得ながら未加入者への加入呼びかけや転入者に対しての配付を行っております。また、分譲宅地などの開発における協議においては、自治会未加入区域とならないよう自治会加入の勧奨に努めることを要件とし、事業者と住民に対し相互理解を求めています。
 なお、事業者と近隣自治会の調整が困難となった際や現在自治会未加入区域となっている地域については、担当課であるまちづくり支援課職員が協議の場に同席し、地域コミュニティーの形成の必要性や他の自治会の事例紹介を行うなど、住民理解に努めております。
 結果、複数の地域では加入受け入れが進んだり、自治会活動の初期段階としての自治活動組織の形成が進むなど、一定の成果を上げているところでございます。
 こうした取り組みを継続的に行うことで地域活動の主体となる自治会組織力の向上と活性化を図り、協働のまちづくりを推進してまいりたいと考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 答弁と重複しますが、マンションやアパート等集合住宅の加入促進について、特にどのような取り組みをされていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 野田総合政策部長。
◎総合政策部長(野田健志 君) 集合住宅などの加入促進についての取り組みでございますが、開発協議時における取り組みとしましては、特に賃貸の場合は自治会加入を要件とすることを検討されるよう指導しております。
 また、分譲マンションにつきましても、地域活動に参画していただけるよう、防災や防犯、環境美化などだけでなく、近江八幡に対する愛着を高めることにつながると考えますので、入居者が自治会に積極的に加入されるよう指導を行っているところでございます。
 なお、既に入居が完了し、居住定着されている集合住宅につきましては、自治会の必要性を感じておられない世帯も多くあると思われますので、自治会と連携しながら集合住宅のオーナーや管理組合などに自治会加入を働きかけてまいりたいということで推進を図っております。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 開発されました地域における取り組みについては、どのように取り組んでおられますでしょうか。
○議長(園田新一 君) 野田総合政策部長。
◎総合政策部長(野田健志 君) 集合住宅の管理人、所有者への説明と理解を求め、居住者への加入促進、自治会組織の形成を推進して回っております。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 自治会活動の中での課題というのが、役員、特に会長のリーダーシップが大事でありますけれども、そうした体制づくりができなくて、また当番で回ってくることへの負担から未加入者も多いのではと考えるのですが、高齢者や母子家庭が多いところでの自治会運営は厳しい面もあるのではと考えるのですが、まちづくり支援課の地域の自治会活動が厳しいところへの支援について、どのように取り組まれていますでしょうか、お伺いいたします。
○議長(園田新一 君) 回答を求めます。
 野田総合政策部長。
◎総合政策部長(野田健志 君) 自治会活動が厳しいところへの支援でございますが、高齢者世帯もさることながら、若い方のお住まいの地域におきましても課題がございます。現在、まちづくり支援課、担当課に寄せられる相談としましては、若年層世帯が多い地域で自治会等の地域活動の必要性が認識されないケースが多いように思います。しかしながら、地域における子どもの見守りや通学路の問題など、特に子育てをテーマにした課題を地域の声としてまとめるためにも、自治会等の組織が必要であるということを働きかけております。
 あわせて、公園やごみステーション、防犯灯など、まずは日常生活に密接にかかわっている地域の課題、取り組みを行い、理解をいただけるように説明を行っているところでございます。
 また、ご質問いただきました、これまでは自治会機能を維持できていたものの、著しい高齢化によって地域活動の継続が困難となっていく地域は今後ますますふえると思われます。地域ごとに必要な活動を住民の方々と一緒に考えていくことが必要であると考えております。
 そのほか、自治会に対する会費の使途、活動内容の周知を住民の方々に公開をしていただいて、理解をされるよう求めていくことも必要と考えております。
 信頼される自治会運営のために自治会でのただいま手引の作成というものを取り組んでおります。現在、連合自治会と協議を行いながら進めているところでございます。今後、そういうものを活用して推進を図っていきたいなというふうに考えております。
○議長(園田新一 君) 質問はありませんか。
 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) 新中小森の自治会ですけれども、今まで会長をされた歴代の方と地域ボランティア等地域をよくするために頑張る方で自治会とは別に自治会を考える会というのをつくり、地域をよくするためにはどうすればよいかということで、もちろん現自治会長も参加されますので、自治会との連動もしております。一度会長をされた方ですので、皆さんご苦労もわかり、みんなで助け合う部分が生まれ、いろんな取り組みがされております。1年の会長制ですが会長をやめれば考える会に入りますので、地域を思う人たちはどんどんふえてまいります。皆さんボランティアですので無理のない形で継続ができます。
 また、そうしたことができない地域へのボランティアとしてそうしたボランティアを市としてつくり、全然そういう地域リーダーの方がいらっしゃらなくて自治会ができないという地域へそういう派遣をするというか、何人かがペアで入っていけるような、お手伝いできるような体制づくりを市として考えてはと考えますが、お考えをお聞かせください。
○議長(園田新一 君) 当局の回答を求めます。
 野田総合政策部長。
◎総合政策部長(野田健志 君) ボランティアの地域派遣についてのご提案といいますか、でございますが、自治会はこれまで地縁による地域活動を基本とされておりましたが、少子・高齢化の進行に伴いまして、地域の担い手不足が進むことから、これまでの地域活動を見直していく必要も考えております。
 一方、福祉分野における取り組みではございますが、退職後の男性を対象とした男の居場所づくり講座が市の福祉協議会で実施されております。これまで地域とのかかわりがなかったけれども、新たなネットワークをつくってさまざまな地域活動に参加しようと意欲のある方も多数おられます。
 こういったボランティア意欲のある方々を、今、ただいま議員がお示しいただいたその他の地域へ行ってやろうというような方々を目的型の地域活動に導入していくことが、今議員ご指摘をいただいたボランティアの派遣に有効であると、こういうふうに考えるところでもございます。
 市の社会福祉協議会に設置されておりますボランティアセンターというのがございますので、そういうところと連携しながら、またまちづくり支援課としても、そういう地域のニーズに応えられるよう、ボランティアとのマッチングをまた検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。
○議長(園田新一 君) 池上知世君。
◆18番(池上知世 君) たくさんの質問をさせていただきまして、皆さんお疲れになったことと思います。今質問させていただきましたいろんなことについて、どうぞ今後の取り組みにおいて丁寧な取り組みをよろしくお願いいたします。
 これで質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(園田新一 君) 以上で池上知世君の個人質問を終わります。
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